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停職とは?懲戒処分による給与や期間、公務員と民間の違いを解説

停職とは?懲戒処分による給与や期間、公務員と民間の違いを解説
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ニュースなどで「停職」という言葉を見聞きした際に、それがどれほど重い処分なのか、また給与や生活にどのような影響が及ぶのか、正確に理解している方は少ないかもしれません。
特に公務員と民間企業での扱いの違いも分かりにくい点です。
この記事を読めば、懲戒処分における停職の意味や法的な位置づけを理解し、給与の有無や処分の期間、その後のキャリアへの影響について明確に判断できるようになります。

📌 この記事でわかること
  • 停職とは何か、免職に次いで重い懲戒処分だという法的な位置づけ
  • 停職期間中の給与・社会保険・退職金への影響
  • 公務員(法律)と民間企業(就業規則)における処分根拠や期間の違い
  • 停職後の転職活動・履歴書記載やその後のキャリアへの影響

停職とは、どのような懲戒処分ですか?

停職とは、労働者が企業や組織の規律に違反した場合に科される懲戒処分の一種です。
この処分が下されると、労働者は一定期間、職務に従事することを禁じられます。
懲戒処分としての意味合いが強く、従業員の身分は保持されますが、業務からは完全に隔離される点が特徴です。

公務員と民間企業では根拠となる法律や呼称が異なる場合があり、他の懲戒処分と比較してその重さを理解することが重要です。
他の処分との比較や、公務員と民間での具体的な違いについては、以降の見出しで詳しく解説します。

公務員における懲戒処分の一つとしての「停職」

公務員における停職は、国家公務員法や地方公務員法に基づき科される、免職に次いで重い懲戒処分です。
この処分を受けると、職員としての身分は失わないものの、一定期間職務への従事が全面的に禁止されます。

具体的には、公務員としての職責を果たせなくなり、給与も支給されません。
この処分は、教員や警察官を含むすべての国家公務員および地方公務員に適用される可能性があります。

民間企業で用いられる「出勤停止」との違いは何か?

民間企業では「停職」という言葉よりも「出勤停止」という懲戒処分が一般的です。
両者は、従業員に一定期間の就労を禁止するという点で実質的な効果は同じですが、その根拠が異なります。

公務員の停職が法律に基づくのに対し、民間企業の出勤停止は、各会社が定める就業規則を根拠として行われます。
したがって、処分の詳細な内容や期間については、勤務先の就業規則を確認する必要があります。

停職とは_民間企業で用いられる「出勤停止」との違いは何か?_グラフ

減給や戒告、免職といった他の懲戒処分との重さの比較

懲戒処分にはいくつかの種類があり、その重さは異なります。
一般的に軽い順から、口頭での注意である「戒告」や始末書を提出させる「譴責」、給与を減らす「減給」があります。
これらより重い処分として「出勤停止」があり、さらに重いものに役職を引き下げる「降格」や、最も重い処分である解雇を意味する「懲戒免職」が位置づけられます。

停職は、職を失う免職に次ぐ、非常に重い処分の一つです。

処分(軽い→重い) 内容
戒告 口頭での注意
譴責 始末書の提出
減給 給与の一部を差し引く
出勤停止(停職) 一定期間の就労禁止・その間は無給
降格 役職の引き下げ
懲戒免職 会社都合による解雇(最も重い処分)

停職とは_減給や戒告、免職といった他の懲戒処分との重さの比較_グラフ

停職期間中の給与や社会保険はどうなりますか?

停職期間中は、労働者の生活に直接的な影響が及びます。
最も大きな点は、賃金が支払われなくなることです。
これは「ノーワーク・ノーペイの原則」に基づくもので、労働の提供がない限り、会社は給与を支払う義務を負いません。
このため、停職期間中は無給となり、生活資金の確保が大きな課題となります。

また、給与は支払われませんが、社会保険の加入者資格は継続するため、保険料や年金の支払いは発生します。
経済的な影響は非常に大きいため、お金の管理には特に注意が必要です。
このような経済的な影響に加え、処分の期間がどの程度になるのかも重要な問題です。

原則として給与や賞与(ボーナス)は支給されない

停職期間中は、「ノーワーク・ノーペイの原則」が適用され、賃金は一切支払われません。
これは、労働契約における「労働の提供」がないため、使用者(会社)側に「賃金の支払い義務」が発生しないという考え方に基づきます。
月々の給与だけでなく、期間中に支給日が重なった場合の賞与も原則として支給対象外となります。

長期間の停職処分は、無給状態が続くため、生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

社会保険料は支払いが継続されるため注意が必要

停職期間中は無給になりますが、会社との雇用契約は継続しているため、健康保険や厚生年金といった社会保険の被保険者資格は維持されます。
したがって、社会保険料の支払い義務は継続します。

通常、保険料は給与から天引きされますが、無給のため天引きができません。
そのため、会社が立て替えて後日請求する、あるいは従業員が直接会社に支払うといった対応が必要です。
支払い方法については、必ず会社の担当部署に確認してください。

退職金の算定期間や金額に与える影響

停職処分は、将来受け取る退職金にも影響を与える可能性があります。
多くの企業の退職金規程では、退職金の算定基礎となる勤続年数から停職期間を除外する旨が定められています。
例えば、停職期間が3ヶ月だった場合、その期間は勤続年数としてカウントされず、結果的に退職金の額が減額されることになります。

具体的な扱いは勤務先の就業規則や退職金規程によるため、確認が必要です。

停職とは_停職期間中の給与や社会保険はどうなりますか?_グラフ

停職の期間はどのくらいになるのが一般的ですか?

停職の期間は、公務員と民間企業で大きく異なります。
公務員の場合は法律によって上限が明確に定められていますが、民間企業にはそのような法律上の規定がありません。
しかし、民間企業であっても無制限に期間を設定できるわけではなく、処分の原因となった行為の重さと比較して、社会通念上、妥当な範囲でなければなりません。

一般的に、停職1ヶ月や停職3ヶ月、停職6か月といった期間が設定されることが多いですが、その妥当性が問われることもあります。
期間中の過ごし方を考える上でも、その長さと法的根拠を正しく理解しておくことが大切です。

区分 法的根拠 期間の上限・目安
公務員(国家公務員) 国家公務員法・人事院規則12-0 1日以上1年以内
公務員(地方公務員) 地方公務員法・各自治体の条例 多くの自治体で1日以上1年以下
民間企業(出勤停止) 就業規則(法律上の上限なし) 目安として1ヶ月程度が一般的

法律で定められた国家公務員・地方公務員の停職期間の上限

公務員の停職期間は、法律に基づき、具体的な期間が定められています。国家公務員の場合、国家公務員法第83条により、停職の期間は1年を超えない範囲内で人事院規則で定められています。具体的には、人事院規則12-0で「1日以上1年以内」と規定されています。

一方、地方公務員の場合、地方公務員法第29条第4項において、停職の手続きや効果は条例で定めることとされています。そのため、停職期間は各地方公共団体の条例によって個別に定められますが、多くの自治体で「1日以上1年以下」の範囲が設定されています。

これらの規定に基づき、非違行為の内容や程度に応じて個別の停職期間が決定されます。

民間企業における出勤停止期間の妥当な長さの目安

民間企業の場合、出勤停止の期間について法律上の明確な上限はありません。
しかし、無制限に長く設定することはできず、処分の原因となった行為の重大性と均衡がとれた期間である必要があります。
過去の裁判例などを参考にすると、一般的な出勤停止期間は長くても1ヶ月程度とされることが多く、3ヶ月や6ヶ月といった長期の処分は、よほど悪質なケースでなければ無効と判断される可能性が高まります。

各会社の就業規則に上限期間が定められている場合もあります。
停職とは_停職の期間はどのくらいになるのが一般的ですか?_グラフ

停職期間中はどのように過ごすべきですか?

停職期間中は、会社の指示や就業規則に基づいて行動することが求められます。
この期間の過ごし方は、その後の職場復帰やキャリアに影響を与える可能性があるため、状況に応じて自身の行動を振り返る姿勢が重要です。
例えば、行動の制約については、個別の命令や就業規則の内容を正確に理解し、それに従って生活することが大切です。

停職後の円滑な職場復帰を目指す上で、この期間を自己を見つめ直す機会として捉えることができます。
停職期間中の過ごし方は、今後のキャリアを形成する上で重要な要素の一つとなり得ます。

自宅謹慎や外出の制限はどこまで及ぶのか

停職処分に加えて、会社から明確に「自宅謹慎」という命令が下されていない限り、法的に外出を完全に制限することはできません。
しかし、停職は懲戒処分であるため、遊興や旅行など、反省しているとは見なされない行動は避けるべきです。
社会人としての良識の範囲内で、通院や買い物など日常生活に必要な外出は問題ありません。

過ごし方については、会社の指示を仰ぐのが最も確実です。

収入を得るためのアルバイトや副業は認められるか

停職期間中は無給となるため、生活費を補うためにアルバイトや副業を考えるかもしれません。
しかし、会社との雇用契約は継続しているため、就業規則で副業が禁止されている場合は、停職期間中もその規則が適用されます。
無断で副業を行った場合、新たな懲戒処分の対象となり、最悪の場合は懲戒解雇に至る可能性もあります。

経済的に厳しい状況であっても、自己判断で副業を始めるのは絶対に避けるべきです。

復職を前提とした反省の意を示す過ごし方のポイント

停職明けの復帰を考えている場合、期間中の過ごし方が極めて重要です。
まずは、処分を受けた原因を深く反省し、再発防止策を具体的に考える時間に充てましょう。
また、関連業務の知識を深めるための学習や資格取得の勉強など、自己研鑽に励む姿勢も評価につながります。

会社からの連絡には迅速に対応し、定期的な報告が求められている場合は誠実に実行するなど、常に反省と更生の意欲を示すことが、円滑な職場復帰の鍵となります。

停職とは_停職期間中はどのように過ごすべきですか?_グラフ

停職処分は、その後のキャリアにどう影響しますか?

停職処分は、その後のキャリアに大きな影響を及ぼす可能性があります。
停職期間が満了すれば原則として復帰できますが、職場での信頼回復は容易ではなく、事実上の退職勧奨として機能するケースも少なくありません。

また、転職を考える際には、履歴書の賞罰欄への記載義務の有無や、応募先に停職の事実が知られる可能性など、多くの不安が伴います。
停職という経験をその後どう乗り越えていくか、慎重な判断が求められます。

復職できる可能性と事実上の退職勧奨となるケース

停職はクビ(懲戒解雇)ではないため、処分の期間が満了すれば、原則として元の職場に復帰することになります。
しかし、処分の原因によっては職場内での人間関係が悪化し、居心地の悪さから自主的に辞めることを選択する人も少なくありません。
企業側も、復帰後の社員の扱いに苦慮し、自主退職を促す「退職勧奨」を行うことがあります。

辞めるか辞めないかは最終的に本人の意思ですが、停職が退職のきっかけになるケースは多いのが実情です。

転職時に履歴書の賞罰欄へ記載する義務はあるか

履歴書の「賞罰」欄に記載する「罰」とは、一般的に確定した刑事罰(罰金刑や懲役刑など)を指します。
会社の内部規定に基づく懲戒処分である停職は、刑事罰ではないため、原則として賞罰欄に記載する法的な義務はありません

ただし、応募先企業が用意したエントリーシートなどに「懲戒処分の経験の有無」を問う項目がある場合は、正直に申告する必要があります。
虚偽の申告は経歴詐称とみなされるリスクがあります。

停職の事実が次の職場に知られてしまう可能性

履歴書に記載義務がないとしても、転職活動中に停職の事実が知られる可能性はゼロではありません。
例えば、応募先企業が前職調査(リファレンスチェック)を行った場合や、面接での受け答えの中で不自然な空白期間について問われた際に発覚することがあります。
その後のキャリアへの影響を最小限に抑えるためには、万が一知られた際に、事実を正直に認めた上で、深く反省していることや、今後の業務への高い意欲を示すことが重要です。

停職とは_停職処分は、その後のキャリアにどう影響しますか?_グラフ

停職処分に関するよくある質問

停職処分に関して、特に疑問に思われがちな点をQ&A形式でまとめました。
懲戒処分としての意味合いや期間中の賃金、履歴書への記載など、重要なポイントを簡潔に解説します。

Q. 停職処分と出勤停止処分の違いは何ですか?

主な違いは法的根拠です。
停職は主に公務員に適用される懲戒処分で、国家公務員法などが根拠となります。

一方、出勤停止は民間企業が就業規則に基づいて行う処分です。
労働を禁止し、その間の賃金を支払わないという実質的な意味合いはほぼ同じです。

Q. 停職期間中、給与は全く支払われないのでしょうか?

はい、原則として給与や賞与は一切支払われません。
「ノーワーク・ノーペイの原則」に基づき、労働の提供がない期間の賃金は発生しないためです。
無給となるため、停職期間中の生活資金については事前に備えておく必要があります。

Q. 停職になった場合、履歴書の賞罰欄に書く必要はありますか?

法的な記載義務はありません。
履歴書の「賞罰」欄の「罰」は、刑事罰を指すのが一般的だからです。
ただし、応募企業の指定する書類に懲戒処分の有無を尋ねる欄があれば、経歴詐称を避けるため正直に申告する必要があります。

まとめ

停職は、公務員および民間企業における懲戒処分の中でも、免職に次いで重い処分です。
公務員の場合は法律、民間企業の場合は就業規則に基づいて行われ、期間中は無給となるなど、その後の生活やキャリアに大きな影響を与えます。
処分期間中は規律を守り、反省の意を示す過ごし方が求められます。

この経験を乗り越え、次のキャリアを考える際には、処分の事実と向き合いながら、誠実な姿勢で臨むことが不可欠です。

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監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。