2025.06.09
メール転送の正しいやり方、マナーとは?ビジネスメールでの例文・注意点を解説

「メールの転送ってしていいの?」
「失礼だと思われないか不安」
メールの転送はプライベートではあまりする機会がありませんが、ビジネスシーンでは必要になる機会が数多くあります。
しかし普段やらないからこそ、いざメールを転送するとき悩んでしまうこともあるでしょう。
そこで今回は
- 転送メールが必要なシチュエーション
- 転送メールのマナーや注意事項
- 転送メールの書き方(例文付き)
上記の項目を徹底解説いたします。これを読めばメールを転送する必要が生じたとき慌てることなく対処できるでしょう。
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転送メールはマナー違反?
メールの転送について「マナー違反なのではないか」と心配される方が多くいらっしゃいますが、実際にはビジネスシーンにおいて転送メール自体がマナー違反となることはありません。
転送メールがマナー違反とみなされるケースは、転送の方法や内容に問題がある場合に限られます。例えば、元の送信者に無断で機密情報を含むメールを第三者に転送したり、転送の目的や経緯を明記せずに単純にメールを回すだけの行為は、確かに問題となる可能性があります。
一方で、適切なマナーを守って行う転送メールは、組織内での情報共有や業務の円滑な進行に不可欠です。特に以下のような場面では、転送メールが積極的に活用されています。
転送が適切とされる場面 | 具体例 |
---|---|
担当者への引き継ぎ | 顧客からの問い合わせを専門部署に転送 |
上司への報告・相談 | 取引先からの重要な連絡を上司に共有 |
チーム内での情報共有 | プロジェクトに関する最新情報をメンバーに転送 |
決裁や承認の依頼 | 契約に関するメールを承認者に転送 |
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転送メールの目的とは
ビジネスにおいてメールを転送する場面は日常的に発生しますが、その目的を明確にしておくことは非常に重要です。
メール転送の主な目的は大きく分けて2つあります。それぞれの目的に応じて、転送の方法や添える文章も変わってくるため、事前に目的を整理しておきましょう。
メールの対応を依頼する
転送メールの最も一般的な目的の一つが、受信したメールに対する対応を他の担当者に依頼することです。自分では対応できない案件や、より適切な担当者がいる場合に活用されます。
例えば、営業部門に届いた技術的な問い合わせを技術部門の担当者に転送する場合や、管理職が部下に顧客対応を依頼する場合などが該当します。この際は、転送先の担当者が迅速かつ適切に対応できるよう、必要な背景情報や対応の優先度を明記することが重要です。
内容を共有し、参考にしてもらう
もう一つの重要な目的は、メールの内容を関係者と共有し、情報として参考にしてもらうことです。直接的な対応は求めないものの、業務上知っておくべき情報や、今後の参考になる内容を伝える際に使用されます。
具体的には、重要な顧客からの要望を関係部署に共有する場合や、業界動向に関する情報を チーム内で共有する場合、プロジェクトの進捗状況を上司に報告する場合などがあります。この種の転送では、受信者が情報をどのように活用すべきかを明確に示すことが重要です。
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転送するときは必ず前置き(例文付き)
メールを転送する際は、転送先の相手に対して必ず前置きメッセージを添えることが重要です。
前置きなしに突然転送メールが送られてくると、受信者は困惑し、何のために送られてきたのか理解できません。適切な前置きメッセージを添えることで、転送の理由や目的を明確に伝え、相手にとって分かりやすいメールになります。
転送元のメール本文の上部に挿入します。件名も「転送:」や「Fwd:」といった転送を示す表記を追加し、受信者が一目で転送メールであることを理解できるようにしましょう。
効果的な前置きメッセージには、以下の要素を含める必要があります。転送の理由と目的を明確にすることで、受信者が適切に対応できるようになります。
構成要素 | 内容 | 記載例 |
---|---|---|
転送理由 | なぜ転送するのかの説明 | ご参考までに、関連する案件についてのメールを転送いたします |
対応依頼 | 何をしてほしいかの明示 | ご確認いただき、ご意見をお聞かせください |
期限設定 | いつまでに対応が必要か | 来週の会議までにご検討をお願いします |
補足説明 | 背景情報や注意事項 | こちらの件については既に社内で検討済みです |
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ビジネスメールを転送する際のマナー
ビジネスメールを転送する際には、適切なマナーを守ることが重要です。以下の基本的なマナーを理解し、実践することで、効果的なメール転送を行いましょう。
転送メールの本文に対応する担当者を記載する
転送メールを送信する際は、誰が対応するのかを明確に記載することが重要です。受信者が混乱しないよう、担当者の氏名や部署、連絡先を具体的に示しましょう。
例えば、営業部の田中さんに顧客からの問い合わせを転送する場合、「本件につきましては、営業部の田中が対応いたします」といった形で明記します。
また、緊急性がある案件の場合は、担当者の電話番号や対応可能時間も記載しておくと、迅速な対応が可能になります。
転送した理由、目的を明確にする
転送メールには必ず転送理由と目的を記載し、受信者が内容を理解しやすくする必要があります。
転送理由の例として、「お客様からのご要望について、専門知識をお持ちの○○課長にご相談したく転送いたします」や「来週の会議の参考資料として共有いたします」といった具体的な説明を加えることが大切です。
目的についても明確に示しましょう。「ご確認をお願いします」「ご対応をお願いします」「情報共有のため」など、受信者に求める行動を具体的に記載することで、効率的なコミュニケーションが実現できます。
転送元の本文は書き換えない
転送メールにおいて、元のメール本文を改変することは絶対に避けなければなりません。内容を勝手に変更すると、情報の正確性が損なわれ、誤解や トラブルの原因となる可能性があります。
元のメールに誤字や表現の不備があったとしても、そのまま転送することが原則です。どうしても補足が必要な場合は、転送者のコメントとして別途追記し、元の文章と明確に区別できるようにしましょう。
個人情報など情報の漏洩に気を付ける
転送メールには機密情報や個人情報が含まれている可能性があるため、情報漏洩の防止に十分注意を払う必要があります。転送前に必ず内容を確認し、不適切な情報が含まれていないかチェックしましょう。
注意すべき情報 | 対処方法 | 具体例 |
---|---|---|
個人情報 | 必要に応じて削除または匿名化 | 電話番号、住所、生年月日 |
機密情報 | 転送権限の確認、必要最小限の共有 | 売上データ、新商品情報、契約条件 |
第三者の情報 | 当事者の許可確認 | 他社の情報、取引先のデータ |
転送先の選定も慎重に行いましょう。業務上必要な人のみに限定し、不要な拡散を防ぐことが重要です。
ビジネスメールを送る時の正しい書き方!基本、例文、返信のマナーを徹底解説
転送メールの書き方(例文付き)
転送メールを送る相手によって、書き方や表現を調整することが重要です。相手との関係性や立場を考慮した適切な文面を心がけましょう。
転送メールを送る場合
転送メールを送る場合は、簡潔で要点を明確に伝えることが大切です。転送の理由や必要な対応について、分かりやすく説明しましょう。
【例文】
○○部長
お疲れさまです。田中です。
先程、△△株式会社の山田様より下記のお問い合わせをいただきました。契約条件の変更に関する内容で、私の判断を超える範囲のため、部長のご意見をお聞かせいただけますでしょうか。
お忙しい中恐縮ですが、来週火曜日までにご回答いただけると幸いです。何かご不明な点がございましたら、お気軽にお声がけください。
よろしくお願いいたします。
———- Forwarded message ———
メールを転送させてもらう場合
例えば社外の相手からもらったメールを社内の人間に転送する場合などは、必ず元メールの送り主に断りを入れましょう。
そして丁寧な表現を用いながら、転送の背景や目的を明確に伝える必要があります。相手との信頼関係を損なわないよう、配慮深い文面を心がけましょう。
【例文】
△△株式会社 営業部 佐藤様
いつもお世話になっております。ABC商事の鈴木です。
この度は貴重なご提案をいただき、ありがとうございます。いただいた企画案について、弊社の技術部門での詳細な検討が必要と判断いたしましたので、技術部の山田にも情報を共有させていただきます。
山田は当該分野の専門知識を有しており、より具体的なご提案ができるかと存じます。今後、山田からもご連絡させていただく場合がございますので、何卒よろしくお願いいたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
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よくある質問
転送メールに件名は変更すべきですか?
転送メールの件名は、基本的に元のメールの件名をそのまま使用します。ただし、転送の目的を明確にするために「転送:」や「Fwd:」を件名の先頭に付けることが一般的です。例えば、元の件名が「会議資料について」の場合、「転送:会議資料について」とします。
転送メールで返信先アドレスは変更されますか?
転送メールを送信した場合、返信先アドレスは転送者のメールアドレスになります。つまり、転送メールを受け取った相手が返信をすると、元の送信者ではなく転送者にメールが届きます。
転送メールを自動で設定することは可能ですか?
はい、多くのメールソフトやメールサービスでは自動転送機能を設定することができます。Outlookでは「ルール」機能を使用し、Gmailでは「フィルタ」機能を活用して自動転送を設定できます。
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まとめ
メールの転送は適切なマナーを守れば、ビジネスにおいて効率的な情報共有手段となります。
転送する際は必ず前置きを付け、転送理由を明確にし、担当者を記載することが重要です。また、元の本文は改変せず、個人情報の取り扱いには十分注意しましょう。
上司、取引先、顧客といった相手に応じて適切な敬語と文体を使い分けることで、円滑なコミュニケーションが実現できます。
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監修者:島伸明
株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。
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