2023.03.20

新規事業づくりは”エンジニアが長く働ける場”を作るため(株式会社ファイブ・ディグリーズ 山本二郎)④

アド・トップ:

ちなみに組織図をみると、”新規事業推進室”という部署もあるようですね。こちらは名前の通り、新規事業をつくる部署ですか?

山本社長:

「そうです。ただ、ここ2は赤(字)なんですけどね・・・でも投資はやめずに社内で開発できる事業を増やしていきたいと考えています。」

 

新規事業を生み出すことを続ける理由と想い

 

アド・トップ:

なかなか新規事業を成功させるのは簡単ではないですよね。今の事業内容について詳しく伺いたいです。今はITサービス事業が軸になっていますが、今後は自社プロダクト開発のような新規事業を作っていきたいというのはどうしてですか?

 

山本社長:

「今のITサービス事業は、ITコンサルティング/システム・エンジニアリング・サービス(お客様先に常駐して開発)/請負(開発・保守)の3つに分かれています。ITコンサルティングと請負は対になっているサービスで、お客様にコンサルテーションを行い、請負の仕事を発注いただくという流れになっています。仕事の割合として多いのは、システム・エンジニアリング・サービス(以下、SESと省略)です。現時点ではSES9割、請負が1割となっていて、この割合をみながら全社の売上のバランスをとることが経営の仕事でもあると思っています。他方、新規事業企画開発の目的は2つあります。SESよりもより高収益のビジネスを作っていきたいことと、エンジニアが高年齢化した際の受け皿のために今進めています。」

 

アド・トップ:

SES単体のビジネスですと、将来どのような課題が生じるのでしょうか。

 

山本社長:

「50歳を過ぎるとSESでの稼働は徐々に難しくなってきます。理由はお客様先のマネージャーやリーダーの方にとって、年上の方のマネジメント難易度が上がることと、そもそもの業務スピードが低下することにあります。そういった意味で、高齢になられたエンジニアの方の受け皿としても、請負開発事業を新規事業として進めています。請負はお客様の仕事を社内に持ってきて進めるため、年齢が問われることはありません。これは受け皿の他にも、当社が目指す経営ビジョンの”多様な働き方”にも紐づくことになると考えています

 

アド・トップ:

”多様な働き方”の例としてWebサイトには週休3日制といった記載もありますね。

 

山本社長:

「はい、現時点でそのような働き方をしている方がいるわけではないのですが、そういう要望があれば実現していきたいです。ただし、そのためには今のSESでは実現が難しいので、新規事業をつくっていき多様な働き方を実現できるようにしたく、請負も新規事業の一環で始めたのがきっかけです。」

 

アド・トップ:

そうだったんですね。今まさに多様な働き方の実現に向けて道半ばということなんですね。

 

山本社長:

「そうです。ビジョン=ゴールと思っていただいて結構ですよ。SESは”個”のスキルや技術を高めていくにはとても良いと思っていますが、やはり”エンジニアとして長く働く”ということを考えるとSESだけでは不十分なところもありますからね。」

 

スキルがなくても良い。新規事業を生み出す仲間に求めていること

アド・トップ:

SESは仕事を通じてスキルアップしたい方には良い環境ですね。新規事業開発のメンバーにはどうすればなれるんですか?一定の経験やスキルが必要なんですか?

 

山本社長:

「スキルがなくても挑戦はできますよ。起案する立場と創る立場が必要だと思いますが、起案する立場であればスキルはなくてもできますよね。」

 

アド・トップ:

社内制度で「アイデアソン」というものがありますね。これが新規事業開発をする機会ということですか?

 

山本社長:

「はい、そうです。全社的なものとしてコロナ前は年1〜2回実施していました。それ以外に別の会議体もあります。これは隔週で行っています。」

 

アド・トップ:

そんなに高頻度で?!非常に力を入れているんですね。

 

 

株式会社ファイブ・ディグリーズ 会社概要

 

代表者:代表取締役 山本 二郎

事業内容: ITサービス事業

  •  ITコンサルティング
  •  システム・エンジニアリング・サービス
  •  請負(開発・保守)
  • 新規事業企画・開発

住所:〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-31 クリエイト紀尾井町7F

会社HP:https://www.5degrees.co.jp/

採用HP:https://www.5degrees.co.jp/recruit/

経営理念: Link⇒Link⇒Link

人・仕事・社会との“つながり”の理解に努め、主体的に問題解決に取り組みます。常に結果を追求します。

経営ビジョン:ライフ・ワーク・マネジメント

 

株式会社アド・トップ

株式会社アド・トップ 「社長の流儀」編集担当