2025.07.07

【例文10選】市役所の志望動機の書き方・コツを徹底解説!地元や県外も解説

「市役所の志望動機ってどう書けばいい?」

「どんな志望動機が受かりやすい?」

など思われる方多いのではないでしょうか?

ここでは、市役所への転職や就職を検討している方に向けて、採用担当者に響く志望動機の書き方を具体的に解説します。

  • 地元市役所から県外市役所まで、パターン別の例文10選
  • 説得力のある志望動機を作成するためのコツ
  • 自己分析の方法から面接対策

などなど、市役所への転職を成功させるために必要な情報を網羅的にお伝えします。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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市役所の職種をまず知ろう

市役所で働く職員の職種は多岐にわたり、それぞれ異なる専門性や役割を持っています。志望動機を書く前に、まず市役所にはどのような職種があるのかを理解しておくことが重要です。自分がどの職種を目指すのかを明確にすることで、より具体的で説得力のある志望動機を作成できます。

市役所の職種は大きく分けて行政職、技術職、専門職の3つに分類されます。それぞれの職種には特有の業務内容や求められるスキル、キャリアパスがあります。以下で詳しく解説していきます。

行政職

行政職は市役所の職員の中で最も多くの割合を占める職種で、市民生活に直結する様々な業務を担当します。窓口業務から政策立案まで幅広い分野で活躍し、市政運営の中核を担う重要な役割を果たしています。

行政職の主な業務内容は以下のとおりです。市民課や税務課などの窓口での住民サービス業務、各種申請や届出の受付・処理、市政の企画・立案業務、予算編成や執行管理、議会対応や条例の制定・改正に関する業務などがあります。

配属部署例 主な業務内容 求められるスキル
市民課 住民票発行、戸籍業務、印鑑登録 コミュニケーション能力、正確性
税務課 市民税・固定資産税の賦課・徴収 数字への理解力、法令知識
企画政策課 市政の企画・立案、総合計画策定 分析力、企画力、調整力
財政課 予算編成、財政運営、起債管理 財政分析力、数値管理能力

行政職では特に対人スキルが重要視されます。市民との接触機会が多いため、相手の立場に立って物事を考える能力や、分かりやすく説明する能力が求められます。また、法令や制度についての正確な知識も必要不可欠です。

 

技術職

技術職は専門的な技術や知識を活かして、市のインフラ整備や維持管理、都市計画などの分野で活躍する職種です。理系の学部・学科出身者が多く、それぞれの専門分野での深い知識と実務経験が重要視されます。

技術職の主な分野には土木、建築、電気、機械、化学、情報などがあります。土木職では道路や橋梁、上下水道などの社会基盤整備を担当し、建築職では公共建築物の設計・施工監理や建築確認業務を行います。電気職では電気設備の保守・管理や省エネルギー対策を、機械職では機械設備の維持管理や空調設備の運用を担当します。

近年では情報職の需要が高まっており、自治体のデジタル化推進やシステム運用・管理、サイバーセキュリティ対策などの業務を担当します。化学職では環境分析や水質管理、廃棄物処理などの環境保全業務に従事します。

技術職では専門性の高い業務を担当するため、該当分野の資格取得や継続的な技術研鑽が重要です。一級建築士、技術士、情報処理技術者などの資格を持っていると、採用や昇進において有利になる場合があります。

 

専門職

専門職は特定の分野における高度な専門知識や技能を必要とする職種で、市民の生活に直接関わる重要なサービスを提供します。国家資格や専門的な知識・経験が求められることが多く、それぞれの分野でのプロフェッショナルとして活躍します。

保健師は市民の健康増進や疾病予防、母子保健などの公衆衛生業務を担当し、看護師は市立病院や保健センターでの看護業務を行います。社会福祉士は生活保護や高齢者福祉、障害者支援などの社会福祉業務に従事し、精神保健福祉士は精神保健に関する相談支援業務を担当します。

保育士は市立保育所での保育業務や子育て支援事業に携わり、栄養士は学校給食や保健指導における栄養管理業務を行います。心理職は教育相談や発達支援、メンタルヘルス対策などの心理的支援業務を担当します。

専門職では該当分野の国家資格や専門資格が必要となることが多く、採用後も継続的な専門性の向上が求められます。市民の生活に直接影響を与える業務が多いため、高い倫理観と責任感が必要不可欠です。

また、図書館司書や学芸員、獣医師なども専門職として位置づけられ、それぞれの専門分野での知識と経験を活かして市民サービスの向上に貢献します。これらの職種では専門的な業務に加えて、市民との接触機会も多いため、コミュニケーション能力も重要な要素となります。

 

市役所の志望動機が重要な理由と評価されるポイント

市役所の採用試験では、筆記試験の成績だけでなく、志望動機が合否を大きく左右する重要な要素となります。採用担当者は限られた時間の中で、多くの応募者から適切な人材を見極める必要があり、志望動機を通じて応募者の資質や熱意を判断しています。

市役所職員として働く上で必要な資質は、単に業務遂行能力だけではありません。地域住民への奉仕精神、継続的な学習意欲、協調性、そして何より市政への深い理解と愛着が求められます。これらの要素は志望動機の内容や表現方法から読み取ることができるため、採用担当者は志望動機を重視しているのです。

また、市役所職員は長期的な視点で地域の発展に貢献することが期待されます。そのため、一時的な感情や表面的な理由ではなく、深い動機と明確な将来像を持った人材が求められています。志望動機はこれらの要素を確認する最も有効な手段となっています。

 

市役所の志望動機で採用担当者が知りたいこと

採用担当者が志望動機を通じて知りたいことは多岐にわたります。まず第一に、応募者がなぜ市役所を選んだのかという根本的な理由です。民間企業や他の公的機関ではなく、なぜ市役所なのかという点について、明確で説得力のある説明を求めています。

次に重要なのは、その自治体を選んだ理由です。全国には多くの市役所があるにも関わらず、なぜその特定の市役所を志望するのかを明確に示すことで、応募者の本気度と自治体への理解度を測ることができます。

応募者の価値観や人間性も重要な評価項目です。市役所職員は住民と直接関わる機会が多く、その人の人柄や価値観が業務に大きく影響します。志望動機の内容や表現方法から、応募者の人間性を読み取ろうとしています。

さらに、将来的な成長可能性も重要な要素です。市役所職員として長期的に働き続け、専門性を高めながら市政に貢献できる人材かどうかを判断するため、学習意欲や向上心についても確認しています。

評価項目 具体的な確認内容 重要度
志望理由の明確性 なぜ市役所を選んだのか、その自治体を選んだ理由
自治体への理解度 地域の課題や施策への理解、情報収集の深さ
価値観・人間性 住民への奉仕精神、協調性、誠実性
将来性 成長意欲、学習意欲、長期的な視点
表現力 文章構成、論理性、伝える力

 

市役所の志望動機を書く前の準備と自己分析

市役所の志望動機を効果的に書くためには、事前の準備と自己分析が不可欠です。単に「公務員になりたい」という漠然とした理由だけでは、採用担当者の心に響く志望動機は作れません。なぜその市役所を選んだのか、自分にどのような強みがあるのか、どのように貢献できるのかを明確にしておくことが重要です。

 

なぜ市役所なのかを明確にする

志望動機を書く前に、まず「なぜ市役所で働きたいのか」を深く考える必要があります。国家公務員や県職員、民間企業ではなく、なぜ市役所なのかという理由を明確にしましょう。

市役所の特徴は、住民に最も近い行政機関として、地域の課題解決に直接関わることができる点にあります。戸籍や住民票の手続きから、まちづくり、福祉、教育まで、市民の生活に密着した幅広い業務を担っています。

自分がなぜ市役所に魅力を感じるのか、以下の観点から整理してみましょう。

観点 具体的な内容
地域への思い 生まれ育った地域への愛着、地域の発展への貢献意欲
仕事の内容 住民サービス、政策立案、地域課題解決への興味
働き方 長期的な視点での地域づくり、安定した環境での継続的な取り組み
社会貢献 公共の利益への貢献、社会の役に立つ仕事への価値観

これらの観点を通じて、自分の価値観や目標と市役所の仕事がどのように合致するかを整理しましょう。単に「安定している」「福利厚生が良い」といった理由だけでは説得力に欠けます。

 

自治体研究と情報収集のポイント

志望する市役所について詳しく調べることは、説得力のある志望動機を書くための基礎となります。表面的な情報だけでなく、その自治体の特色や課題、取り組みを深く理解することが重要です。

まず、市のホームページを詳しく確認しましょう。市長の政策方針、総合計画、各部署の業務内容、重点施策などをチェックしてください。特に「市政方針」や「施政方針」などの文書には、市が目指す方向性が明確に示されています。

次に、市が発行している広報誌や年次報告書を読み込みましょう。これらには市の具体的な取り組み事例や成果が掲載されており、市の現状や課題を理解するのに役立ちます。

 

自身の経験と強みを洗い出す

市役所の仕事にどのように貢献できるかを示すためには、自分の経験やスキル、強みを整理する必要があります。これまでの学習や仕事、ボランティア活動、趣味などを振り返り、市役所の業務に活かせる要素を見つけましょう。

まず、これまでの経験を時系列で整理してみてください。学生時代の活動、アルバイト経験、社会人としての職歴、資格取得、ボランティア活動などを書き出し、それぞれから得た知識やスキルを明確にしましょう。

次に、自分の性格や価値観を分析してください。責任感が強い、コミュニケーション能力が高い、課題解決が得意、継続力があるなど、市役所の仕事に適した特性を見つけることが重要です。

特に以下のような経験やスキルは、市役所の仕事に活かしやすいものです。

分野 具体例 市役所での活用方法
接客・サービス業 小売店、飲食店、コールセンター等での経験 窓口対応、住民サービスの向上
教育・福祉 塾講師、介護士、保育士等の経験 福祉政策、教育行政への理解
地域活動 自治会、NPO、ボランティア活動 住民との協働、地域課題の理解
企画・営業 イベント企画、営業活動、マーケティング 政策立案、住民との調整業務

>自己分析のやり方完全ガイド!簡単な8つの方法とメリットや注意点を解説

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市役所の志望動機の基本的な書き方と構成

市役所の志望動機を効果的に書くためには、明確な構成と論理的な流れが重要です。採用担当者が短時間で理解できるよう、要点を整理して説得力のある文章を作成しましょう。

 

結論から書く

第一の要素は、明確な結論です。志望動機の冒頭で、なぜその市役所を志望するのかを端的に示すことで、採用担当者の関心を引きつけることができます。抽象的な表現ではなく、具体的で印象に残る結論を提示することが重要です。

冒頭では「私が○○市役所を志望する理由は、地域の○○課題の解決に貢献したいからです」といった具体的な目的を明示します。抽象的な表現ではなく、具体的な分野や課題を示すことで、採用担当者にあなたの志望度の高さと明確な目標を伝えることができます。

結論を先に示すことで、読み手は志望動機の全体像を把握でき、その後の説明についても理解しやすくなります。特に多くの応募書類を確認する採用担当者にとって、要点が明確な志望動機は好印象を与えます。

良い例 悪い例
私が横浜市役所を志望する理由は、高齢化社会における地域包括ケアシステムの構築に貢献したいからです。 私は昔から公務員に憧れており、安定した職場で働きたいと考えています。
私が名古屋市役所を志望する理由は、環境負荷軽減と経済発展を両立する持続可能なまちづくりに携わりたいからです。 地域のために何かしたいと思い、市役所で働きたいと考えました。

 

エピソードを入れる

第二の要素は、根拠となる具体的なエピソードです。単に「地域に貢献したい」と述べるだけでは説得力に欠けます。

エピソードを選ぶ際は、志望する市役所の業務内容や求められる能力と関連性の高いものを選択しましょう。学生時代のボランティア活動、前職での経験、地域との関わりなど、市役所の職員として活かせる経験を中心に構成します。

エピソードを述べる際は、「いつ・どこで・何を・なぜ・どのように」の5W1Hを意識して具体的に記述します。曖昧な表現ではなく、数字や固有名詞を使って具体性を高めることで、読み手にとって理解しやすい内容になります。

例えば、「地域の高齢者支援活動に参加した経験から、行政サービスの重要性を実感しました」という一般的な表現よりも、「大学時代に地元の独居高齢者宅への見守り訪問活動に2年間参加し、月20軒の訪問を通じて行政サービスと地域住民のニーズに乖離があることを発見しました」といった具体的な記述の方が説得力があります。

 

自治体への理解(Webサイトを見るなど)

第三の要素は、自治体に対する深い理解です。その自治体の特色、抱える課題、進めている施策などについて具体的に言及することで、真剣に情報収集を行い、本気で志望していることを示すことができます。

 

やる気を見せること

第五の要素は、入庁後の具体的な貢献意欲です。どのような分野で、どのような方法で市政に貢献していきたいのかを具体的に示すことで、将来への展望と意欲を伝えることができます。

例えば、「入庁後は市民相談窓口での経験を積み、住民の皆様のニーズを的確に把握できるよう努めます。将来的には、前職の企画営業経験を活かして、地域商工業者と連携した新たな産業振興策の立案に携わりたいと考えています」といった具体的な展望を示すことで、長期的な視点を持った職員としての適性をアピールできます。

>履歴書の志望動機の書き方完全解説|20種以上の職種別例文付き、書き出しのコツやNG例も

 

【例文10選】市役所の志望動機パターン別解説

ここでは、様々な状況や背景に応じた市役所の志望動機例文を10パターンご紹介します。それぞれの例文には、どのような点が評価されるのか、どんな工夫が盛り込まれているのかを詳しく解説していきます。

地元市役所の志望動機例文

地元市役所を志望する場合は、地域への愛着や具体的な地域課題への関心を示すことが重要です。単に「地元だから」ではなく、なぜその地域に貢献したいのか、どのような課題解決に取り組みたいのかを明確にしましょう。

地域への愛着を伝える例文

「私は生まれ育った〇〇市への深い愛着から、貴市職員として地域の発展に貢献したいと考えています。学生時代から地域のボランティア活動に参加し、高齢者の見守り活動や子どもたちの学習支援に取り組む中で、地域コミュニティの結束の重要性を実感しました。特に、少子高齢化が進む中で、世代を超えた交流の場づくりが急務であると感じています。大学で学んだ社会学の知識と、これまでの地域活動で培った住民との信頼関係を活かし、誰もが生き生きと暮らせるまちづくりに取り組みたいと思います。」

 

評価ポイント 具体的な内容
地域への具体的な関わり ボランティア活動の経験を具体的に記述
課題認識の明確さ 少子高齢化という具体的な地域課題を指摘
専門性の活用 大学での学びと実践経験を関連付け

 

新卒向け 志望動機例文(IT×地域活性)

「大学で情報工学を学ぶ中で、ITの力が地域課題の解決や行政サービスの向上に大きく貢献できることを知り、地元である〇〇市でその力を活かしたいと考えるようになりました。特に、貴市が推進するスマートシティ構想に強く共感しており、大学ではその一環として、高齢者向けのスマートデバイス活用支援をテーマにしたゼミでの研究にも取り組みました。

また、地元企業のデジタル化や業務効率化の課題についても関心があり、行政と地域企業の橋渡しとなるような仕組みづくりにも貢献したいと考えています。生まれ育った〇〇市の活性化に、自分の専門性を活かしながら取り組んでいける仕事に強いやりがいを感じ、志望いたしました。」

評価ポイント 具体的な内容
理由の明確さ 地域課題への問題意識とITスキルの活用意欲
自治体の施策理解 スマートシティ構想への具体的な言及
経験の活用 ゼミの専門性を地域課題解決に活用

 

県外市役所の志望動機例文

県外の市役所を志望する場合は、なぜその自治体を選んだのかを明確にする必要があります。その地域の特徴や施策への共感、自身の経験や専門性がどのように活かせるかを具体的に示すことが重要です。

県外市役所の志望動機(新卒向け)例文

「私は大学で地域福祉について学ぶ中で、貴市の『子育て世代包括支援センター』の取り組みに強く関心を持ちました。特に、妊娠期から子育て期までを切れ目なく支援する体制や、地域全体で子育てを支えるという姿勢に深く共感しています。私は学生時代、子ども食堂のボランティア活動を通して、行政と地域住民が協力して子育てを支える現場に触れ、行政職員の果たす役割の大きさを実感しました。貴市では、こうした取り組みが制度として根付き、実際に多くの家庭を支えている点に魅力を感じています。

私は地元ではなく貴市を志望するにあたり、単に制度に惹かれたからではなく、自らもその一員として地域の方々と関わりながら課題解決に取り組みたいという強い思いがあります。大学で学んだ知識と、自分自身の地域活動の経験を活かし、住民に寄り添う姿勢を大切にしながら、より良い子育て環境づくりに貢献していきたいと考えています。」

特定の施策への共感を伝える例文(新卒向け)

「貴市が全国に先駆けて取り組んでいる『ゼロカーボンシティ宣言』と環境政策に強く共感し、将来的には環境分野の政策立案に携わりたいと考え、志望いたしました。大学では環境政策を専攻し、特に再生可能エネルギーの導入促進や地域における脱炭素化の事例について研究してきました。ゼミでは自治体と協働して地域課題を考えるフィールドワークにも取り組み、住民の意見を踏まえた施策づくりの難しさと重要性を学びました。

これらの学びを通して、行政が果たすべき役割の大きさを実感し、自分もその一員として、貴市の2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組みに貢献したいと強く思うようになりました。特に、市民や事業者と連携しながら地域に根ざした環境施策を推進し、持続可能なまちづくりを進めていきたいと考えております。」

Iターン転職の志望動機例文

「私は〇〇市の「子育て世代包括支援センター」の取り組みに深く感銘を受け、貴市で子育て支援に携わりたいと強く願っています。前職では保育士として8年間勤務し、多くの子育て家庭と接する中で、行政による包括的な支援体制の重要性を痛感しました。特に、産前から就学前まで切れ目のない支援を提供する貴市の施策は、私が理想とする子育て支援のモデルです。これまでの現場経験を活かし、保護者の声を行政施策に反映させる橋渡し役として、より良い子育て環境の構築に貢献したいと考えています。また、貴市の豊かな自然環境の中で、子どもたちが健やかに成長できる環境づくりにも取り組みたいと思います。」

 

未経験から市役所を目指す志望動機例文

未経験から市役所を目指す場合は、なぜ公務員を志望するのか、民間企業での経験や学生時代の活動がどのように活かせるかを明確にする必要があります。

新卒の志望動機例文

「大学で政治学を学び、地方自治論のゼミに所属する中で、住民に最も身近な行政機関である市役所の役割の重要性を深く理解しました。特に、人口減少や高齢化といった課題に対して、住民と行政が協働して取り組む必要性を学び、その最前線で働きたいと強く思うようになりました。学生時代には学園祭実行委員として企画運営に携わり、多様な意見をまとめて一つの目標に向かって進める経験を積みました。この経験を活かし、住民の多様なニーズを把握し、政策立案から実行まで一貫して取り組める市役所職員として、地域社会の発展に貢献したいと考えています。」

異業種からの転職の志望動機例文

「小売業界で10年間店舗運営に携わる中で、地域住民の皆様との接点を通じて、行政サービスへの期待と課題を肌で感じるようになりました。特に、高齢者の方々が手続きに不安を感じている様子や、子育て世代の方々が仕事と育児の両立に苦労している姿を目の当たりにし、より身近な立場から住民サービスの向上に貢献したいと考えるようになりました。店舗運営で培った接客スキルと問題解決能力、そして地域の皆様との信頼関係を活かし、住民の皆様にとって親しみやすく、頼りになる市役所職員として働きたいと思います。また、民間企業での効率化の取り組み経験を活かし、行政サービスの質向上にも貢献したいと考えています。」

 

経験者向けの市役所の志望動機例文

公務員経験者や関連業務の経験がある場合は、これまでの経験をどのように活かせるかを具体的に示すことが重要です。

民間企業での経験を活かす志望動機例文

金融機関で8年間融資業務に従事し、中小企業の経営支援に携わってきました。多くの地域企業との関わりを通じて、地域経済の活性化における行政の役割の重要性を実感しています。特に、創業支援や事業承継支援において、行政と民間が連携することで、より効果的な支援が可能になると考えています。これまでの企業審査や資金調達支援の経験を活かし、貴市の産業振興策の立案と実行に貢献したいと思います。また、金融機関で培った数字に基づく分析力と、リスク管理の視点を活かし、効率的で持続可能な行政運営にも取り組みたいと考えています。

他の自治体からの転職の志望動機例文

現在勤務している〇〇県庁では、広域行政の観点から政策立案に携わってきましたが、より住民に身近な基礎自治体で、住民の声を直接聞きながら施策を実行したいと考えるようになりました。県職員として培った政策立案能力と調整力を活かし、貴市の重要課題である人口減少対策と地域活性化に取り組みたいと思います。特に、これまでの経験で得た他自治体との連携ノウハウを活かし、広域連携による効率的な行政運営と、住民サービスの向上に貢献したいと考えています。また、県レベルでの政策動向を踏まえた、先進的な取り組みの推進にも力を入れたいと思います。

 

特定の部署や分野に特化した志望動機例文

特定の分野での勤務を希望する場合は、その分野への専門性や関心の高さを示すことが重要です。

福祉分野への志望動機例文

社会福祉士として福祉施設で5年間勤務する中で、制度の狭間で支援を受けられない方々の存在を目の当たりにし、行政の立場からより包括的な支援を提供したいと考えるようになりました。特に、生活困窮者支援において、単に経済的支援を提供するだけでなく、就労支援や居住支援、子どもの学習支援など、総合的なアプローチが必要であると実感しています。これまでの相談支援の経験と社会福祉士としての専門性を活かし、貴市の生活困窮者自立支援事業の充実に取り組みたいと思います。また、地域の関係機関との連携強化により、支援が必要な方々を確実に必要なサービスにつなげるネットワークづくりにも貢献したいと考えています。

まちづくり分野への志望動機例文

都市計画コンサルタントとして6年間勤務し、複数の自治体のまちづくり計画策定に携わってきました。この経験を通じて、住民参加型のまちづくりの重要性と、行政が果たすべき役割について深く考えるようになりました。貴市が進めている「住民が主役のまちづくり」の理念に強く共感し、行政の立場から住民の皆様と一緒に理想のまちを創り上げていきたいと考えています。これまでの計画策定経験と、住民ワークショップの運営スキルを活かし、多様な住民の声を反映した実現可能な計画づくりに取り組みたいと思います。また、人口減少時代に対応した持続可能なまちづくりの推進にも力を入れたいと考えています。

 

市役所の志望動機で避けるべきNG例と注意点

市役所の志望動機を作成する際、多くの応募者が陥りがちな失敗パターンがあります。これらのNG例を知っておくことで、採用担当者に好印象を与える志望動機を作成できます。以下では、具体的なNG例とその対処法について詳しく解説します。

抽象的な表現や使い回しは避ける

市役所の志望動機で最も避けるべきなのは、抽象的で具体性のない表現です。「市民のために働きたい」「地域貢献がしたい」といった漠然とした表現は、どの自治体でも使える汎用的な内容であり、採用担当者の心に響きません。

例えば、「地域に貢献したいから」という志望動機は、具体的にどのような課題に取り組み、どのような貢献をしたいのかが不明確です。代わりに、「高齢化率が30%を超える○○市において、ICTを活用した見守りサービスの導入により、独居高齢者の安全確保と生活支援に取り組みたい」のように、具体的な課題と解決策を示すことが重要です。

また、インターネット上の例文をそのまま使用したり、他の自治体で使った志望動機を使い回したりすることも大きなマイナス要因となります。採用担当者は多くの志望動機を見ているため、テンプレート的な内容はすぐに見抜かれてしまいます。

 

給与や安定性だけを強調しない

公務員の魅力として給与の安定性や福利厚生の充実が挙げられることがありますが、これらを志望動機の中心に据えることは避けるべきです。「安定した職場環境で長く働きたい」「充実した福利厚生が魅力的」といった理由は、本人の利益にのみ焦点を当てており、市民サービスの向上や地域課題の解決への意欲が感じられません。

採用担当者は、応募者が組織にどのような価値を提供できるかを知りたがっています。給与や安定性への言及は完全に避ける必要はありませんが、それを補完する形で、具体的な貢献意欲や課題解決への熱意を示すことが大切です。

NG例 改善例
安定した職場で長く働きたい 長期的な視点で地域課題に取り組み、継続的な改善を実現したい
福利厚生が充実している 働きやすい環境で能力を最大限発揮し、市民サービスの向上に貢献したい
公務員は安定している 長期的な取り組みが必要な政策立案・実行に携わりたい

 

ネガティブな退職理由にしない

転職者の場合、前職への不満や批判的な内容を志望動機に含めることは絶対に避けるべきです。「前の会社の人間関係が悪かった」「上司と合わなかった」「残業が多すぎた」といった理由は、応募者の人格や適応能力に疑問を持たれる可能性があります。

仮に前職で困難な状況があったとしても、それを学習機会として捉え、どのような気づきを得て、今後どう活かしたいかを前向きに表現することが重要です。例えば、「前職での経験を通じて、チームワークの重要性を学び、多様な関係者と協働する市役所の業務に活かしたい」といった具合に、経験を成長の糧として位置づけることが望ましいです。

また、「民間企業は利益優先で社会貢献ができない」といった民間企業への批判的な表現も避けるべきです。これは視野の狭さを示すだけでなく、前職での経験を否定的に捉えていることを意味し、建設的な考え方ができない人物として評価される可能性があります。

 

誤字脱字がないか最終確認する

志望動機の内容が優れていても、誤字脱字があると一気に印象が悪くなります。特に市役所は正確性が求められる職場であるため、基本的な文書作成能力に疑問を持たれる可能性があります。

確認すべき主なポイントは以下の通りです。漢字の変換ミス、助詞の使い方、文体の統一(敬語の使い分け)、自治体名や部署名の正確性などです。特に自治体名や首長名、政策名などの固有名詞は、必ず公式ホームページで確認することが重要です。

また、文章の長さや構成も重要な要素です。一文が長すぎると読みにくくなり、逆に短すぎると幼稚な印象を与えてしまいます。適切な文章構成と読みやすさを意識し、第三者にチェックしてもらうことも有効です。

提出前には、印刷して紙で確認する、声に出して読む、時間をおいて再度確認するなど、複数の方法で最終チェックを行うことをお勧めします。些細なミスが原因で不採用になることを避けるため、細心の注意を払って準備することが大切です。

 

市役所の志望動機を面接で伝える際のポイント

書類選考を通過した後は、いよいよ面接での志望動機の伝え方が重要になります。エントリーシートや履歴書で書いた志望動機を、面接官に対してより効果的に伝えるためのテクニックとポイントを解説します。

 

書類と一貫性を持たせる

面接での志望動機は、提出した書類の内容と一貫性を保つことが最も重要です。面接官は事前に提出書類を確認しているため、内容が異なると信頼性に疑問を持たれる可能性があります。

書類で記載した志望動機の核となる部分は変えず、面接ではより具体的な説明や補足を加えることで深みを出しましょう。例えば、書類で「地域の高齢者支援に取り組みたい」と記載した場合、面接では具体的にどのような支援を想定しているのか、なぜその分野に興味を持ったのかといった背景を詳しく説明します。

また、面接では書類では表現しきれなかった感情や体験談を追加することで、より人間味のある志望動機として伝えることができます。ただし、根本的な志望理由や方向性を変えることは避け、一貫したストーリーを保つことが大切です。

 

表情や話し方で熱意を伝える

面接では、言葉の内容だけでなく、表情や話し方も重要な評価要素となります。志望動機を語る際は、自然な笑顔と明るい表情を心がけ、市役所で働くことへの前向きな気持ちを表現しましょう。

話すスピードは適度に保ち、重要なポイントでは少し間を置いて強調することで、面接官の印象に残りやすくなります。特に、なぜその自治体を選んだのか、どのように貢献したいのかといった核心部分では、トーンを上げて熱意を込めて話すことが効果的です。

表現方法 ポイント 注意点
アイコンタクト 面接官の目を見て話す じっと見つめすぎない
声の大きさ 相手に聞こえる適切な音量 大きすぎず小さすぎず
身振り手振り 自然な動作で強調 過度な動作は避ける
姿勢 背筋を伸ばして堂々と 緊張で固くならない

また、志望動機を語る際は、単調にならないよう、抑揚をつけて話すことも大切です。特に、自分の経験談や具体的なエピソードを話す際は、その時の感情を思い出しながら、生き生きとした表現を心がけましょう。

 

想定される質問への準備

面接では、志望動機に関連した深掘りの質問が必ず出てきます。これらの質問に対して、スムーズに回答できるよう事前に準備しておくことが重要です。

よく聞かれる質問として、「なぜ民間企業ではなく市役所なのか」「なぜ他の自治体ではなく当市なのか」「具体的にどのような仕事をしたいか」「市政の課題をどう考えているか」などがあります。これらの質問に対して、自分なりの考えを整理し、具体的かつ論理的に回答できるよう準備しましょう。

特に、「10年後の自分の姿」や「市役所でどのような成長を遂げたいか」といった将来ビジョンに関する質問も頻出です。単なる希望ではなく、現在の自分の能力や経験を踏まえた上で、段階的な成長プランを示すことで、計画性と現実的な視点を持っていることをアピールできます。

また、時事問題や地域の課題について質問されることもあります。受験する自治体の総合計画や主要施策、最近のニュースなどは必ず確認しておき、自分なりの意見を述べられるよう準備しておくことが大切です。

面接では、想定外の質問をされることもありますが、慌てずに「少し考えさせてください」と一呼吸置いてから回答することも大切です。無理に即答しようとして的外れな回答をするよりも、落ち着いて自分の考えを整理してから話す方が、面接官に好印象を与えることができます。

 

まとめ

市役所の志望動機は、採用担当者に「なぜその市役所で働きたいのか」「どのような貢献ができるのか」を明確に伝える重要な要素です。効果的な志望動機を作成するためには、事前の自己分析と自治体研究が欠かせません。具体的なエピソードを交えながら、地域への理解と貢献意欲を示すことで説得力が増します。抽象的な表現や待遇面だけの志望理由は避け、その市役所ならではの特色や施策に触れることで差別化を図りましょう。書類選考から面接まで一貫した内容で、熱意と誠実さを伝えることが合格への近道となります。

 

公務員の志望動機例文をもっと見るならこちら

>>公務員の志望動機の書き方|職種・シチュエーション別での例文と共に解説!

 

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監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。