2025.03.13
派遣社員の履歴書の書き方完全ガイド|職歴、退職、複数の派遣先等々の記入例・見本

「派遣社員用の履歴書の書き方ってどう?」
「派遣会社と派遣先どう書けばいい?」
など、派遣社員として働いたことがある人は疑問に思う人は多いのではないでしょうか?
派遣社員として就労する際や転職時に悩むのが履歴書の書き方です。
・派遣会社と派遣先、どちらを書けばいいの?
・複数の派遣先がある場合はどうすればいい?
・短期派遣の表記方法は?
などなど色々な疑問がありますよね。
この記事を読めば、派遣社員としてのキャリアを正しくアピールできるよう、
詳しい履歴書の書き方を学ぶことができます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
▼無料で作成、PDFも受け取れる!オンライン履歴書Yagish▼
履歴書と職務経歴書の違いとは?
派遣社員として働く際、履歴書と職務経歴書の違いを正しく理解しておくことは非常に重要です。どちらも就職・転職活動において必要になることが多いですが、その目的や記載内容には明確な違いがあります。
履歴書は自分の基本情報や学歴、職歴などを簡潔にまとめた書類であるのに対し、職務経歴書はこれまでの仕事内容や実績、スキルなどを詳細に記載するものです。特に派遣社員として複数の職場で経験を積んでいる方は、この違いを理解して適切に書類を作成することが大切です。
履歴書に書く主な項目
履歴書には一般的に以下のような項目を記入します。
- 氏名、生年月日、年齢、住所、連絡先などの個人情報
- 学歴(高校以降の学校名、入学・卒業年月)
- 職歴(会社名、入社・退社年月、役職など)
- 資格・免許(取得年月とともに記載)
- 志望動機・自己PR
- 通勤時間、扶養家族、配偶者の有無などの付帯事項
- 本人希望欄(希望職種、給与、勤務地など)
履歴書の職歴欄には、派遣会社名と派遣先企業名の両方を記載するのが一般的です。
職務経歴書って何?
職務経歴書は、これまでの職務経験を詳細に記載するための書類です。履歴書が「何を」してきたかを簡潔に示すものであるのに対し、職務経歴書は「どのように」「どんな成果を上げて」仕事をしてきたかを詳しく伝えるためのものです。
派遣社員として様々な職場で経験を積んできた方にとって、職務経歴書は自分のスキルや実績をアピールする重要なツールとなります。以下のような内容を記載します:
- 職務要約(これまでのキャリアの概要)
- 職務経歴(各企業での具体的な業務内容、役割、成果)
- 保有スキル(業務で使用したツール、ソフトウェア、言語など)
- 資格・免許(業務に関連するもの)
- 自己PR(自分の強み、特徴、アピールポイント)
職務経歴書はパソコンで作成するのが一般的で、A4用紙1〜2枚程度にまとめるのが望ましいとされています。派遣社員として複数の職場で働いた経験がある場合は、業界や職種ごとにまとめたり、身につけたスキルごとに分類したりするなど、見やすく整理することが大切です。
派遣で働く場合、履歴書は書かないといけない?
派遣社員として働く際、「履歴書は必要なのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。結論から言うと、状況によって異なります。派遣会社への登録時や派遣先企業との面接時など、場面によって履歴書の必要性は変わってきます。
派遣社員として働く際の履歴書の扱いについて、詳しく解説していきます。
派遣会社に登録する時は不要なことが多い
多くの派遣会社では、初回登録時に履歴書の提出を求めないケースが増えています。代わりに以下のような方法で個人情報や経歴を収集することが一般的です。
- 派遣会社独自の登録フォームへの入力
- ウェブサイト上での電子登録
- 来社時に専用シートへの記入
- 担当者との面談での口頭でのヒアリング
これは派遣会社側が求職者の負担を減らし、登録のハードルを下げる狙いがあります。また、派遣会社独自のフォーマットを使うことで、必要な情報を効率的に収集できるメリットもあります。
派遣会社への登録で必要なこともある
一方で、以下のようなケースでは履歴書の提出が求められることもあります:
- 高度な専門職(医療事務、通訳、プログラマーなど)の派遣
- 長期の派遣職の場合
- 管理職の場合
- 特定の資格や経験が必要とされる職種
- 派遣先企業が履歴書の確認を希望している場合
- 中小規模の派遣会社での登録時
- 紹介予定派遣(派遣後の正社員登用を前提とした派遣)の場合
特に専門性の高い職種や、派遣先での正社員登用を視野に入れた紹介予定派遣の場合は、一般的な派遣よりも選考のプロセスが厳格になるため、履歴書の提出を求められるケースが多くなります。
履歴書の派遣社員の職歴、期間の書き方
派遣社員として働いた経験がある方が履歴書を書く際、職歴欄の記入方法に悩むことが多いでしょう。
派遣社員の場合、雇用主である派遣会社と実際に働く派遣先企業が異なるため、どのように記載すべきか迷ってしまいます。
派遣会社と派遣先(就業会社)を分けて書く
派遣社員として働いた経験を履歴書に記載する際の基本は、「派遣会社名」と「派遣先企業名」を明確に区別して記載することです。一般的な記載例は以下のようになります。
派遣職歴の正しい書き方①
派遣職歴の正しい書き方②
このように、雇用主である派遣会社名を最初に記載し、その後に派遣先企業名を明記します。また、具体的な職務内容も簡潔に記載することで、どのようなスキルや経験を持っているかをアピールできます。
派遣よりも正社員の職歴を優先
職歴欄のスペースが限られている場合や、正社員と派遣社員の両方の経験がある場合は、正社員としての職歴を優先して詳しく記載することをおすすめします。正社員経験は、一般的に安定性や責任の大きさの面で評価される傾向があるためです。
ただし、派遣社員としての経験が応募先の職種に直接関連している場合は、その経験も詳細に記載することが重要です。たとえば、経理事務の正社員募集に応募する場合、派遣で経理事務を経験していれば、その業務内容や実績を具体的に記載しましょう。
職歴は原則として新しいものから順に記載しますが、応募先に関連する経験を強調したい場合は、若干の工夫も必要です。関連性の高い職歴を目立たせるレイアウトを心掛けましょう。
1つの派遣会社、1つの派遣先で就業した場合
1つの派遣会社から1つの派遣先に派遣されていた場合は、最もシンプルな記載方法となります。以下のように記載するとわかりやすいでしょう。
【記載例】
基本的にこの書き方は正社員として一つの会社に入った形の書き方に非常に似ています。
1つの派遣会社で複数の派遣先で働いた場合
同じ派遣会社に所属しながら、複数の派遣先で働いた経験がある場合は、派遣会社名を一度記載した上で、
- 派遣先の名前
- 職務内容
- いつまで働いたか
を記載する方法が一般的です。
【記載例】
2017年4月 株式会社〇〇に登録
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社AAAAAAAに一般事務として派遣(2019年3月まで)
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社BBBBBBBに人事として派遣(2021年3月まで)
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社CCCCCCCに経理として派遣(2023年7月まで)
2024年3月 任期満了につき退職
この方法では、派遣先ごとの期間を明確にすることで、実務経験の連続性や多様性をアピールできます。
複数の派遣会社、複数の派遣先で就業した場合
複数の派遣会社を通じて、複数の派遣先で就業した経験がある場合は、派遣会社ごとにブロック分けして記載するのが基本です。
基本的には、上で書いた、1つの派遣会社で複数の派遣先の書き方を繰り返すだけになります。
【記載例】
2015年4月 株式会社〇〇に登録
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社AAAAAAAに一般事務として派遣(2017年3月まで)
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社BBBBBBBに人事として派遣(2018年3月まで)
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社CCCCCCCに経理として派遣(2019年3月まで)
2019年4月 任期満了につき退職
2019年4月 株式会社〇〇に登録
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社DDDDDDに一般事務として派遣(2020年3月まで)
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社EEEEEEEに人事として派遣(2022年3月まで)
派遣先や職務内容が多岐にわたる場合は、応募先の職種に関連する経験を中心に記載することも重要です。
また、派遣期間が短い場合でも、その間に習得したスキルや成果があれば面接等でアピールも可能です。
派遣先が多すぎて書けない場合
短期の派遣を多数経験していて、すべての派遣先を履歴書に記載できない場合もありますよね。
ですが基本的には正社員と同じで、職歴は履歴書上で省略しないことが推奨されます。
というのも、経歴詐称などに場合によってはなるためです。
派遣先が多すぎて履歴書の学歴・職歴欄に書ききれない時は、1行にまとめるなど対策をとりましょう。
また、職務経歴書の提出がある場合は、そちらに書くことも一般的です。
詳しくは以下のページでも解説しています。
>履歴書の職歴が多くて書ききれない時の7つの対処法と書き方完全ガイド
短期や単発などの派遣の場合
1ヶ月未満の短期派遣や単発の派遣案件を多数経験している場合は、以下のようにまとめて記載する方法が効率的です。
【記載例】
2015年4月 株式会社〇〇に登録
(年月部分は空白で次の行へ)株式会社AAAAAAにて短期のイベントや展示会スタッフを複数回経験
などとなります。
短期派遣でも、特に印象的な経験や習得したスキルがあれば、面接等でも具体的にアピールすることをおすすめします。「大規模展示会(来場者5000名規模)での運営補助を担当し、混雑時の対応力を養った」など、具体的なエピソードは面接での話題にもなります。
履歴書で派遣期間を書く時の4つのポイント
派遣社員として働いた経験を履歴書に記載する際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。ここでは、派遣期間を履歴書に効果的に記載するための4つの重要なポイントを解説します。
1. 空白期間を作らないようにする
履歴書において、職歴の空白期間は採用担当者に「この期間は何をしていたのか」という疑問を抱かせる原因になります。特に派遣社員として働いている場合、契約期間と次の派遣先への就業までに間が空くことがあります。
例えば資格取得や自己啓発などポジティブな活動をしていた場合は、面接などで積極的にアピールすることで、空白期間をマイナスポイントではなくプラスポイントに変えることができます。
>中途採用面接でよくある質問40選と回答例文|服装やマナー、面接の流れも。
2. 正確な日付で記載する
履歴書に職歴を記載する際には、正確な日付を記載することが重要です。特に派遣社員として複数の職場を経験している場合、日付の記載に誤りがあると、信頼性が低下する恐れがあります。
派遣期間は、実際に派遣先で働いた期間を記載しましょう。
>【例文】履歴書基本情報の正しい書き方|日付、住所、電話番号、名前、メールアドレスなど
>履歴書には西暦か和暦かどっちで書くべき?生年月日や入学年等の書き方と注意点
3. 職務経歴書には全ての派遣会社・派遣先を記入
職務経歴書が必要な場合は全ての派遣会社・派遣先を書くようにします。
多くの経験がかければ、たいていはプラスになります。
4. 派遣で得たスキルも伝える
また、可能であれば、
・新人教育をした
・マーケティング業務をした
など具体的なスキルを書くとプラスになることも多くあります。
まとめ
派遣社員として働いていた職歴を履歴書に記載する際は、派遣会社と派遣先を明確に区別することが重要です。特に複数の派遣会社や派遣先での勤務経験がある場合は、整理して記載することで読みやすさが向上します。
職歴が多い場合は、直近の経験や応募先に関連する経験を優先し、短期の派遣やアルバイト派遣はまとめて記載するのも一つの方法です。正社員の経験がある場合はそちらを優先的に記載しましょう。
また、派遣での職歴を記載する際は、「〇〇株式会社(派遣)」という形式で明示するのがポイントです。履歴書は第一印象を左右する重要な書類ですので、丁寧な字で記入し、誤字脱字がないかを確認することも大切です。これらのポイントを押さえて、自分の経験や能力が効果的に伝わる履歴書を作成しましょう。
履歴書の問題は以下の記事でまるっと解決♪
・履歴書の書き方完全ガイド|見本付きで履歴書作成方法を全て解説!
・【例文付き】履歴書の志望動機の書き方・基本を完全解説!未経験や新卒、転職向けのコツ
・[全10種]履歴書無料テンプレートPDFダウンロード!スマホ・PCで作成可能
・履歴書をPDF化する方法|簡単3ステップ!作成からダウンロードまで
・履歴書のメールでの送り方・書き方を例文とともに完全解説|マナーや注意点、添付での送付方法
・【例文付き】新卒が履歴書をメールで送る際のマナーと書き方、注意点
面接がある人はこちらもチェック♪
・【例文】中途採用面接の自己紹介で好印象!自己紹介をマスターするための完全ガイド
・【面接|新卒の逆質問例35選】一次や最終面接で有利に進むポイントと注意点
・オンライン面接マナー完全ガイド!基本を抑えるだけで好印象と内定を掴む!
・面接日程確定のメールは返信必要?書き方やマナーを例文付きで徹底解説!就活や転職用

監修者:島伸明
株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。