2025.05.02
メールの「CC」「BCC」「To」とは何?意味、違い、ビジネスでの使い方を徹底解説

「To, CC, BCCの使い方が知りたい」
と考える方は多くいるのではないでしょうか?
- ビジネスメールなので気をつけたい
- 実際に使い方の例が見たい
- 注意すべきことがあれば知りたい
などなど他にも色々ありますよね。
ビジネスメールを送る際、「To」「CC」「BCC」の適切な使い分けは基本マナーとして知る必要があります。
この記事では、それぞれの意味や違い、ビジネスシーンでの正しい使用方法を具体例と共に解説します。
詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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まずTo, CC, BCCの意味と違いとは?
まずは、「To」「CC」「BCC」それぞれの意味と違いを確認しましょう。
Toの意味
「To」は宛先を意味し、メールの主な受信者を指定する項目です。Toに指定された人は、そのメールの直接の受取人であり、返信や何らかのアクションが期待されていることが一般的です。
CCの意味
「CC」は「Carbon Copy(カーボンコピー)」の略で、「写し」を意味します。
CCに入れられた人は、メールの内容を知っておいてほしいけれども、直接のアクションは必要ない場合に使用されます。情報共有が目的で、Toの人への連絡内容を他の関係者にも知らせたい時に活用します。
BCCの意味
「BCC」は「Blind Carbon Copy(ブラインドカーボンコピー)」の略です。BCCに入れられた人のメールアドレスは、他の受信者(ToやCC)から見えません。プライバシー保護や多数の相手に一斉送信する場合などに利用されます。
To、CC、BCCの基本的な違いのまとめ
これら3つの違いを理解するポイントは、以下の3点です。
1. 返信・アクションの期待度
To:直接の宛先であり、返信やアクションが期待されている
CC:情報共有が目的で、必ずしも返信は期待されていない
BCC:返信は期待されておらず、他の受信者に知られずに情報を共有する
2. メールアドレスの表示
To:全ての受信者に表示される
CC:全ての受信者に表示される
BCC:誰にも表示されない(BCC受信者自身にも他のBCC受信者は表示されない)
3. 使用目的
To:主要な関係者・担当者への連絡
CC:関連情報として知っておいてほしい人への共有
BCC:個人情報保護やメールアドレスを公開せずに送りたい場合
Toの使い方の例
メールの「To」欄は、メールの主要な宛先を指定するために使用されます。
Toには複数の人を登録して良い
画像のように、「To」には、必要に応じて複数の受信者を指定することができます。同じ内容を複数の人に伝える必要がある場合は、全員を「To」に入れることで効率的に連絡することが可能です。
ただし、あまりにも多くの人を「To」に入れると、誰が主な対応者なのかが不明確になる場合があります。一般的には、5名程度までを「To」に入れるのが適切と言われています。それ以上の人数に連絡する場合は、主要な対応者を「To」に、それ以外の関係者を「CC」に入れる方法を検討しましょう。
CC, BCCの使い方(例つき)
次に「CC」と「BCC」の具体的な使い方と実際の例を紹介します。
CCの使い方と例
「CC」(Carbon Copy)は、メインの受信者ではないものの、情報を共有しておきたい関係者に使用します。CCに入れられた人は、自分が直接のアクションを求められていないことを理解しつつも、情報を把握しておく必要があります。
CCの適切な使用例として以下のようなケースが挙げられます。
- 上司や関係部署への報告・情報共有
- プロジェクトメンバー全員への進捗報告
- 議事録や打ち合わせ内容の共有
- 関係者への経過報告
【CCの使用例】
たとえば、クライアントからの問い合わせに対して担当者が回答する場合:
To: client@example.com(クライアント)
CC: boss@company.com(上司), team@company.com(チームメンバー)
件名: 【ご回答】商品納期について
〇〇株式会社
△△様
お世話になっております。××株式会社の佐藤です。
先日お問い合わせいただきました商品の納期について、確認が取れましたのでご連絡いたします。
(以下略)
この例では、クライアントに直接回答しながら、上司とチームメンバーにも情報を共有しています。これにより、上司は部下の対応状況を把握でき、チームメンバーもクライアントとのやり取りを確認できます。
本文の宛名に名前を書く
CCを使用する際、以下のようにCCに入っている人の名前もカッコ書きで書くことがあります。
これは必ずしもしなくて良いですが、CCに入っている人が気づかないことを防ぐためにしています。
田中部長
(CC: 営業部の皆様)
お世話になっております。マーケティング部の鈴木です。
〇〇の件ですが…
BCCの使い方と例
「BCC」(Blind Carbon Copy)は、他の受信者に知られることなくメールを送信したい場合に使用します。BCCに入れられた人のメールアドレスは、他の受信者(ToやCC欄の人)には表示されません。
BCCの主な使用シーンには以下のようなものがあります。
- 多数の関係のない受信者にメールを送信する場合
- メールアドレスを非公開にしたい場合
- 社内関係者だけに内部情報を共有する場合
- メーリングリストやニュースレターの配信
【BCCの使用例】
例えば、イベント案内を多数の顧客に送る場合は以下です。
To: info@mycompany.com(自社アドレス)
BCC: customer1@example.com, customer2@example.com,…(多数の顧客)
件名: 【ご案内】新製品発表会のお知らせ
関係者各位
いつもお世話になっております。××株式会社の佐藤です。
この度、弊社では新製品発表会を下記の通り開催することとなりました。
(以下略)
この例では、自社のアドレスを「To」に入れて、顧客全員を「BCC」に入れています。これにより、各顧客は他の顧客のメールアドレスを見ることができず、プライバシーが保護されます。
社内向けメールの例
また、社内向けの機密情報共有の例としては以下です。
To: client@example.com(クライアント)
BCC: internalteam@company.com(社内チーム)
件名: 【ご提案】新規プロジェクトについて
〇〇株式会社
△△様
お世話になっております。××株式会社の高橋です。
先日ご相談いただきました新規プロジェクトについて、提案書を添付いたします。
(以下略)
※社内チームの皆様(BCC):このクライアントとは初回商談のため、返信する際はこれまでの経緯を確認の上、慎重に対応をお願いします。
この例では、クライアントへの提案と同時に、社内チームにも情報を共有していますが、クライアントには社内チームへの共有が見えないようになっています。また、BCCで入れた社内メンバーへのメッセージを本文最後に記載していることにも注目してください。
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CC, BCCを使うときに気をつけること
ビジネスメールにおいてCC(Carbon Copy)やBCC(Blind Carbon Copy)機能は非常に便利ですが、適切に使用しなければ様々な問題を引き起こす可能性があります。ここでは、CC・BCCを使用する際の注意点について詳しく解説します。
CCのメールアドレスは公開されていると理解しておく
CCに追加されたメールアドレスは、メールを受信する全員に表示されます。この基本的な性質を理解しておくことが重要です。社内メールであれば問題ないことがほとんどですが、社外の人も含めたやり取りの場合は注意が必要です。
特にプライバシーに配慮すべき状況では、CCにメールアドレスを入れることで意図せず個人情報を共有してしまう可能性があります。例えば、複数の取引先へ同時にメールを送る場合、各社のメールアドレスが互いに見えてしまうため、BCCの使用を検討すべきでしょう。
CCし過ぎない
「念のため」という理由でCCに多くの人を入れすぎてしまうことは、ビジネスにおいて避けるべき習慣です。
まず、受信者全員の時間を奪うことになります。関係のない内容のメールが大量に届くと、重要なメールを見逃すリスクが高まります。いわゆる「メールの洪水」を引き起こし、組織全体の生産性を下げる原因になります。
また、責任の所在が不明確になることもあります。多くの人をCCに入れると、「誰かが対応するだろう」という考えから、結局誰も対応しないという事態に陥る可能性があります。
CCは本当に情報共有が必要な人だけに限定し、「この人は知っておくべきか?」「このメールの内容に関連する業務を担当しているか?」という基準で判断するようにしましょう。
CCされている人には返信必要かどうかも適宜書く
メールにCCで人を追加する際は、本文中でCCの目的を明確にすることが重要です。特に、CCで追加された人に対するアクションの要否を明記すると、コミュニケーションがスムーズになります。
例えば、以下のような一文を追加するとよいでしょう。
- 「〇〇部長(CC)には情報共有のみで、返信は不要です」
- 「プロジェクトメンバー各位(CC)にもご確認いただき、ご意見があればお願いいたします」
このように明示することで、CCで追加された人が返信すべきかどうか迷う時間を省き、適切な対応を促すことができます。特にプロジェクトの進行状況報告や決定事項の通知など、多くの関係者にCCを送る場合には有効です。
BCCの注意点
間違ってBCCではなくCCにメールアドレスを入れないように注意することです。
CCに入れると全てのメールアドレスが見えてしまうためです。
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To, CC ,BCCのよくある質問
上司や取引先とのメールでは、To、CC、BCCをどう使い分けるべきですか?
メールの使い分けは相手との関係性や組織のルールによって異なりますが、一般的には以下のような使い分けが推奨されます:
・上司とのメール:直接の報告や質問は上司をToに、関連部署の人やチームメンバーをCCに入れます。上司に判断を仰ぐ内容であれば、上司をToに入れて、その他の情報共有が必要な人をCCに入れるのが基本です。
・取引先とのメール:直接やり取りする相手先の担当者をToに、自社の関係者(上司や同僚)をCCに入れるのが一般的です。取引先の複数の部署に関連する内容の場合は、主担当をToに、その他の部署担当者をCCに入れます。
・BCCの利用:社内への情報共有のみが目的で、取引先に「誰に共有したか」を知らせる必要がない場合は、社内関係者をBCCに入れることもあります。ただし、透明性の観点からCCの利用が基本で、BCCの使用は限定的にするのが望ましいでしょう。
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メールソフト別のCC、BCC設定方法はどうなっていますか?
主要なメールソフト・サービスでのCC、BCC設定方法は以下の通りです。
・Gmail:新規メール作成画面で「Cc」「Bcc」をクリックすると、それぞれの入力欄が表示されます。
・Outlook:新規メール作成画面に「Cc」欄が表示されており、「Bcc」は「オプション」タブから表示させることができます。
・Apple Mail:新規メッセージ作成時に「Cc/Bcc, 差出人」をクリックすると、それぞれの入力欄が表示されます。
多くのメールソフトでは、デフォルトでCc欄は表示されていますが、Bcc欄は追加で表示させる必要があることが一般的です。
海外の取引先とメールをする際のCC利用のルールは日本と違いますか?
海外の取引先とメールをする際のCC利用のルールは、基本的な考え方は日本と大きく変わりませんが、いくつかの文化的な違いがあります。
・階層への意識:日本では上司や関係者へのCCを重視する傾向がありますが、欧米ではより実務的で、直接関係する人だけにCCする傾向があります。
・情報共有の範囲:日本企業は「念のため」多めにCCする文化がありますが、海外では必要最小限の関係者のみにCCするのが一般的です。
海外の取引先とメールをする際は、最初は相手の会社のやり方を観察し、徐々に合わせていくことが重要です。不明な点があれば、直接「どのような方にCCをつけるべきか」と確認するのも良いでしょう。
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まとめ
「To」「CC」「BCC」の使い分けは、ビジネスメールにおける基本的なマナーの一つです。それぞれの役割を正しく理解し、状況に応じて使い分けることで、相手にとっても分かりやすく、円滑なコミュニケーションにつながります。
-
To:メインの宛先。対応や返信を求める相手に使う
-
CC:情報共有が目的。関係者に内容を見せるだけの場合に使用
-
BCC:他の受信者にアドレスを見せたくないときに便利
特にCCやBCCの使い方を誤ると、信頼を損なうリスクもあるため注意が必要です。
今回の記事を参考に、相手への配慮を忘れず、正しくメールを送れるよう心がけていきましょう。
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監修者:島伸明
株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。