2022.12.26

子どもが「楽しく学べる」状態をいかにキープできるか?【後編】(株式会社ヴィリング:中村 一彰)⑤

自分らしさを重視して、幸せのタネを見つけるサポートをする

 

ヴィリング 中村 一彰「『STEMON』では『STEAM教育』のほかに『読解』『野外活動』のコースを設けています。突然ですが、柏崎さん。子どもが野外活動をすると、どんな力が養われると思いますか?」

(一瞬知らんがなと思いましたが、おとなしく黙りました。)

 

ヴィリング 中村 一彰「実は……読解力が伸びるんです。例えば、文中に『朝露が光る』とか『嵐のような風が吹く』という表現があったとして。体験したことがないと、それが一体どんなことなのかチンプンカンプンで、それ以上文章を読み続けられない。でも体験していれば、映像としてイメージが湧くので、その後長文が続いたとしても立ち止まらずにスラスラと読み進められる。

 

Yagish 柏崎「野外活動で体感した景色や匂いや感触が、「イメージにつながって想像力や読解力にもつながる」ということですね!」

 

ヴィリング 中村 一彰「そうなんです。図鑑を見るだけでは到底得られないものが、自然の中にはたくさんあるんです。当社のコア事業には『STEMON』のほかに、『探究学習BOKEN(ぼうけん)』があるのですが、こちらは野外活動をメインにしたカリキュラムとなっています。」

 

探究型学習「BOKEN(ぼうけん)」学習風景

 

ヴィリング 中村 一彰「教室で学ぶことももちろん大切ですが、同時に、外に出てさまざまな体験をする重要性も伝えていきたい。僕が子どもの頃、遊び場は主に原っぱでした。今振り返ると、春につくしを取ったり、秋にススキで遊んだりしたことが、自分の想像力を高めていたような気がします。

 

ヴィリング 中村 一彰「特に都会で暮らしている子どもは、土の上を歩くことすら少ないでしょうから、ぜひ私たちの野外活動に参加してもらいたいですね。」

 

Yagish 柏崎「野外活動のカリキュラムをつくる中で、意識していることはありますか?」

 

ヴィリング 中村 一彰「できるだけ楽しい気持ちで体験してもらうことですね。その方が、記憶が蘇りやすいので。」

 

ヴィリング 中村 一彰「話が飛んでしまいますが……虐待に遭っているお子さんは、暴力など酷いシーンを思い出して不安になりたくないので、記憶にフタをしてしまう。結果として思考力が低くなりがちになるんですよね。強制をするということはお子さんに良い影響を与えないんです。楽しさを増幅させる工夫としては、あまりプログラムを作り込まないこと。もちろん『危険な行為をしない』など、最低限のルールは決めますが、基本的に子どもは自由に学ぶほうが楽しいんです。

 

(社会課題に適応してテーマづくりをされているようです)

 

Yagish 柏崎「ヴィリングさんはさまざまな視点から、学びの場を提供していますが、事業を通じて、どのような子どもになってほしいと考えていますか?」

 

ヴィリング 中村 一彰「特に『STEMON』に関しては、理数ITの知識が理解できること。中学の勉強にも応用できる想像力が養えます。」

 

ヴィリング 中村 一彰「あとは、私たちのカリキュラムは“つくる”ことをベースにしているので、“つくる”を楽しみながら『自らの知識を活かした問題解決の姿勢』を育みたい。そのきっかけづくりの一環として、随時コンテストも開催しています。」

 

『第5回もんだいかいけつアイデアコンテスト』受賞作品(一部)

 

ヴィリング 中村 一彰「いろいろ話しちゃいましたが、何よりも子どもが『学ぶって面白い!』という状態をキープできているかどうかが一番大切ですよね。こうしたさまざまな要素が、ヴィリングとして掲げている、育みたい人材像『自立し、自由に、イキイキと生きる人』につながっていくと考えています」

 

HPから抜粋

 


 

Yagish 柏崎「ちなみに中村さんにとって、自立って何ですか?」

 

ヴィリング 中村 一彰「『自分らしい生き方を選べる』ことでしょうか。一般家庭において、起こりがちなのが、親の期待や世間体、周りの影響を受けて、何となく道を選んじゃうこと。『自分で決めた』と思っていても何だか釈然としない、エネルギーが湧いてこない理由は、ここにあるんです。」

 

ヴィリング 中村 一彰「すごく難しい問題ではあるんですが、自分らしさを重視して何かを選択するためには、『自らで意思決定する回数を増やす』しかないこの部分は、ヴィリングのスクールで支援できることかなと思います。」

 

(お子さんの未来に向けて、日々企画を練る社員さんたち)

 

Yagish 柏崎「自分らしい生き方を選ぶことで、得られるものって何なんでしょう?」

 

ヴィリング 中村 一彰「幸福度が増すのは間違いないですよね。ですから大人は、『幸せのタネを見つけるサポートをする』という発想で子どもと向き合うのが一番良いのでしょうね」

 

Yagish 柏崎「幸せのタネ……。すごく良い表現ですね!」

 

 

 

⇩どんな環境で働くのが良いのか?話の続きはこちら⇩

良いコミュニティで学習し続けること【前編】

 

 

 

 

株式会社ヴィリング 会社概要

代表者:代表取締役 中村一彰
事業内容
キッズ向け教育サービス
1.アフタースクール(民間学童保育)
2.プログラミング&エンジニアリング/STEAM教育スクール

ヴィリングってどんな会社?

成熟した日本社会のこれからを、自立して自由にイキイキと生きていくための環境づくりを、実践と模索を繰り返しながら疾走している教育ベンチャーです。

 

⇩ヴィリングの社長の頭の中⇩



 

⇩どんな環境で働くのが良いのか?話の続きはこちら⇩

良いコミュニティで学習し続けること【前編】

柏崎 宏洋

「社長の流儀」プロデューサー

株式会社Yagishの中の人のうちの一人。 2022年7月~企画マーケティング部所属。 「社長の流儀」コンテンツの総プロデューサーをしてます。その他、大学×Yagishの公式パートナーシップ契約締結準備、Yagishの採用担当、新規事業設計、その他色んなことを社長からやらされ、、、ではなく、喜んで対応中。