2025.06.12

履歴書に英検は何級から書くべき?正式名称や正しい書き方のポイントを徹底解説

「履歴書に英検を記載したいけれど、何級から?」

「そもそも英検って正式名称?」

実際に履歴書へ記載する際には「どの級から記載するのが適切なのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、履歴書に記載すべき英検の級数の目安、正式名称での書き方、取得年月の正しい書き方など、英検を履歴書に書く際の全てのポイントを詳しく解説します。

一般的に英検2級以上が履歴書記載の目安とされていますが、職種や業界によっては、優先順位が異なり注意が必要です。

正しい書き方を身につけて、あなたの英語力を効果的にアピールしましょう。

 

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履歴書に書ける英検は何級から?

立ったまま資料を見ているスーツを着た若い女性

英検を履歴書に記載して、企業の採用担当者から評価されるかどうかは、その級によって大きく異なります。

特に企業のグローバル化や英語力への期待が高まる中で、今求められる英語力の目安や、職種による評価の違いについても知っておくことが重要です。

まずは、多くの企業が評価基準とする英検2級以上に関する目安から見ていきましょう。

 

英検は2級以上が履歴書記載の目安

履歴書に英検を記載する際の一般的な目安は2級以上とされています。

英検2級は高校卒業程度の英語力を証明する資格として位置づけられており、多くの企業で一定の英語力の証明として評価される水準です。

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)ではB1レベルに相当し、基礎的なビジネス英語にも対応できる実力として認識されています。

準1級以上であれば大学中級程度、1級は大学上級程度とされ、専門的な内容の英文読解や高度な英語表現力が求められるレベルです。

 

英検準2級・3級は職種や応募先によって判断する

英検準2級や3級は、応募する職種や企業の性質を考慮して記載を判断する必要があります。

英語をそれほど重視しない職種や、英語力よりも他のスキルを重視する企業では、準2級や3級でも評価される場合があります。

特に新卒採用や第二新卒の場合は、英語学習への取り組み姿勢や継続的な学習意欲をアピールする材料として、準2級でも記載する価値があります。

ただし、外資系企業や英語を頻繁に使用する職種、海外事業部門などでは、準2級や3級では英語力の証明としては不十分と見なされる可能性があるので、他の強みや将来的な英語学習計画と併せてアピールすることが重要です。

 

英検各級のレベルと評価されやすさ

英検の各級における英語力のレベルと、履歴書での評価されやすさを整理すると以下のようになります。

 

レベル CEFRレベル 履歴書での評価 適用場面
1級 大学上級程度 C1 非常に高い評価 専門職、研究職、国際業務
準1級 大学中級程度 B2 高い評価 一般企業、教育関連、通訳・翻訳
2級 高校卒業程度 B1 標準的な評価 多くの職種で基礎力として認識
準2級 高校中級程度 A2 職種により判断 接客業、販売業、新卒採用
3級 中学卒業程度 A1 限定的 基礎的な英語使用が求められる業務

 

上記の表からもわかるように、2級以上であれば多くの職種で英語力の証明として認識されますが、1級や準1級を保有している場合は、英語を活用する専門的な業務にも対応できる人材として高く評価される傾向があります。

また、近年では企業のグローバル化が進んでいることから、以前は準2級でも評価されていた職種でも、現在は2級以上を求める企業が増加している傾向にあります。

>英語履歴書の書き方をサンプル(見本)と共に解説!英文レジュメの基本ルールと英語表現例文

 

履歴書に英検を書くときの書き方とポイント

履歴書に英検を記載する際は、正式名称や取得年月日の書き方に気をつけて書きましょう。

間違った記載方法では、かえって印象を悪くしてしまう可能性があります。

ここでは、履歴書に英検を記載する際の具体的な書き方とポイントを詳しく解説します。

 

正式名称で記載する

英検を履歴書に記載する際は、「英検」という略称ではなく、「実用英語技能検定」と記載することが基本です。

資格欄や免許・資格欄において、正式名称を使用することで、より専門的で正確な印象を与えることができます。

 

正式記載例
1級 実用英語技能検定1級 合格
準1級 実用英語技能検定準1級 合格
2級 実用英語技能検定2級 合格
準2級 実用英語技能検定準2級 合格

 

正式名称を記載する理由は、履歴書が公式な書類であり、採用担当者が正確な資格情報を把握する必要があるためです。

また、人事部門では複数の応募者の履歴書を比較検討するため、統一された表記が求められます。

 

「合格」と記載する

英検の記載では、資格試験に合格したことを明確に示すため、級名の後に必ず「合格」という文言を追加します。

単に「実用英語技能検定2級」と記載するだけでは、受験したのか合格したのかが曖昧になってしまいます。

「取得」という表現を使用する場合もありますが、英検においては「合格」という表現が一般的です。

これは、英検が合格・不合格で判定される試験であり、点数制の資格とは性質が異なるためです。

 

取得年月の書き方

英検の取得年月は、合格証書に記載されている年月を正確に記載する必要があります。

英検の場合、一次試験と二次試験がある級では、二次試験に合格した年月を記載するのが一般的です。

年号の表記については、西暦で記載する場合「20〇〇年〇月」、和暦で記載する場合は「令和〇年〇月」のように表記します。

 

記載方式 記載例 備考
西暦表記 2023年6月 実用英語技能検定2級 合格 国際的で分かりやすい
和暦表記 令和5年6月 実用英語技能検定2級 合格 日本の公的書類で一般的

 

多くの企業では西暦表記が推奨されていますが、応募先の指定がある場合はそれに従いましょう。

取得年月が正確に思い出せない場合は、日本英語検定協会の公式ウェブサイトで合格証書の再発行や合格証明書の発行を申請することができます。

>履歴書には西暦か和暦かどっちで書くべき?生年月日や入学年等の書き方と注意点

 

履歴書に英検を書く際の2つの注意点

履歴書に英検を記載する際には、単に取得した級を書くだけでなく、注意するポイントがあります。

英検は英語力の証明として多くの企業で評価されていますが、記載方法や他資格とのバランス、さらには取得時期などによってアピール効果が左右されることも少なくありません。

特に、取得日の新しさや他の関連資格との優先順位で、採用担当者が受ける印象も変わってきます。

以下では、履歴書に英検を記載する際に押さえておきたい注意点を3つ解説します。

 

注意点①:取得時期が古いと証明に不十分なことも

英検の取得時期が古い場合、採用担当者からの評価に影響する可能性があります。

一般的に、英検の資格は5年以上前に取得したものは、現在の英語力を正確に反映していないと判断される傾向があります。

特に英語力が重視される職種では、取得から10年以上経過している英検は、現在の実力との乖離があると見なされることがあります。

このような場合は、最新の英語力を証明するために、TOEICスコアを併記したり、英語を使用した実務経験を職歴欄で具体的にアピールすることで、英語力への意欲を示すことができます。

 

注意点②:他の資格と並記する際の優先順位

履歴書の資格欄には限られたスペースしかないため、他の資格と英検を並記する際は、応募職種に関連性の高い順序で記載することが重要です。

英語力が重視される職種では英検を上位に、そうでない場合は業務に直結する資格を優先しましょう。

 

職種 優先する資格の例 英検の位置づけ
外資系企業・貿易 英検、TOEIC、通関士 最優先
IT・システム 基本情報技術者、英検、簿記 2番目
経理・財務 簿記、税理士、英検 3番目
営業・販売 販売士、普通自動車免許、英検 補助的

同じ英語系の資格を複数持っている場合は、より高いレベルの資格を優先して記載し、スペースに余裕がある場合のみ複数記載するようにしましょう。

英検とTOEICの両方を持っている場合は、一般的にTOEICの方が企業に認知されていることが多いため、TOEICを優先することが推奨されます。

 

注意点③:英検S-CBTや一次試験のみ合格の場合の扱い

英検S-CBT(コンピューター版英検)で合格した場合、従来型の英検と同等の資格として扱われるため、履歴書には通常の英検と同様に記載できます。

ただし、採用担当者によってはS-CBTの認知度が低い場合があるため、「実用英語技能検定2級(S-CBT)」のように形式を明記することが望ましいです。

一次試験のみ合格で二次試験が不合格の場合は、正式な英検合格者ではないため、履歴書に「英検〇級合格」と記載することはできません。

この場合は資格欄への記載は避け、自己PR欄で「英検〇級一次試験合格レベルの英語力を保有」といった表現で言及する程度に留めるべきです。

>職務経歴書と履歴書での「退職理由・転職理由」の書き方徹底解説!例文付き

 

履歴書に英検を書かないほうが良いケース

英検を取得していても、必ずしも履歴書に記載することが有利に働くとは限りません。

応募先の職種や業界、取得した級によっては、記載しないほうが適切な場合もあります。

以下では、英検が評価されやすい職種・業界の特徴と、記載を控えたほうが良いケースについて詳しく解説します。

 

英検が評価されやすい職種や業界

英検が高く評価される職種や業界を理解することで、記載すべきかどうかの判断材料になります。

以下の表は、英検の評価が特に高い分野をまとめたものです。

 

業界・職種 評価レベル 求められる目安級 理由
教育業界(英語教師、塾講師) 非常に高い 準1級以上 英語指導における信頼性の証明
翻訳・通訳業界 非常に高い 1級 高度な英語力の客観的証明
外資系企業 高い 2級以上 国際的なコミュニケーション能力
航空業界(客室乗務員、パイロット) 高い 2級以上 国際線での業務遂行能力
観光・ホテル業界 高い 2級以上 外国人観光客への対応力
貿易・商社 高い 2級以上 海外取引における実務能力
公務員(外務省、国際関係部署) 高い 準1級以上 国際業務遂行における英語力

 

特に教育業界では、英検の級が給与や昇進に直接影響することも多く、可能な限り高い級の取得が推奨されます。

一方で、IT系企業や製造業、金融業界などでは、英検よりもTOEICスコアが重視される傾向があります。

 

英検3級・準2級を記載しない方が良い場合

英検3級や準2級は一定の英語力を示す資格ですが、記載することで逆にマイナス評価を受ける場合があります。

  • 高い英語力が求められる職種への応募の場合
  • 大学生や社会人経験者が新卒以外で転職活動を行う場合
  • 他に優秀な資格や実績がある場合
  • 取得時期が10年以上前の場合

記載を控えた方が良い具体的な判断基準として、応募先の求人票に「英語力必須」「TOEIC700点以上」「ビジネスレベルの英語力」などの記載がある場合は、英検3級・準2級の記載は避けるべきでしょう。

これらの表現は、より高いレベルの英語力を求めていることを示しており、基礎レベルの英検では要求水準に達していないことが明らかです。

ただし、英語力をまったく求められない職種であれば、英語力そのものよりも、資格取得への取り組み姿勢が評価される傾向があります。

>【英文事務】履歴書・面接で使える志望動機の例文と書き方|仕事内容も紹介

 

英検と他の英語資格との比較

人差し指で上の方を指している、パソコンを持った若い女性

英語力を証明するための資格としては、「英検」以外にも「TOEIC」や「GTEC」、「技術英検」などさまざまな種類があります。

これらの資格は測定するスキルや評価される場面が異なるため、自分の目的や応募先の業界に適した資格を選択することが重要です。

特に履歴書に記載する際には、それぞれの特徴や評価のされ方を理解しておくと、ご自身の英語力を効果的にアピールできます。

各資格ごとの具体的な違いについて詳しく解説します。

 

TOEIC、GTEC、技術英検などとの違い

履歴書に記載する英語資格として、英検以外にもTOEIC、GTEC、技術英検などがありますが、それぞれ特徴や評価のされ方が異なります。

 

資格名 測定スキル 評価傾向 有効期限
英検 4技能総合 教育関連・公務員で高評価 なし
TOEIC L&R リスニング・リーディング 企業で最も重視される 2年(目安)
GTEC 4技能総合 教育機関で認知度高 2年
技術英検 技術英語特化 技術系企業で評価 なし

 

TOEICは企業の採用現場で最も認知度が高く、特に商社、外資系企業、メーカーなどでは重要視され、一方、英検は学校教育現場や公務員試験で加点対象となることが多く、4技能をバランスよく測定できる点が評価されています。

GTECは大学入試改革に伴い注目されている資格で、特に教育関連の職種では認知度が上がっています。

技術英検は工学系の専門用語に特化しており、技術系企業や研究機関では他の英語資格よりも高く評価される場合があります。

 

履歴書に記載する英語関連の資格の使い分け

履歴書に英語資格を記載する際は、業界や職種に応じて選択し、応募先で最も重視される資格を最初に記載することが基本です。

一般企業への応募では、TOEICスコアを最優先で記載することを推奨しましょう。

600点以上であれば履歴書に記載する価値があり、750点以上であれば高い英語力の証明として評価されます。

教育関連の職種で特に英語教員や塾講師の場合は、英検準1級以上の取得が強く推奨され、国際的な業務を扱う企業では、TOEICスコアに加えてTOEFL iBTやIELTSのスコアも評価される傾向があります。

>履歴書へのTOEICの書き方完全解説|書けるスコアは何点から?有効期限や注意点も

 

履歴書に英検を記載する際によくある質問

英検の取得日を忘れた場合は?

英検の取得日を正確に覚えていない場合、日本英語検定協会の公式サイトから「英検合格証明書」を有料で取得することが可能です。

合格証書には試験実施日と合格発表日が記載されており、履歴書には合格発表があった年月を記入します。

どうしても正確な月日が分からない場合は、受験した年だけでも記載することをおすすめします。

面接時に詳細を聞かれた場合は、正直に「正確な月は覚えていませんが、〇年に取得しました」と説明すれば問題ありません。

 

英検とTOEICを両方持っている場合は?

英検とTOEICの両方を取得している場合、基本的には両方とも履歴書に記載しましょう。

ただし、どちらを優先的に記載するかは応募先の企業や職種によって判断することが重要です。

 

状況 優先する資格 理由
外資系企業・商社 TOEIC 国際的な認知度が高く、ビジネス英語力の指標として重視される
教育関連職種 英検 日本の英語教育現場で広く認知されており、指導力の証明になる
公務員試験 英検 日本の公的機関で評価されやすく、加点対象となる場合が多い
IT・技術系 TOEIC 国際的な技術文書の理解力をアピールできる

 

両方記載する場合は、より高いレベルの資格を先に記載するか、応募先で重視されそうな資格を先に記載するとよいでしょう。

履歴書のスペースが限られている場合は、応募先により適した資格を選択して記載することも考慮してください。

 

応募先に合格証の提出が求められたら?

面接時や内定後に英検の合格証のコピーを提出しましょう。

紛失した場合の合格証明書の発行には、通常1週間から10日程度の時間がかかるため、内定通知を受けた時点で早めに手続きを行うことをおすすめします

発行手数料は1通あたり1,100円(税込)で、オンラインまたは郵送で申し込むことができます。

急ぎの場合は、まず人事担当者に合格証明書の発行手続き中である旨を連絡し、到着次第提出する旨を伝えましょう。

 

英語力を資格以外でアピールする方法はある?

英検やTOEICなどの資格がない場合や、スコアが低い場合でも、実務経験や具体的なエピソードを通じて英語力を示すことが効果的です。

  • 米国カリフォルニア州に1年間語学留学、現地大学で経済学を聴講
  • 海外顧客との英語による電話会議を月10回以上実施
  • 英語の技術文書を日本語に翻訳し、チーム内で共有

など、外国人との協働経験や英語を使った業務経験も有効なアピール材料となります。

資格よりも実践的な英語力の証明として評価される場合があります。

>履歴書の運転免許や資格欄の正しい書き方・基本ルール押さえたい重要点

 

まとめ

履歴書に英検を記載する際は、一般的に2級以上が記載の目安となります。

正式名称である「実用英語技能検定〇級」と記載し、「合格」の表記と取得年月を明記することが重要です。

英検3級や準2級については、応募先の職種や業界によって判断しましょう。

取得時期が古い場合や他の英語資格と併用する場合は、より高いスコアや新しい資格を優先することをおすすめします。適切な記載により、あなたの英語力を効果的にアピールできるでしょう。

 

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監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。