2025.07.24

【例文・テンプレート付き】看護師の職務経歴書の書き方マニュアル|診療科等別での例文付き

「職務経歴書って何を書けばいいの?」

「看護師の経験をどうアピールすればいいかわからない」

看護師の転職活動で避けて通れないのが職務経歴書の作成です。履歴書とは違い、これまでの看護経験や実績を詳しく記載する職務経歴書は、採用担当者があなたの実力を判断する重要な書類となります。

しかし、普段書く機会がないからこそ、いざ職務経歴書を作成するとき「どんな内容を書けばいいのか」「自分の経験をどう表現すればいいのか」と悩んでしまう看護師の方も多いでしょう。

そこで今回は

  • 職務経歴書の基本的な書き方
  • 経験年数・診療科別の例文
  • 職務経歴書作成時の基本ルールと注意事項

上記の項目を実例付きで徹底解説いたします。この記事を読めば、あなたの看護経験を最大限にアピールできる職務経歴書が作成でき、希望する医療機関への転職成功に大きく近づくでしょう。

 

▼無料で作成、PDFも受け取れる!オンライン履歴書Yagish▼

 

「目次」が見たい方は右のボタンをタップ

 

看護師の無料・職務経歴書テンプレート

まず、無料の看護師の職務経歴書テンプレートをご紹介します。

 

 

看護師向けの例文もあり、簡単に利用できるので、まずは一度利用してみてくださいね。

看護師用のテンプレートを見てみる♪(無料)

 

職務経歴書とは?看護師転職における重要性を解説

まずはそもそも職務経歴書とは何かという、いまさら人に聞けない基本中の基本から解説していきます。そして特に看護師における職務経歴書の重要性を詳しく述べていくので、ぜひ参考にしてください。

 

職務経歴書の定義と履歴書との違い

職務経歴書とは、これまでの職歴や業務内容、実績を詳細に記載した応募書類です。履歴書が基本的な個人情報や学歴・職歴を簡潔にまとめたものであるのに対し、職務経歴書はより具体的で詳しい職歴情報を提供する書類として位置づけられます。

履歴書では勤務先名称と在籍期間のみを記載しますが、職務経歴書では配属された診療科、担当した業務内容、取得した資格、参加した研修、実績や成果まで詳細に記述します。

看護師の場合、同じ病院内でも診療科や部署によって業務内容が大きく異なるため、職務経歴書によってより具体的な経験とスキルを伝えることが可能になります。

 

職務経歴書の見本

職務経歴書の完成見本を以下に掲載しておきますので、ぜひ参考にしてください。

 

看護師採用で職務経歴書が果たす役割

看護師の採用選考において、職務経歴書は候補者の実務能力と適性を判断する重要な判断材料として活用されています。

医療現場では高い専門性と経験が求められるため、単なる資格保有者であることを示すだけでは不十分で、具体的にどのような医療現場でどの程度の経験を積んできたかを詳細に把握する必要があります。

職務経歴書を通じて、採用担当者は応募者の臨床経験の深さや幅を評価できます。例えば、急性期病院での勤務経験があるか、慢性期医療に携わった経験があるか、外来業務と病棟業務のどちらに精通しているかといった情報は、配属先を決定する上で欠かせない要素です。

 

医療機関が職務経歴書で重視する3つのポイント

医療機関の採用担当者が職務経歴書を評価する際に特に重視するポイントは、大きく3つに分類されます。これらのポイントを理解し、適切にアピールすることが転職成功の鍵となります。

重視ポイント 具体的な評価項目 記載すべき内容
臨床経験の質と量 診療科の多様性、勤務年数、担当患者数 配属診療科、業務内容、経験症例数、難易度の高い処置経験
専門性とスキル 専門資格、認定資格、特殊技能 取得資格、研修参加歴、専門的な看護技術、医療機器操作経験
組織適応能力 チームワーク、リーダーシップ、教育指導力 委員会活動、プリセプター経験、チーム医療での役割、問題解決実績

これらのポイントを職務経歴書に効果的に盛り込むことで、医療機関にとって魅力的な候補者として認識される可能性が大幅に向上します。ただし、誇張や虚偽の記載は絶対に避け、事実に基づいた正確な情報を記載することが前提となります。

履歴書の志望動機の書き方完全解説|20種以上の職種別例文付き、書き出しのコツやNG例も

 

看護師専用|職務経歴書の効果的な書き方とポイント

以降で、職務経歴書の書き方を詳細に解説していきます。

 

看護師職務経歴書の基本構成とレイアウト

看護師の職務経歴書は、一般的なビジネス職とは異なる専門性を効果的にアピールする構成が重要です。医療現場での経験や専門スキルを採用担当者に分かりやすく伝えるため、看護師特有の項目を含めた構成を心がけましょう。

職務経歴書の基本構成は、上から順に「職歴要約」「職歴詳細」「保有資格・研修歴」「自己PR」の4つのブロックで構成します。職歴要約では、看護師としての総経験年数、主な勤務先、担当診療科、専門分野を3~4行で簡潔にまとめます。

レイアウトは読みやすさを重視し、A4用紙1~2枚に収めることが基本です。文字サイズは10.5~11ポイント、行間は1.5倍程度に設定し、各項目間には十分な余白を確保します。見出しは太字やアンダーラインで強調し、重要な情報が一目で分かるよう工夫します。

項目 記載内容 文字数目安
職歴要約 総経験年数、主な勤務先、専門分野 100~150文字
職歴詳細 勤務先、期間、配属先、担当業務 各職歴200~300文字
保有資格・研修歴 看護師免許、専門資格、院内研修 項目ごとに簡潔に
自己PR 強み、実績、今後の目標 200~300文字

 

職歴欄の書き方:配属先・担当業務の具体的記載法

職歴欄では、単に病院名や配属先を列挙するだけでなく、具体的な担当業務や経験内容を詳細に記載することが重要です。医療機関の採用担当者は、応募者の実務経験と自院での業務適性を判断するため、具体性のある情報を求めています。

配属先の記載では、診療科名だけでなく病床数や患者層も明記します。例えば「内科病棟(50床、急性期一般病棟、平均在院日数12日)」のように詳細を記載することで、経験した医療環境のレベルが伝わります。担当患者数や夜勤回数なども具体的な数値で示すと効果的です。

担当業務の記載では、日常的な看護業務に加えて、特別な役割や責任について詳しく説明します。「病棟リーダーとして新人指導を担当」「感染対策委員会メンバーとして院内感染防止策の立案・実施」「医療安全ラウンドの実施」など、プラスアルファの経験を具体的に記載します。

 

看護スキル・専門知識のアピール方法

看護師の職務経歴書では、技術的なスキルと専門知識を効果的にアピールすることが転職成功の鍵となります。

看護技術については、習得レベルを段階的に表現します。「基本的な技術」「熟練した技術」「指導可能な技術」の3段階で分類し、それぞれに該当する技術を明記します。例えば、採血技術については「採血(年間約1,000件実施、成功率98%以上)」のように、実績を数値で示すことで説得力を高めます。

専門知識のアピールでは、疾患に関する知識、薬剤知識、医療機器の操作技術を具体的に記載します。「糖尿病患者への栄養指導(HbA1c改善率85%)」「抗がん剤の安全な取り扱いと副作用管理」「血液透析装置の操作と回路交換」など、専門性の高い知識や技術を具体例とともに示します。

 

研修・資格取得歴の効果的な記載方法

看護師の継続的な学習姿勢と専門性向上への取り組みは、採用担当者が重視する重要な評価ポイントです。

研修・資格取得歴の記載では、単に資格名を羅列するのではなく、取得の背景や活用実績を含めて記載することで、より効果的なアピールにつながります。

資格取得歴では、看護師免許をはじめとする必須資格から専門認定資格まで、取得年月日とともに記載します。認定看護師や専門看護師などの上位資格については、取得理由や現在の活用状況も併記します。「認定看護師(感染管理)2021年取得、院内感染対策チームの中核メンバーとして活動中」のように、資格の活用実績を示すことが重要です。

職務経歴書と履歴書での「退職理由・転職理由」の書き方徹底解説!例文付き

 

採用担当者の心を掴む|看護師の自己PR例文集

看護師の職務経歴書において、自己PRは採用担当者に最も強い印象を与える重要な項目です。医療現場での経験や専門スキルを効果的にアピールし、他の応募者との差別化を図るための戦略的な書き方を習得することが転職成功の鍵になります。

 

キャリア別自己PR例文

まずはキャリア別での例文をそれぞれご紹介いたします。

 

新卒・第二新卒看護師向け例文

看護学生時代の実習では、急性期病棟で患者様一人ひとりの個別性を重視した看護を心がけ、指導者から『観察力と患者様への配慮が優秀』と評価いただきました。特に認知症を患う高齢患者様に対して、その方の生活歴や趣味を把握し、コミュニケーションを図ることで、不安軽減と治療への協力を得ることができました。入職後は、この経験を活かして患者様中心の看護を実践し、チーム医療の一員として貢献したいと考えています。また、継続的な学習により専門知識を深め、将来的には認定看護師の資格取得も目指しています。

 

3-5年経験看護師向け例文

消化器外科病棟で3年間勤務し、術前術後管理や化学療法を受ける患者様の看護に従事してまいりました。特に術後合併症の早期発見に力を入れ、細やかな観察により感染症を未然に防いだ事例が年間12件あり、病棟の感染率低下に貢献しました。また、がん患者様とご家族への心理的支援にも積極的に取り組み、緩和ケア研修を修了してターミナルケアの質向上に努めています。新人看護師2名のプリセプターとしても活動し、技術指導や精神的サポートを通じて後輩育成にも関わっています。今後は、これらの経験を活かしてより専門性の高い看護を提供し、患者様とご家族に寄り添える看護師として成長したいと考えています。

 

ベテラン看護師向け例文

内科病棟での10年間の勤務において、糖尿病教育や慢性疾患管理に特化した看護を実践してまいりました。糖尿病療養指導士の資格を活かし、患者様の血糖自己管理指導では、平均HbA1c値を1.2%改善させる成果を上げ、年間約80名の患者様の生活の質向上に貢献しました。また、病棟の教育委員として新人研修プログラムの企画・運営を担当し、新人看護師の定着率を従来の75%から90%まで向上させました。管理業務では、看護師長代行として勤務調整や業務改善に取り組み、残業時間の20%削減を実現しています。これまでの豊富な経験と管理スキルを活かし、質の高い看護の提供と職場環境の改善に貢献したいと考えています。

 

診療科別自己PR例文

診療科ごとに求められるスキルや経験は大きく異なるため、応募先の診療科に特化した自己PRを作成することが重要です。

 

一般病棟経験者向け

内科・外科混合病棟で5年間勤務し、幅広い疾患の患者様に対する看護を経験してまいりました。急性期から回復期まで様々な病期の患者様への対応により、アセスメント能力と臨機応変な判断力を身につけました。特に高齢患者様の転倒・転落防止対策に注力し、独自の観察シートを作成して事故発生率を前年比40%削減させました。また、多職種カンファレンスでは看護の視点から積極的に発言し、退院支援や在宅療養移行の調整において中心的な役割を果たしています。入院から退院まで継続した看護を提供することで、患者様とご家族から高い信頼をいただいており、この経験を活かして貴院でも質の高い看護を実践したいと考えています。

 

ICU・救急経験者向け

救急ICUで4年間勤務し、重篤な患者様の生命維持管理と急性期看護に従事してまいりました。人工呼吸器管理、血液浄化療法、各種モニタリング機器の操作に習熟し、24時間体制での厳重な観察により患者様の状態変化を早期に発見・対応してきました。特に心停止後の蘇生後脳症患者様において、適切な体温管理と神経学的評価により、社会復帰を果たした症例を年間15件担当しました。また、緊急時のチーム医療では、医師との円滑な連携により迅速な処置を実現し、救命率向上に貢献しています。ご家族への病状説明の同席や心理的支援も重視し、危機的状況下でも信頼関係を築くコミュニケーション能力を培いました。高度な医療技術と人間性を兼ね備えた看護師として、貴院の集中治療分野でさらなる専門性を追求したいと考えています。

 

手術室経験者向け

手術室で6年間勤務し、消化器外科、整形外科、産婦人科など多岐にわたる手術の直接介助と間接介助を経験してまいりました。年間約300件の手術に参加し、手術器械の準備・管理、術中の医師サポート、患者様の安全管理に従事しました。特に腹腔鏡手術では、機器の操作技術と術中の状況判断により、手術時間の短縮と合併症予防に貢献しています。また、手術室の感染管理委員として、清潔・不潔の概念の徹底と感染予防対策の指導により、手術部位感染率を0.2%以下に維持しました。術前訪問では患者様の不安軽減に努め、術中は患者様の代弁者として安全な手術環境の確保に責任を持って取り組んでいます。手術室看護の専門性を活かし、より高度な手術に対応できる技術と知識を習得して、貴院の手術室チームに貢献したいと考えています。

 

訪問看護経験者向け

訪問看護ステーションで3年間勤務し、在宅療養者約40名の継続的な看護を担当してまいりました。医療依存度の高い患者様から生活支援が中心の患者様まで幅広く対応し、個別性を重視した看護計画の立案と実施により、在宅療養の継続支援を行いました。特に人工呼吸器装着患者様の在宅管理では、機器の保守点検と緊急時対応により、3年間無事故で療養生活を支えることができました。また、ご家族への技術指導と精神的支援にも力を入れ、介護負担の軽減と家族機能の維持に貢献しています。多職種連携では、主治医、ケアマネジャー、ヘルパーとの調整役を担い、サービス担当者会議では看護の専門性を活かした提案を行いました。地域包括ケアシステムの一員として、患者様が住み慣れた地域で最期まで安心して過ごせるよう、質の高い訪問看護を提供したいと考えています。

【ケース別】退職や転職で引き止められた時の断り方は?相手側がしつこい時の対処法

 

職務経歴書作成の基本ルールとフォーマット

ここでは、職務経歴書の基本ルールやフォーマットを解説していきます。

 

用紙サイズ・文字数・行数の標準規格

看護師の職務経歴書作成において、まず押さえておくべきは用紙サイズと文字数の基本規格です。一般的にはA4サイズの用紙を使用し、1枚から2枚程度にまとめるのが適切とされています。

文字サイズは10.5ポイントから12ポイントが読みやすく、採用担当者にとって負担のない範囲です。行間は1.2倍から1.5倍程度に設定することで、文章が詰まりすぎず、かつ無駄なスペースを作らない適度な余白を保てます。

1ページあたりの文字数は、余白を含めて800文字から1200文字程度が目安となります。これは採用担当者が短時間で内容を把握できる分量であり、看護師の専門性を十分にアピールできる文字数でもあります。

項目 推奨値 注意点
用紙サイズ A4縦 必ず白色の用紙を使用
ページ数 1-2枚 経験年数に応じて調整
文字サイズ 10.5-12pt 全体で統一する
行間 1.2-1.5倍 読みやすさを重視

セリア・ダイソー等の100均履歴書は就活で使用してもOK?売り場や違いなどを徹底解説!

 

日付・期間の正しい記載方法

看護師の職務経歴書において、日付や期間の記載は正確性が求められる重要な要素です。勤務期間は「令和◯年◯月~令和◯年◯月」の形式で統一し、西暦と和暦を混在させないよう注意します。

現在も勤務中の場合は「令和◯年◯月~現在」と記載し、「在職中」という表現も併用できます。退職予定がある場合は「令和◯年◯月~令和◯年◯月(退職予定)」のように明記します。

病院での異動や部署移動がある場合は、同一医療機関内での期間を分けて記載することが重要です。例えば、「令和2年4月~令和4年3月 内科病棟」「令和4年4月~現在 ICU」のように、配属先ごとに期間を明確にします。

 

職歴の時系列整理のコツ

看護師の職歴を時系列で整理する際は、逆編年体(最新の職歴から古い職歴へ)で記載するのが一般的です。この方法により、採用担当者は応募者の現在のスキルレベルや直近の経験をすぐに把握できます。

各職歴には医療機関名、部署名、勤務期間、主な担当業務を明記します。同一医療機関内での異動がある場合は、部署ごとに分けて記載し、それぞれの期間での経験や習得したスキルを具体的に示します。

短期間の勤務や契約職員としての勤務も省略せずに記載し、その理由を簡潔に説明することで、採用担当者の疑問を事前に解消できます。転職理由についても前向きな表現で記載することが重要です。

 

写真添付の必要性と注意点

看護師の職務経歴書における写真添付については、医療機関によって要求が異なります。明確に写真添付の指示がない場合でも、患者や家族との接触が多い看護師という職業の特性上、添付することが望ましいとされています。

使用する写真は3か月以内に撮影したもので、スーツ着用の上半身写真が基本です。背景は白またはグレーの無地とし、清潔感のある身だしなみを心がけます。髪型は顔がはっきりと見えるよう整え、アクセサリーは控えめにします。

写真のサイズは縦4センチ×横3センチが標準で、履歴書用の証明写真と同じ規格です。デジタルデータで提出する場合は、解像度300dpi以上のJPEG形式で保存し、ファイルサイズは1MB以下に調整します。

履歴書には西暦か和暦かどっちで書くべき?生年月日や入学年等の書き方と注意点

 

職務経歴書作成時の重要な注意点とビジネスマナー

立ったまま資料を見ているスーツを着た若い女性

職務経歴書は看護師転職における重要な書類であり、作成時には細心の注意が必要です。以下では、職務経歴書作成時に特に注意すべき点について詳しく解説します。

 

誤字脱字チェックの徹底方法

職務経歴書における誤字脱字は、応募者の注意力や丁寧さを疑われる原因となります。看護師は患者の生命に関わる職業であるため、書類作成においても高い精度が求められます。

効果的なチェック方法として、まず作成完了後に時間を置いてから再確認することが重要です。作成直後は内容に集中しているため、誤字脱字を見落としやすくなります。少なくとも一晩置いてから、新鮮な目で見直すことをお勧めします。

チェックの際は、音読による確認が効果的です。黙読では気づかない不自然な表現や文章の流れを発見できます。また、印刷して紙媒体で確認することで、画面上では見落としていた間違いを発見しやすくなります。

 

個人情報保護への配慮事項

看護師の職務経歴書には、勤務先の医療機関名や配属科名などの情報が含まれます。これらの情報を記載する際は、個人情報保護法に配慮した適切な表現を用いることが重要です。

具体的な患者情報や症例について記載する際は、個人を特定できる情報を一切含めてはいけません。実績や経験を示す場合でも、「○○疾患の患者様」といった形で病名のみを記載し、年齢や性別、入院期間などの詳細情報は省略します。

医療機関名については、一般に公開されている情報であれば記載可能ですが、内部の組織構造や人事情報に触れることは避けるべきです。同様に、同僚の名前や具体的な人数なども記載しません。

 

前職の守秘義務に関する注意点

看護師は職業上、患者の個人情報や医療機関の内部情報に接する機会が多いため、転職時であっても守秘義務を厳格に守る必要があります。職務経歴書の記載においても、この原則を徹底することが求められます。

前職での具体的な業務内容を記載する際は、一般的な看護業務の範囲内で表現し、特定の患者や症例に関する詳細情報は記載しません。「内科病棟において、糖尿病患者の血糖管理と生活指導を担当」といった形で、業務の種類と範囲を示すに留めます。

医療機関の経営状況や人事情報、医療事故の詳細などについても言及してはいけません。これらの情報は職務経歴書には不要であり、守秘義務違反のリスクを伴います。

 

提出時の封筒・メール送信マナー

職務経歴書の提出方法には、郵送とメール送信の2つが主流です。いずれの方法でも、適切なビジネスマナーを守ることが重要です。

郵送の場合、封筒は白色の角形2号サイズを使用し、書類を折らずに送付します。宛名は正確に記載し、「採用担当者様」または「人事部御中」といった適切な敬語を使用します。差出人の住所氏名も忘れずに記載し、速達や簡易書留での送付を検討することで、確実な配達を確保できます。

提出方法 封筒・件名 注意点
郵送 角形2号白封筒 書類を折らない、宛名を正確に
メール 件名:応募書類送付(氏名) パスワード設定、送信前確認

メール送信の場合は、件名を「応募書類送付の件(氏名)」といった形で明確に記載します。本文では簡潔な挨拶と書類添付の旨を記載し、添付ファイルには適切なファイル名を付けます。ファイル形式はPDFが推奨され、パスワードを設定して別メールで通知することで、セキュリティを確保します。

封筒の「履歴書在中」「応募書類在中」の違いや書き方、必須かどうか等を徹底解説

 

修正・訂正時の適切な対処法

職務経歴書に誤りを発見した場合の対処法について、提出前と提出後で異なるアプローチが必要です。適切な修正方法を理解し、プロフェッショナルな対応を心がけることが重要です。

提出前に誤りを発見した場合は、必ず新しい書類を作成し直します。修正液や修正テープの使用は避け、完全に新しい書類として仕上げることが基本です。手書きの場合も同様で、部分的な修正ではなく全体を書き直すことが望ましいです。

提出後に重要な誤りに気づいた場合は、速やかに採用担当者に連絡を取り、状況を説明します。この際は、謝罪の意を示しつつ、修正版の書類を再提出する旨を伝えます。

 

複数応募時の職務経歴書管理方法

看護師転職では複数の医療機関に同時応募することが一般的であり、それぞれに適した職務経歴書の管理が重要になります。効率的で確実な管理方法を確立することで、応募先との混同や書類の誤送付を防げます。

まず、基本となるマスター版の職務経歴書を作成し、これを基に各応募先に適したカスタマイズ版を作成します。応募先ごとにフォルダを作成し、「○○病院_職務経歴書_2024年3月」といった形で、明確なファイル名を付けて管理します。

各医療機関の特色に合わせて、強調する経験や スキルを調整することが効果的です。例えば、急性期病院への応募では救急対応経験を、慢性期病院への応募では患者との長期的な関わりについて詳しく記載します。

【12種の例文付き】看護助手の志望動機の書き方|未経験者・経験者別に徹底解説

 

よくある質問

スーツを着た若い男性がパソコンの前に座っていて、人差し指で前の方を指している。

転職回数が多い場合の書き方は?

転職回数が多い看護師の方は、職務経歴書の書き方を工夫することで、マイナスイメージを軽減し、むしろポジティブな印象を与えることができます。重要なのは、転職理由を明確にし、それぞれの職場で得たスキルや経験を具体的に示すことです。

 

職歴に空白期間がある場合の対処法は?

看護師の職歴に空白期間がある場合、その理由を正直に、かつポジティブに説明することが重要です。空白期間があっても、その期間中の活動や学習内容を適切に記載することで、採用担当者の不安を解消できます。

育児休暇や介護などの家庭の事情による空白期間は、「家庭の事情により一時的に現場を離れていましたが、復職への意欲は持ち続けておりました」といった表現で記載します。この場合、復職に向けた準備活動があれば併記しましょう。

 

職務経歴書は手書きとPC作成どちらが良い?

現在の看護師転職市場において、職務経歴書はPC作成が主流となっており、多くの医療機関でも推奨されています。ただし、医療機関の特性や採用方針により、どちらが適しているかは異なるため、応募先に応じて適切な選択をすることが重要です。

履歴書は使い回しても良い?|コピーがダメな理由や対策法を完全解説!

 

まとめ

看護師の職務経歴書は、転職成功の鍵を握る重要な書類です。履歴書では伝えきれない具体的な経験や実績を、数値や具体例を交えて詳細に記載することで、採用担当者に強いアピールができます。

基本的な書式ルールを守りつつ、配属先での具体的な業務内容、取得資格、研修歴を整理して記載し、経験年数や診療科に応じた自己PRで差別化を図ることが重要です。

誤字脱字のない完璧な書類作成と適切な提出マナーを心がけ、あなたの看護師としての価値を最大限にアピールして転職を成功させましょう。

 

履歴書作成の関連記事をチェック♪

>履歴書の書き方完全ガイド|見本付きで履歴書作成方法を全て解説!

>履歴書をPDF化する方法|簡単3ステップ!作成からダウンロードまで

>履歴書の職歴が多くて書ききれない時の7つの対処法と書き方完全ガイド

>[全10種]履歴書無料テンプレートPDFダウンロード!スマホ・PCで作成可能

 

職務経歴書や退職届もチェックしてみよう♪

・職務経歴書の書き方完全ガイド|職種別の例文・見本で作成

・退職届・退職願の書き方完全ガイド|テンプレート、手書き例文、辞表との違い

・【職種別・形式別】職務経歴書テンプレート・フォーマットと選び方|PDFダウンロード

監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。