2025.06.25

【18の例文付き】退職理由の上手な伝え方は?上司が納得・好印象を与えるコツ

「退職理由の上手な伝え方がわからない」

「角が立たないような退職理由の伝え方を知りたい」

と退職を決意したものの、上司にどう伝えればスムーズに辞められるか悩んでいませんか。

  • 退職理由の伝え方を参考にできる例文ってない?
  • 本音と建前って、どこまで言えばいい?
  • 上司への印象を悪くしない言い方はある?

など、さまざまな疑問が出てきます。

この記事では、上司が納得しやすい退職理由の伝え方から、引き止められないためのコツ、さらに転職面接で好印象を与える伝え方まで徹底解説します。

円満退職を実現し、次のキャリアに向けて前向きにスタートを切りましょう。

 

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退職理由の伝え方や切り出し方のポイント

退職理由の伝え方では、適切な手順とタイミングを守ることで、相手へ配慮した辞め方ができます。

感情的になったり、突然の報告で上司を困惑させることなく、円満な退職を実現するためのポイントを詳しく解説します。

 

直属の上司にまず伝える

退職を伝える際は、必ず直属の上司にまずは相談することが基本的なマナーです。

組織の序列を無視した報告は、上司の面子を潰すことになり、退職までの期間を気まずいものにしてしまう可能性があります。

直属の上司への報告が困難な状況がある場合は、人事部や上司の上司に事前に相談し、適切な報告ルートで伝えるのがよいでしょう。

また、同僚に退職の意思を漏らしてしまうと、噂として上司の耳に入る可能性があり、上司の信頼を失うことにつながるため、退職の意思は上司への正式な報告まで秘密にしておくことが重要です。

 

上司のアポイントを事前に取る

突然上司のデスクに行って退職の話を切り出すのではなく、事前にアポイントを取って時間を確保してもらいましょう。

アポイントを取る際は、「お忙しい中恐れ入ります。今後のキャリアについてご相談したいことがございます。1時間程度お時間をいただけますでしょうか」といった表現が適切です。

相談という形で、退職理由を伝える時間を確保してもらうことがポイントです。

 

退職希望日は業務に支障がないタイミングを伝える

退職希望日を設定する際は、会社の就業規則、業務への影響を考慮し伝えましょう。

一般的には2週間前の通知で退職が可能ですが、社会人としてのマナーを考えると、1ヶ月から3ヶ月程度の余裕を持って伝えることが望ましいとされています。

特に重要なプロジェクトを担当している場合や、繁忙期に重なる場合は、配慮をすることが大切です。

>退職するときに引き止められない理由13選|伝え方のコツや事前準備などを徹底解説

 

退職理由の伝え方で引き止められないコツ

退職理由の伝え方の悩みとして、上司から引き止めにあうことは珍しくありません。

しかし、適切な伝え方を心がけることで、スムーズに退職手続きを進めることができます。

ここでは、引き止められない退職理由の伝え方について、具体的なコツを紹介します。

 

今の会社で実現できない将来ビジョンを語る

退職理由の伝え方として説得力があるのは、現在の職場では実現できない明確な将来ビジョンを持っていることです。

これは上司にとって改善が困難な理由となるため、引き止めにくくなります。

このような理由は、単なる不満ではなく前向きな挑戦として受け取られ、上司も理解を示しやすくなります。

将来ビジョンを語る際は、なぜその分野に興味を持ったのか、どのようなスキルを身につけたいのかを具体的に説明することで、より説得力が増すでしょう。

 

社外の理由で説得力を高める

退職理由に社外の理由を含め伝えることで、会社側が改善できない状況であることを明確にすると、引き止めを防ぎやすくなります。

社外の理由とは具体的に、会社の努力だけでは解決できない客観的な事情のことです。

 

外部要因の種類 具体例 伝え方のポイント
家族の事情 親の介護、配偶者の転勤 家族を優先する必要性を説明
ライフステージの変化 結婚、出産、子育て 新しい環境での働き方を希望
健康上の理由 通勤時間の負担、体調管理 医師の助言などを根拠に説明

 

代表的な外部要因として、家族の転勤や介護の必要性、配偶者の転職に伴う引っ越し、子育て環境の変化などがあります。

これらを退職理由とする場合、個人の事情として尊重されやすく、会社側も無理な引き止めを控える傾向があります。

 

退職の意思が固いことを明確に伝える

退職の意思を伝える際は、迷いや曖昧さを感じさせない明確な表現を使うことが大切です。

「相談したい」「検討している」といった表現ではなく、「決意している」「決定している」という確固たる意思を示すことで、上司も真剣に受け止めてくれます。

具体的には、以下のような伝え方です。

  • 「この度、退職させていただくことを決意いたしました。お忙しい中申し訳ございませんが、お時間をいただけますでしょうか」
  • 「○月○日をもって退職させていただきたく存じます」

退職理由を伝える際は、論理的かつ丁寧な口調で、なぜその決断に至ったのかを説明することで、上司も理解しやすくなります。

>退職を伝える最適なタイミングは?上司や同僚に伝える、円満退職のポイント

 

退職理由の伝え方で気をつけたいNG例

退職理由の伝え方に、間違ったアプローチを取ってしまうと、円満退職が難しくなったり、転職活動で不利になったりする可能性があります。

ここでは、退職理由を伝える際に避けるべき代表的なNG例について詳しく解説します。

 

上司や会社への不満をストレートに伝えてしまう

退職理由として上司や会社への不満を直接的に伝えることは、最も避けるべきNG行為の一つです。

例えば、以下のような感情的表現は避けてください。

  • 「会社の体制が古すぎる」
  • 「同僚との人間関係が最悪」
  • 「上司の〇〇さんに腹が立つ」

このような伝え方をしてしまうと、上司は感情的に反応し、退職手続きが円滑に進まなくなる恐れがあります。

不満があったとしても、前向きな表現に変換することが重要です。

 

曖昧すぎる表現で理由をごまかしてしまう

退職理由の伝え方で、「なんとなく」「特に理由はない」「少し疲れた」といった曖昧な表現は適切ではありません。

曖昧な表現は、上司に「本当の理由を隠している」「まだ迷いがある」という印象を与え、引き止めに遭いやすくなります。

「もう少し考えてみたらどうか」「条件を改善するから残ってほしい」といった提案を受ける可能性が高くなり、退職の意思が固いことを伝えるのに時間がかかってしまいます。

転職活動においても、曖昧な退職理由は採用担当者に不安を与えます。

「計画性がない」「自分の将来について真剣に考えていない」という印象を持たれる可能性があります。

 

嘘をついた後から矛盾が生じてしまう

退職理由として嘘をつくこと自体にもリスクがありますが、特に問題となるのは、後から話の内容に矛盾が生じてしまうケースです。

例えば、「家族の介護のため」と嘘をついた後に、転職先が同じ業界であることがバレてしまったり、SNSで新しい職場での活動が見られてしまったりする場合があります。

嘘をついた場合、その後の会話や行動すべてにおいて、一貫性を保つ必要に気をつけなければいけません。

転職活動においても、前職での退職理由と面接での説明に矛盾があると、採用担当者に不信感を抱かれます。

>退職届・退職願の書き方完全ガイド|テンプレート、手書き例文、辞表との違い

 

退職理由の伝え方に使える好印象な例文

退職理由を上司や転職先の面接官に伝える際は、具体的で説得力のある理由が必要になります。

例文を参考にすることで、スムーズに退職手続きを進められます。

次の章では、様々なシーンで活用できる好印象な表現の例文を紹介します。

 

ポジティブな退職理由の例文

前向きな理由で退職を伝える場合は、自分の成長意欲や将来のビジョンを明確に示すことが重要です。

以下の例文を参考にしてください。

スキルアップを目指す場合

「これまでの経験を活かしながら、より専門性の高い分野で挑戦したいと考えております。現在の職場では十分に学ばせていただきましたが、さらなる成長のために新しい環境での挑戦が必要だと判断いたします。」

新しい分野へ挑戦する場合

「長年温めてきた夢である○○業界への転職を決意いたします。現在の仕事で培った経験を新しい分野で活かし、より社会に貢献できる仕事に携わりたいと考えております。」

起業を目指す場合

「将来的に独立を考えており、そのための準備期間として転職を決意いたします。こちらで学んだノウハウを活かし、将来的には起業という形で社会貢献したいと考えております。」

 

家庭の事情や個人的な都合の例文

家庭の事情による退職は、プライベートな内容のため適度な詳細さを保ちながら伝えることが大切です。

相手に納得してもらえる説明を心がけましょう。

家庭の事情の場合

「家族の介護が必要となり、現在の勤務体系では十分な時間を確保することが困難になりました。家族との時間を大切にしたいため、勤務条件の調整が可能な職場への転職を検討しております。」

配偶者の転勤事情の場合

「配偶者の転勤に伴い、○○県へ転居することになりました。通勤が困難になるため、転居先での就職を希望いたします。長い間お世話になり、このような形での退職となり申し訳ございません。」

自己都合の場合

「結婚を機に生活環境が大きく変わるため、ワークライフバランスを重視した働き方を希望しております。現在の職場には大変感謝しておりますが、新しいライフステージに合わせた職場環境を求めたいと思います。」

健康の事情の場合

「この度はお時間をいただき、ありがとうございます。実は、健康上の理由により、現在の業務を継続することが困難な状況となりました。医師からも療養に専念するよう指導を受けており、皆様にご迷惑をおかけしないためにも、退職をさせていただきたいと考えております。これまで多くのご指導をいただき、心より感謝しております。」

 

上司を納得させる例文

上司が退職を受け入れやすい伝え方では、会社への感謝の気持ちと退職の必要性を両立させることが重要です。

キャリアアップの場合

「この度、自分自身のキャリアプランを見直した結果、現在とは異なる職種への転職を決意いたします。こちらでの経験は非常に貴重でしたが、30代のうちに新しい分野での挑戦をしたいと考えております。会社には多大なご迷惑をおかけしますが、引き継ぎは責任を持って行わせていただきます。」

目標とする道を目指す場合

「将来的な目標として掲げていた○○の資格を活かした仕事に就きたいと考え、転職を決意いたします。現在の職場では多くのことを学ばせていただきましたが、専門性をより深めるために新しい環境での経験が必要だと判断いたします。」

家庭の事情を盛り込む場合

「家庭の事情により、勤務時間や勤務地の制約が生じることになりました。現在の業務に支障をきたす可能性があるため、より柔軟な勤務体系の職場への転職を検討しております。長期間にわたりご指導いただき、心より感謝しております。」

 

面接で好印象を与える例文

転職面接では、前職の退職理由を前向きに伝えることで、採用担当者に良い印象を与えることができます。

異なる職種の場合

「前職では営業職として3年間勤務し、お客様との関係構築や課題解決のスキルを身につけることができました。しかし、より専門性の高いマーケティング分野での経験を積みたいという思いが強くなり、転職を決意いたします。前職で培った顧客視点を活かしながら、マーケティング職として貢献したいと考えております。」

明確な目標を伝える場合

「現在の職場では事務職として業務効率化に取り組み、多くの成果を上げることができました。この経験を通じて、より大きな規模でシステム導入や業務改善に携わりたいという目標が明確になりました。御社の規模と事業内容であれば、これまでの経験をさらに発展させることができると考えております。」

自己成長を求める場合

「前職では小規模なチームでの開発業務に従事しておりました。技術力の向上はできましたが、より多様なプロジェクトに関わり、チームリーダーとしてのスキルも身につけたいと考えるようになりました。御社のような大規模な開発案件に携われる環境で、技術者としてさらなる成長を目指したいと思っております。」

>一身上の都合の意味は?正しい使い方・退職理由での注意点(例文あり)

 

ネガティブな退職理由の伝え方の例文

退職理由は様々ですが、どのような理由であっても伝え方次第で上司の受け取り方が大きく変わります。

ここでは、よくある退職理由別に具体的な例文をご紹介します。

 

労働時間・残業が多すぎる場合

労働時間の長さを理由に退職する場合、単純に「残業が多い」と伝えるのではなく、自分のライフスタイルや健康面への配慮として表現することが重要です。

例文

「今後のキャリアについて真剣に考えた結果、ワークライフバランスを重視した働き方を実現したいと思うようになりました。現在の業務量では、自分自身のスキルアップや健康管理に十分な時間を確保することが難しく、長期的なキャリア形成に不安を感じております。そのため、退職を検討させていただいております。」

この伝え方のポイントは、会社批判ではなく自分の価値観の変化として表現していることです。

「ワークライフバランス」「スキルアップ」「健康管理」といった前向きなキーワードを使用することで、上司も理解しやすくなります。

 

給与や評価への不満を伝える場合

給与や評価に関する不満は、直接的に伝えると角が立ちやすいため、キャリアアップや市場価値向上の観点から表現することが効果的です。

例文

「これまでの経験を振り返り、今後のキャリアについて検討した結果、より専門性を高め、自分の市場価値を向上させたいと考えるようになりました。現在のポジションでは、自分が目指すキャリアパスとのギャップを感じており、新しい環境でチャレンジしたいと思っております。」

この表現では、給与への不満を「市場価値の向上」という前向きな目標に置き換えています。

また、「キャリアパス」という言葉を使うことで、単なる不満ではなく将来設計の問題として位置づけています。

 

人間関係の悩みの場合

人間関係の問題は非常にデリケートな内容のため、具体的な人物や出来事には触れず、環境の変化や新しいチャレンジという観点から伝えることが重要です。

例文

「この度、自分自身の成長について深く考える機会があり、新しい環境で異なる価値観の方々と協働しながら、より幅広い視野を身につけたいと思うようになりました。現在の環境も非常に良い経験を積ませていただいておりますが、さらなる成長のために環境を変えることを検討しております。」

この伝え方では、人間関係の問題を「価値観の多様性を求める成長意欲」として表現しています。現在の環境への感謝も忘れずに伝えることで、円満な退職につながりやすくなります。

 

仕事内容・職種が合わなかった場合

仕事内容や職種のミスマッチを理由とする場合は、自己分析の結果として適性の発見を強調し、より適した環境でのパフォーマンス向上を目指す姿勢を示すことが効果的です。

例文

「入社以来、様々な業務に取り組ませていただく中で、自分の適性や興味について深く理解することができました。その結果、○○分野により強い関心と適性があることがわかり、その領域でより専門性を高めていきたいと考えるようになりました。現在の職種でも精一杯努力しておりますが、より力を発揮できる環境で貢献したいと思っております。」

この表現では、仕事が合わないという否定的な内容を「自己理解の深化」と「適性の発見」という前向きな成果に転換しています。

 

会社の将来性に不安がある場合

会社の将来性に対する不安を伝える際は、業界全体の動向や自分のキャリアビジョンとの関連で表現し、会社批判にならないよう注意が必要です。

例文

「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。最近、業界全体の動向について勉強する機会が多く、今後のキャリアについて考えるようになりました。自分の10年後、20年後を考えたとき、より成長性の高い分野や新しい技術領域に挑戦したいという気持ちが強くなりました。現在の会社でも多くのことを学ばせていただいておりますが、自分の将来ビジョンを実現するために、新しい環境でチャレンジしたいと思っております。」

この伝え方では、会社への批判を避けながら、業界動向への関心と長期的なキャリアビジョンを軸に退職理由を説明しています。

>職務経歴書と履歴書での「退職理由・転職理由」の書き方徹底解説!例文付き

 

退職理由の伝え方で嘘はあり?

スーツを着た若い男性がパソコンの前に座っていて、人差し指で前の方を指している。

退職理由を伝える際に、本音をそのまま言うべきか、それとも建前を使って穏便に済ませるべきかは多くの人が悩む問題です。

嘘をつくことの是非について、メリットとリスクを踏まえて詳しく解説します。

 

嘘をつくメリットとデメリット

退職理由で嘘をつくメリットとデメリットには以下のようなことがあげられます。

 

項目 メリット デメリット
人間関係 円満退職しやすい 嘘がばれた際の信頼失墜
退職手続き 引き止めにあいにくい 矛盾が生じる可能性
将来への影響 短期的な問題回避 長期的な評価への悪影響

 

嘘をつくメリットとしては、当たり障りなく円満退職しやすかったり、引き止めにあいにくくなることが挙げられます。

一方で、嘘をつくリスクは、嘘がばれた際の信頼失墜です。

退職後も元同僚や上司とのつながりが残る場合や、転職先で前職の関係者と接触する機会がある業界では、嘘が原因で新しい職場での評価に影響する場合もあります。

 

嘘よりも建前で表現する

建前を使うことで、事実を隠すのではなく、表現を和らげたり前向きな表現に変えたりすることができます。

 

本音 建前の表現
残業が多すぎる ワークライフバランスを重視した働き方を実現したい
給料が安い 自分の市場価値に見合った評価を受けられる環境で働きたい
職場の人が嫌 多様な価値観の人と働く経験を積みたい

 

例えば、「上司と合わない」という本音を「新しい環境でスキルアップを図りたい」という建前で表現することができます。

建前を効果的に使うためには、自分の中で納得できる理由を見つけることです。

全くの嘘では自分自身が話していて不自然になってしまうため、部分的にでも真実を含んだ理由を選ぶことが重要です。

>退職代行で即日退職は本当に可能?方法と注意点を徹底解説

 

面接における退職理由の伝え方のコツ

転職面接において退職理由をうまく伝えることで、話の内容に一貫性を持たすことができます。

面接官は退職理由から応募者の価値観や仕事への姿勢を判断するため、戦略的なアプローチが必要となります。

以下では退職理由の伝え方のコツを解説します。

 

コツ①:自分の考えや成長意欲に言及する

面接での退職理由の伝え方には、前職や前職の上司・同僚への批判的な発言は避けることが鉄則です。

採用担当者は「この人は入社後も同じように不満を持つのではないか」と懸念を抱く可能性があるからです。

 

NGな表現 改善した表現
上司が理不尽で指導力がなかった より多様なマネジメントスタイルを学びたいと考えた
会社の方針が古くて改善されない 新しい技術や手法を積極的に取り入れる環境で成長したい
同僚との人間関係が悪かった より多様なバックグラウンドの方々と協働したい

 

効果的なアプローチは、自分自身の成長意欲や将来のビジョンに焦点を当てることです。

「より専門性を高めたい」「新しい分野にチャレンジしたい」「グローバルな環境で働きたい」といった前向きな動機を中心に据えましょう。

 

コツ②:一貫性のあるストーリーを意識する

退職理由、転職理由、志望動機は一本の線でつながっている必要があります。

面接官は複数の質問を通じて応募者の一貫性を確認するため、矛盾のないストーリーを構築することが重要です。

例えば「顧客により価値のあるサービスを提供したい」という軸があれば、「前職では限られた範囲での業務でしたが、より幅広い顧客接点を持ち、包括的なソリューション提案ができる環境を求めて転職を決意しました」といった具合に説明できます。

過去の経験、現在の状況、将来の目標を時系列で整理し、論理的な流れを作ることで説得力のある退職理由となります。

 

コツ③:前向きな理由を選ぶ

採用担当者が最も重視するのは、応募者が長期的に活躍できるかどうかです。

これまでの経験がどう活かせるのかを具体的なエピソードと共に説明することで、採用担当者の理解と共感を得やすくなります。

単に「残業が嫌だった」ではなく、「効率的な働き方を身につけることで、より高い成果を出せる環境を求めている」といった成果志向の表現に変換することで印象が大きく変わります。

スキルアップやキャリア発展を理由にする場合は、具体的にどのようなスキルを身につけたいのか、なぜその企業でそれが実現できると考えているのかを明確に示しましょう。

>転職面接のおすすめ逆質問50選|好印象を与える質問例&NG質問を紹介!

 

退職理由の伝え方に関するよくある質問

 

Q:入社すぐの退職理由はどう伝えるといいですか?

A:入社してすぐに退職する場合、上司や同僚に対して誠実な姿勢を示すことが重要です。

入社前に抱いていた実際の業務内容や職場環境にギャップがあったことを正直に相談としてまずは伝えましょう。

ただし、会社や同僚を批判するような表現は避け、自分自身の認識不足や準備不足であったことを認める姿勢を見せることが大切です。

引き継ぎについても、短期間であっても責任を持って行う意思を示し、後任者への負担を最小限に抑える努力をすることを伝えましょう。

 

Q:本音を言わずに辞めるのは非常識ですか?

A:本音を言わずに退職することは、必ずしも非常識ではありません。

むしろ、円満な退職を実現するためには、建前を上手に活用することが重要な場合が多いのです。

職場の人間関係や今後のキャリアを考慮すると、すべての本音を正直に伝えることがかえってマイナスに働く可能性もあります。

重要なのは、退職後も良好な関係を維持できるような伝え方を選択することです。

 

Q:退職を切り出したあとに気まずくならない方法はありますか?

A:退職を切り出した後の職場の雰囲気を良好に保つためには、退職までの期間中の行動が関わります。

退職の意思を伝えた後も、これまでと変わらない姿勢で業務に取り組むことが大切です。

気を抜いたり、やる気を失ったりする姿勢を見せると、同僚や上司との関係が悪化する原因となります。

感謝の気持ちも忘れずに表現し、これまでお世話になったことへの謝意を示すことで、良好な関係を維持できます。

 

Q:嘘の退職理由が後でバレたらどうなりますか?

A:嘘の退職理由が後から発覚した場合、信頼関係に傷がつく可能性があります。

特に同じ業界内での転職の場合、情報が回ってくることも多く、元の職場の関係者と新しい職場で偶然出会うことも考えられます。

また、新しい職場でも「前職でも嘘をついていたのなら、うちでも嘘をつくのではないか」という疑いを持たれる可能性があります。

このようなリスクを避けるためには、完全な嘘ではなく、事実をベースにした表現の工夫を心がけることが重要です。

 

Q:面接で短期間の退職の場合の伝え方はありますか?

A:短期間での退職歴がある場合の面接では、採用担当者の不安を解消する伝え方をしましょう。

まず、短期間で退職に至った理由を客観的かつ論理的に説明し、同じ問題が新しい職場では発生しないことを示すことが重要です。

効果的な伝え方として、入社前の情報収集不足や自己分析の甘さを認めた上で、そこから得た学びと改善策を具体的に述べる方法があります。

また、短期間であっても前職で得たスキルや経験があることを積極的にアピールし、新しい職場でどのように活かせるかを具体的に説明することで、ポジティブな印象を与えることができます。

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まとめ

退職理由の伝え方は、円満退職を実現するための重要なポイントです。

直属の上司にアポイントを取って相談し、業務に支障のない退職希望日を伝えることが基本となります。

上司への不満や曖昧な理由は避け、実現したい将来ビジョンや外部要因を含めた説得力のある理由を準備しましょう。

面接では前職の否定ではなく、自分の成長意欲や志向を前向きに伝えることで好印象を与えられます。

嘘は避けつつ、建前を上手に活用して印象を和らげる表現を心がけることが成功の鍵です。

 

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監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。