2025.02.17

「弊社」「当社」「自社」の違いとは?徹底解説!使い分け方、メールでの例文や注意点

「弊社、当社、自社って何が違うの?」

「メールやビジネスで間違えたくない」

このような悩みを抱える人は多いのではないでしょうか?

本記事では、それぞれの違いをわかりやすく解説し、誤用を避けるためのポイントをご紹介します。

・各用語の違いをしっかり解説

・メールで利用される際の具体的な例文

・「貴社」「御社」など類義語との違い

などなどしっかりと解説します。

これらを正しく学び使い分けることで、ビジネスマナーを向上させ、円滑なコミュニケーションを実現できます。

この記事を読むことで、「弊社」「当社」「自社」の意味や適切な使用場面を理解し、実際のメールやビジネスシーンで自信を持って使いこなせるようになります。間違えやすいポイントや注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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この記事の目次

 

弊社、当社、自社の意味の違い・使い分け

ビジネスシーンでは、「弊社」「当社」「自社」が頻繁に使われます。これらの言葉にはそれぞれ異なる意味や使い方があり、適切に使い分けることが重要です。社内外の相手や文脈に応じて適切に使いこなせるよう、違いを詳しく解説します。

弊社は謙譲語|社外の人と利用

「弊社(へいしゃ)」は、謙譲語に分類される表現です。自分の会社をへりくだって表現することで、相手に対して敬意を示します。そのため、主に社外の取引先や顧客に対して使用されるのが一般的です。

例えば、ビジネスメールや商談の際に次のように使われます。

弊社利用例

  • 弊社の新商品をご紹介いたします。
  • 弊社では高品質の商品提供に努めております。

注意点として、「弊社」は自分の会社のことを言うので、相手の会社を弊社と呼ばないようにしましょう。

 

当社は丁寧語|社内外で利用可能

「当社(とうしゃ)」は丁寧語であり、社内で利用されることが多いです。
しかし、自分の会社を指す際に社外・社内のどちらでも使える表現でもあります。

社内での利用例

社内会議やスピーチなどで自分の会社のことを言う時は、当社と言います。

「当社」は「弊社」に比べてへりくだった表現ではなく、より中立的なイメージがあります。そのため、会社の公式な立場を示す際に有効です。例えば金額の交渉をするときやクレームを入れるとき、また学生向けに企業説明をする時なども利用します。
ただし、取引先との直接的なやり取りにおいては、「弊社」を用いたほうが適切な場合が多いです。

 

自社は?

「自社(じしゃ)」は、文字通り「自分の会社」を指す言葉ですが、敬語ではありません。(丁寧語でも謙譲語でもありません。)

そのため、「弊社」や「当社」との大きな違いは、へりくだりや丁寧語といった概念がなく、単に「自分の会社」を指す言葉であることです。そのため、以下のような場面で使用されます。

「自社」はそれほど丁寧な表現ではないため、ビジネス文書や正式なメールでは「弊社」や「当社」を使うことが多いです。しかし業界の人々との会話や社外向けのプレゼンテーション資料の一部などでは頻繁に使用されます。

例えば、競合他社と自社を比較する際には「自社」と「他社(たしゃ)」を対比させて用いるのが一般的です。

 

メールでの「弊社」「当社」「自社」の例文と使い分け

ここまで弊社、当社、自社の違いを説明してきましたが、実際に使う場合の例はどうでしょうか。
ここでメールでの例文をご紹介します。

弊社を使ったメール例文5選|社外用

弊社は社外のみで利用なので、全て社外向けとなります。

・明日、弊社の担当者が貴社へお伺いいたします。

・このたびの貴社のご支援に対し、弊社一同、心より感謝申し上げます。

・弊社の商品に関するお問い合わせをいただき、誠にありがとうございます。

・誠に勝手ながら、弊社の夏季休業期間は〇月〇日から〇月〇日までとさせていただきます。

・お手数をおかけしますが、弊社の担当者までご連絡いただけますでしょうか。

・弊社の製品ラインナップを添付ファイルにてお送りいたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

 

当社を使ったメール例文|社内、社外

当社は社内、社外で利用できます。両方での使い分けを確認してみましょう。

社内用のメール例文

  1. 当社の新プロジェクトが正式にスタートしました。各部署の協力をお願いいたします。
  2. 来月から当社の勤務体系が一部変更となります。詳細は添付資料をご確認ください。
  3. 当社の経営戦略として、さらなる市場拡大を目指します。各自、意識を高めて業務に取り組んでください。
  4. 当社の福利厚生制度について、ご意見があれば人事部までお知らせください。
  5. 当社の開発チームが新しいシステムを導入しました。社員向けの説明会を来週開催予定です。

社外用のメール例文

  1. 当社規定により、本件については対応が難しい状況です。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
  2. 今回の件につきましては、当社ではご提案を受け入れることができません。

自社はメールで使う?

自社はビジネスメールでは使うことをなるべく避けましょう。
代わりに当社、弊社を状況に応じて利用します。

 

企業のWebサイトでは弊社か当社、どっちが良い?|使い分け

現在はどんな企業もWebサイトを持つような時代です。
ですがそんな企業のWebサイトでは、「弊社」と「当社」のどちらを使用すればよいのか迷うことがありますよね。

どちらの表現も正しい日本語ですが、状況やブランディングに応じて適切に使い分けることが重要です。ここでは、企業サイトで「弊社」と「当社」のどちらを使うべきかについて詳しく解説します。

 

「弊社」「当社」のWebサイトでの使い分け

Webサイトでは以下のように使い分けます。

・取引先や顧客向けの挨拶や情報発信では、「弊社」を利用

・企業の公式発表、業績発表や会社の理念などに関しては、「当社」を利用

例1)会社概要ページ

企業の公式サイトの会社概要ページでは、「当社」を使用するのが一般的です。

  • 「当社は1980年に設立され、これまで多くの実績を積み重ねてまいりました。」
  • 「当社の事業内容についてご紹介いたします。」

例2)プレスリリースや公式発表

プレスリリースや企業の公式声明では、「当社」が適切です。

  • 「当社は環境保全活動に取り組んでおります。」
  • 「当社の新製品が2024年4月に発売されることをお知らせします。」

例3)問い合わせページ

問い合わせページでは、「弊社」を使用するケースが多いです。

  • 「弊社へのお問い合わせは、以下のフォームをご利用ください。」

 

弊社と当社の類義語と利用例、使い分け

ここで、弊社と当社以外の類義語に関してお話しします。
自社に関してももう一度詳しくお話しします。

 

自社

「自社」は、自分が所属している企業や会社を指す際に使用される言葉です。「弊社」や「当社」と違い、敬語のニュアンスを持たない表現になります。

一般的には、自社製品や自社サービスなど、企業が提供する商品やサービスを指す文脈でよく使われます。

「自社」を使用する場面と例文

使用場面 例文
商品・サービスの説明 「当社は、自社製品の品質向上を目指し、最新の技術を導入しました。」
競合との比較 「競合他社と比較し、自社の強みを最大限に活かしたマーケティング戦略を展開しています。」

我が社

「我が社」は、経営者や役員クラスの発言や、社内外のフォーマルなスピーチなどで使用されることが多い言葉です。やや格式ばった表現のため、日常的なビジネスメールではあまり使用されません。

また、社内のモチベーション向上や企業理念を強調する場面でも使われることがあり、企業のブランディングや公式見解に関する表現として適しています。

「我が社」を使用する場面と例文

使用場面 例文
社外向けのスピーチ 「我が社は、〇〇分野において社会に貢献できる企業を目指しております。」
社内向けのモチベーションスピーチ 「我が社の発展のために、社員一人ひとりが誇りを持って働いてほしい。」

 

小社

「小社」は、小さい会社という意味で謙遜する意味で使われる表現です。その他の表現に比べてあまり使用されませんが、同業者間でのやりとりや業界特有の場面では見られることがあります。

使用場面 例文
出版社の公式文書 「小社の刊行する書籍について、ご案内申し上げます。」
業界向けの案内 「小社発行の雑誌への掲載をご検討いただけますでしょうか。」

 

御社と貴社の違いとは?使い方と注意点

立ったまま資料を見ているスーツを着た若い女性

ビジネスシーンにおいて、相手の会社を指す言葉として「御社」と「貴社」があります。どちらも相手の企業を敬って指す言葉ですが、使用する場面や文章の形式に違いがあります。ここでは、「御社」と「貴社」の違いと正しい使い方、注意点について詳しく解説します。

貴社はメールや履歴書で利用する「書き言葉」

「貴社」は、文書でのやりとりを中心に使用される言葉で、主に以下のような場面で使用されます。

  • メールやビジネス文書
  • 履歴書や職務経歴書
  • 企画書や提案書

例えば、企業に対して営業メールを送る際や、ビジネス契約書においては「貴社」を使用します。

例文:

  • 「貴社の新サービスに関するご説明をいただきたく、お時間を頂戴できますでしょうか。」
  • 「貴社とのお取引を拡大するためのご提案をさせていただきます。」

このように、「貴社」はフォーマルな文書に適した言葉であり、公的な場面で多く用いられます。

 

御社は面接や会議等で使う「話し言葉」

資料を見ながら話している、スーツを着た若い女性と男性。

一方で、「御社」は口頭での会話において使用される敬語表現です。
例えば、以下のような場面で使われます。

  • 面接や商談
  • 会議やプレゼンテーション
  • 電話応対

会話の中で相手の会社を敬って表現するときに、「貴社」ではなく「御社」を使用するのが一般的です。

例文:

  • 「御社の企業理念に大変共感しております。」
  • 「御社のご支援により、本プロジェクトが無事成功しました。」

会話において「貴社」と言ってしまうのではなく、話し言葉としては「御社」を使うようにしましょう。

>「御社」「貴社」の違い・使い分けを徹底解説!メール・履歴書・面接での使い方ガイド

 

御社と貴社以外の知っておくべき言葉リスト

「御社」や「貴社」以外にも、企業を指す敬語表現には以下のような言葉があります。それぞれの違いを把握し、適切に使い分けましょう。

敬語表現の使用場面と意味

言葉 使用場面 意味
貴店 店舗向けの書き言葉 店舗(飲食店や小売店)を指す敬語表現
御行 銀行との会話 銀行を指す敬語表現
貴行 銀行向けの書き言葉 銀行を指す正式な表現(文章向け)
貴団体 法人・団体とのやりとり 法人組織や協会を指す敬語表現
貴社様 (※誤用) 誤用 「貴社」に「様」をつけるのは二重敬語で誤り

誤用に注意しながら、適切な表現を使い分けることが大切です。

 

「弊社」「当社」「自社」を使う上での注意点

スーツを着た若い男性がパソコンの前に座っていて、人差し指で前の方を指している。

敬語表現との組み合わせ

「弊社」「当社」「自社」は、それぞれ会社を指す言葉ですが、敬語表現と組み合わせる際には注意が必要です。特に、日本語の敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語があり、それぞれ適切に使い分ける必要があります。

例えば、「弊社」は謙譲語であり、自分の会社をへりくだって表現する言葉です。そのため、「弊社さまでございます」というような二重敬語は誤りとなります。一方、「当社」は丁寧に表現する言葉であり、「当社も積極的に取り組んでおります」のように使われますが、謙譲の意味は含まれないため、目上の相手には「弊社」の方が適切でしょう。

誤用を防ぐためのポイント

「弊社」「当社」「自社」を使用する際に、誤用を防ぐためには以下のようなポイントに注意する必要があります。

  • 場面に応じて適切な表現を使う:社外向けなら「弊社」、社内向けなら「当社」や「自社」を使うのが一般的です。
  • 敬語の使い方に注意する:「弊社様」「自社様」などの表現は二重敬語や不要な敬語になるため避けるべきです。
  • 文章の整合性を保つ:1つの文の中で「弊社」と「当社」を混在させると意味が分かりづらくなるため、ブレを防ぐ。

また、社内で使用する際も、「当社」と「自社」の使い分けには注意しましょう。同じ企業内であっても、取引先視点で作成する資料では「当社」を使う方が適切な場合がありますし、一方で技術開発資料など自社のみが関係する内容なら「自社」が適しています。

 

まとめ

「弊社」「当社」「自社」はそれぞれ使用する場面や敬語の度合いが異なり、適切に使い分けることが重要です。「弊社」は社外向けの謙譲語、「当社」は社内や対等な関係の相手への丁寧語、「自社」は客観的に自分の会社を指す際に使います。

また、企業のWebサイトでは一般的に「当社」が用いられる傾向があり、社内外のコミュニケーションで適切な表現を心がける必要があります。「御社」と「貴社」の違いも理解し、誤用を避けることでビジネス文書の質を向上させることができます。

適切な敬語表現と組み合わせ、誤用を防ぐポイントを押さえながら、正しい言葉遣いを意識することが望ましいでしょう。

 

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・「御社」「貴社」の違い・使い分けを徹底解説!メール・履歴書・面接での使い方ガイド

 

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監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。