2023.10.10

第二新卒と既卒の違いとは?それぞれの定義やメリットを解説

就職活動や転職活動をする際、企業によって第二新卒採用枠や既卒採用枠を設けているケースがあります。両者とも卒業後数年の若手人材のことを指していますが、両者には就業経験の有無という明確な違いがあります。自身がどちらに該当するのかを事前に確認したうえで、応募をするようにしましょう。この記事では、第二新卒と既卒の違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

 

 

1. 第二新卒と既卒の違い

第二新卒と既卒はともに学校を卒業してから数年が経過した若者人材のことを指していますが、両者には明確な違いがあります。

 

第二新卒の定義

第二新卒とは、一度新卒として企業に就職をしたものの、1〜3年以内に離職して新たな就職先を目指している若手人材のことを指しています。

現在は新卒で就業した学生の3割が退職すると言われる時代であり、企業にとって第二新卒は、新卒採用以外で若手を獲得するための新たな市場として認識されつつあります。新卒採用で十分な人数を確保できなかった企業や多くの新卒を獲得したものの辞められてしまった企業などが積極的に第二新卒の採用に取り組んでいますが、中堅企業だけでなく大手企業も第二新卒専用の採用枠を設けるなど、その需要の高さが伺えます。

第二新卒は短いながらも就業経験を積んでいるため、基本的なビジネスマナーを身につけていることが多く、中途採用よりも若く柔軟性があることから新しい職場にも馴染みやすい傾向があり、企業としても教育しやすい点で第二新卒を採用する意義があります。

 

既卒の定義

既卒とは、学校を卒業したけれど就業しておらず、第二新卒と同様に卒業してから1〜3年以内の就職を目指している若手人材のことを指しています。

卒業からの期間が短ければ、新卒扱いとして応募できる企業も多く、卒業後に自分のやりたいことに挑戦してその後に就職に臨むことも可能です。卒業から数年が経過しても新卒としての扱いになる理由としては、企業の採用時期の違いや一括採用の見直しなどがあり、採用スタイルの変化とともに若手人材の採用活動にも多様性があらわれています。

ただし、既卒として就職活動をする人材の中には留年や就職活動の失敗が理由の人もおり、新卒よりも不利な状況の中で活動をしなければならないケースも多々あります。第二新卒と既卒は両者とも卒業してから数年経過した若手人材を指す言葉ではありますが、就業経験の有無によって区別されており、採用担当者にとってはその差が大きな違いとして捉えられています。

 

2. 第二新卒として転職するメリット・デメリット

就業経験がある第二新卒には、新卒にはないメリットがありますが、就業期間の短さはデメリットといえます。

 

メリット

第二新卒を採用する企業側のメリットとして大きいのは、教育コストをカットできる点にあります。第二新卒には就業経験があるため基礎的なビジネススキルは身についていると想定され、新卒のようにイチから研修をしなくても、早い段階で実践に移れると考えられています。

また、就業者側としてのメリットは、第二新卒でも大手企業に転職しやすい点があげられます。理由としては、企業側も就業期間の短いことを理解しているため、基礎的なビジネススキルは求められているものの、採用の決め手となるのは入社への熱意や成長意欲などのポテンシャル面が重要視されているからです。スキル以外の評価も採用基準として重視されるため、異業種でも転職しやすいのが第二新卒で転職活動をおこなうメリットになります。

 

デメリット

企業側のデメリットとしては、すぐに辞職されてしまうリスクを伴う点です。第二新卒は一度退職をしているため、退職への心理的障壁が低い傾向にあります。優秀な若手人材を獲得できたとしても、前職と同じような状況になれば、迷うことなく辞職されるかもしれません。入社への熱意が本当にあるのかを見極める必要があります。

就業者側のデメリットも、早期退職するのではと思われている点になります。企業がされて困るのは同じようにすぐに辞めてしまうことです。採用担当者もその点は厳しくチェックしていますので、説得力のある志望動機や企業への貢献性をアピールする必要があります。

 

3. 既卒として転職するメリット・デメリット

既卒は新卒扱いで就職活動できるメリットがありますが、区別している企業も多く不利になるケースもあります。

 

メリット

既卒を採用する企業側のメリットとしては、採用してからすぐに就業を開始できる点にあります。学校を卒業しているため次年度まで待つ必要がありませんし、第二新卒のように退職を待つ必要もありません。また、若手人材ということで柔軟性があるため、自社の風土の中で教育しやすいこともメリットになります。就業者側のメリットは、新卒扱いで採用試験を受けることができる点です。多くの企業はいまだ新卒採用を重視している傾向が強いので、新卒で企業の採用活動に応募できることは中途入社よりも有利といえるでしょう。

 

デメリット

企業側としては、就業経験がないため新卒と同様の教育コストがかかる点です。新卒と変わらないコストがかかるとするならば、あえて空白の期間がある既卒を選ぶよりも新卒を選ぶ方が担当者としてはリスク回避になります。就業者側のデメリットは、既卒枠を用意している企業が少ないことです。新卒と同様の扱いをする企業は一部に限られており、多くの企業で条件を設定し区別されています。新卒のように大手企業を受ける、何十社と面接を受けることは難しくなります。

 

4. 第二新卒と既卒はどちらが就職に有利?

第二新卒と既卒でどちらが有利かとなると、比較的第二新卒の方が有利といえます。理由としては、第二新卒には就業経験があるからです。卒業後すぐに就業しており、働くことへの意欲が見られるともいえます。

既卒が不利になる理由としては、政府の指針により新卒枠で応募はできるものの、実際は既卒を採用しない企業も多いからです。卒業から就業までの空白期間の活動について面接では聞かれるかと思いますが、採用担当者が納得できる理由がなければマイナスの印象を与えかねません。

卒業から同じ期間経過しているのであれば、退職されてしまうリスクはあるものの、就業経験のある第二新卒の方が有利といえます。

 

5. 第二新卒・既卒の就職を成功させるポイント

第二新卒におけるポイント

自身の就業経験をもとに自己分析や企業分析をおこなうことが大切になります。どのような仕事が自分は得意なのか、企業が自分を採用するメリットは何かなど、業務をベースに自己分析をおこないます。また、より良い条件の企業を探そうとして、転職活動が長引くほど難易度は高くなりますので、絶対に譲れない条件と妥協できる条件を決めておくのもおすすめです。第二新卒としていつまでも転職活動ができるわけではないため、決断がしやすくなる状況を自分で作ることを心がけましょう。

 

既卒におけるポイント

既卒の理由を自己分析することが大きなポイントになります。他の就職者が答えにくい質問をいかに上手く回答できるかが、既卒として採用試験を通過するカギになります。また、企業分析を入念におこない、ライバルとなる新卒や第二新卒に負けないよう、企業に自分を採用するメリットを伝えます。資格取得などは、スキルの有無を分かりやすく示す一つの手段です。

 

6. まとめ

第二新卒と既卒の違いについて解説しました。それぞれにメリット・デメリットがありますが、自分を採用するメリットがしっかりと伝われば採用につながるはずです。

 

7. 簡単な履歴書作成の方法

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