2025.03.11
履歴書へのTOEICの書き方完全解説|書けるスコアは何点から?有効期限や注意点も

「履歴書にTOEICってどう記載すればいい?」
「TOEICスコアは有効期限とかあるの?」
などなどと考える人は多くいるのではないでしょうか?
・TOEICの正しい書き方が知りたい
・古いスコアは使える?
・スコアは何点から書いていい?
などなど本記事では、履歴書にTOEICを記入する際の基本ルールから、記載すべき最低スコア、正確な書式、有効期限まで徹底解説します。
採用担当者の視点からTOEICスコアがどう評価されるかや、英語を活かす仕事なども解説するので、あなたの英語力を効果的にアピールできるようになるでしょう。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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ビジネスにおいてのTOEICとは?
TOEICは、ビジネスシーンでの英語コミュニケーション能力を測定するための世界共通のテストです。企業の採用活動やビジネスパーソンのキャリアアップにおいて、英語力の客観的な指標として広く活用されています。
日本では年間約250万人が受験するといわれ、特に就職活動や転職時の履歴書には欠かせない資格の一つとなっています。多くの日本企業が採用基準や昇進条件にTOEICスコアを設定していることからも、その重要性がうかがえます。
TOEICで英語力は判断される?
TOEICスコアは確かに英語力の一側面を示す指標ですが、これだけで総合的な英語コミュニケーション能力を判断することはできません。TOEICは一般的にはリスニングとリーディングに特化したテストであり、実際のビジネスで必要なスピーキングやライティングの能力は直接測定していないためです。
それでも、多くの企業がTOEICスコアを採用時の選考基準として重視する理由はいくつかあります。
英語を使う職種では、実際の英語力はその後の面接や実務テストで評価されるケースが一般的です。
また、同じスコアでも業界や職種によって評価は大きく異なります。
採用担当者はTOEICスコアをどう見ているか
採用担当者の多くは、TOEICスコアを応募者の英語力を判断する「一つの目安」として見ています。
1. スコア自体の高さ
2. 応募職種との関連性
英語を日常的に使用する職種では、より高いスコアが求められます。
- 海外営業:750点以上
- 英文事務:700点以上
- 国際部門:800点以上
- 翻訳・通訳:900点以上
一方で、一般職や国内営業などでは、600点程度でも十分評価されることがあります。
多くの採用担当者は、TOEICスコアだけでなく、留学経験や実務での英語使用経験、面接での英語でのコミュニケーション能力なども併せて総合的に評価しています。つまり、TOEICスコアは「入口」であり、実際の英語力を判断するための「第一関門」と考えるのが適切でしょう。
履歴書に書けるTOEICスコアは何点から?
履歴書にTOEICスコアを記載する際、「何点から書いても良いのか」という疑問を持つ方は多いでしょう。
一般的には600点以上あれば履歴書に記載する価値があるとされています。
これは多くの企業が英語力の一定レベルとして600点前後を基準にしていることが関係しています。
TOEICスコアは10〜990点の範囲で評価され、日本人の平均スコアは約520点(2022年度)とされています。
600点を超えると、平均以上の英語力を持っているとアピールできるため、履歴書への記載が効果的になります。
スコア別の英語力の目安
- 400点台:基本的な日常会話ができるレベル
- 500点台:一般的な日常会話に対応できるレベル
- 600点台:日常会話に加え、簡単なビジネス英語も理解できるレベル
- 700点台:ビジネスシーンでも実用的なコミュニケーションが可能なレベル
- 800点以上:ネイティブに近い高度な英語力があるレベル
求人によって書けるスコアは変わる
履歴書にTOEICスコアを記載する際に最も重要なのは、応募先企業や職種が求めるレベルを考慮することです。
業界や職種によって求められる英語力は大きく異なります。
TOEICスコア例)
- 外資系企業(一般職):700点以上
- 外資系企業(マネジメント職):800点以上
- 商社(国際部門):750点以上
- 大手メーカー(海外営業):700点以上
- ホテル・観光業:600点以上
- 国内営業・事務職:400〜500点以上
求人情報には「TOEIC〇〇〇点以上歓迎」という記載がある場合もあります。このような明確な基準がある場合は、それに沿って判断するのが適切です。
受けたTOEIC試験の平均点以上が最低ライン
TOEIC公開テストは毎回平均点が公表されており、これを一つの目安にすることができます。受験したテストの平均点以上のスコアであれば、最低限履歴書に記載する価値があると考えられます。
2022年度のTOEIC L&R公開テストの全受験者平均は約590点、日本人受験者の平均は約520点です。これらの数値を参考にすると、500〜600点を超えていれば「平均以上」としてアピールポイントになります。
履歴書でのTOEICスコアの書き方4つのポイント
次にここで、TOEICを履歴書に書く場合の方法を紹介します。
1. 履歴書の「免許、資格」欄に書く
TOEICスコアは履歴書のどこに記載すべきでしょうか。基本的には「免許・資格」の欄に記入するのが一般的です。履歴書の様式によって多少の違いはありますが、ほとんどの履歴書には「免許・資格」という項目があります。
見本
履歴書の「免許・資格」欄には、取得した順に記入するのが一般的ですが、TOEICのような語学スコアについては、最新の結果を優先して記載すると良いでしょう。特に英語力が求められる職種に応募する場合は、目立つように上部に記載することも検討してください。
「特技・趣味」欄ではなく「免許・資格」欄に記入することで、客観的な能力として評価してもらえます。TOEICは正式な資格ではありませんが、スコアという客観的な指標があるため、この欄に記載するのが適切です。
2. テストの正式名称を書く
TOEICには複数の種類があるため、受験したテストの正式名称を正確に記載することが重要です。単に「TOEIC」と書くだけでは、どのテストを受けたのか採用担当者に伝わりません。
最も一般的なのは「TOEIC Listening & Reading Test」です。これが一般的に「TOEIC」と呼ばれているテストになります。この場合は「TOEIC Listening & Reading Test」または「TOEIC L&R」と記載します。
他にも「TOEIC Speaking & Writing Test」や「TOEIC Program IPテスト」を受けている場合は、その名称を正確に記載しましょう。
3. 点数を正確に書く
TOEICスコアを履歴書に記載する際は、正確なスコアを書くことが非常に重要です。四捨五入や概算値ではなく、実際に取得した点数をそのまま記載しましょう。
TOEIC Listening & Reading Testは10~990点のスコアで評価されます。例えば785点を取得した場合は、「約800点」などと書くのではなく、「785点」と正確に記載してください。
4. TOEIC取得日を記入
TOEICスコアは時間の経過とともに英語力が変わる可能性があるため、いつ取得したスコアなのかを明記することが重要です。取得日は「年月」まで記載するのが一般的です。
スコアが古い場合は、面接で聞かれることもあります。
>中途採用面接でよくある質問40選と回答例文|服装やマナー、面接の流れも。
履歴書に記入できるTOEICテストの種類
履歴書にTOEICスコアを記載する際には、受験したテストの種類を正確に把握しておくことが重要です。TOEICにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは、履歴書に記入できる主なTOEICテストの種類について詳しく解説します。
TOEIC Listening & Reading Test(最も一般的)
TOEIC Listening & Reading Testは、最も広く認知され、一般的に「TOEIC」と呼ばれているテストです。このテストは990点満点で、リスニングセクション(495点満点)とリーディングセクション(495点満点)から構成されています。
履歴書に記載する際には、「TOEIC Listening & Reading Test 〇〇〇点」という形式で記入するのが一般的です。多くの企業では、このTOEIC Listening & Reading Testのスコアを英語力の指標として評価しています。
TOEIC Speaking & Writing Test
TOEIC Speaking & Writing Testは、英語の「話す力」と「書く力」に特化したテストです。
このテストは、より実践的な英語コミュニケーション能力を示すものとして、特に英語でのプレゼンテーションや文書作成、会話が必要な職種への応募時に有利に働くことがあります。
TOEIC Program IPテスト(オンライン)
TOEIC Program IPテストは、企業や教育機関が独自に実施するTOEICテストです。公開テストと同じ形式・難易度で実施されますが、団体内でのみ実施される非公開テストという特徴があります。
履歴書に記載する際には、以下のように記載します。
- TOEIC Listening & Reading IPテスト XXX点
必ず「IP」の表記を忘れないようにしましょう。
TOEIC Bridgeの書き方
TOEIC Bridgeは、英語初級者〜中級者向けに設計されたテストです。
履歴書に記載する際には、「TOEIC Bridge 〇〇〇点」と記載します。TOEIC Bridgeは通常のTOEICよりも易しい内容のため、スコアをそのまま比較することはできません。
TOEIC公開テストとは?
また、TOEIC公開テストという名前もありますが、こちらは個人で申し込んで受けたテストのことをいいます。
例えばTOEIC Listening & Reading Testの個人で申し込んで受けるタイプのものは公開テストです。
TOEICスコアを履歴書に記載する時の注意点
履歴書にTOEICスコアを記載する際には、いくつかの重要な注意点があります。ただ単にスコアを書けばよいというわけではなく、応募先企業の求める条件や記載方法に気を配ることで、あなたの英語力を効果的にアピールすることができます。
応募職種・企業が求めるスコアを確認
履歴書にTOEICスコアを記載する前に、まず応募する企業や職種が求めているスコアの水準を確認しましょう。業界や職種によって求められる英語力のレベルは大きく異なります。
例えば、外資系企業では一般的に730点以上、グローバル展開をしている日系企業でも600〜700点程度が求められることが多いです。IT業界では技術文書を読むために600点程度、商社や航空業界では更に高いスコアが期待される傾向にあります。
応募先の求人情報や公式サイトで「求める人材像」の欄を確認し、英語力についての記載があれば参考にしましょう。もし明確な基準が書かれていない場合は、業界の一般的な水準を調べたり、可能であれば企業の採用担当者に直接問い合わせたりすることも一つの方法です。
間違った点数を書かない
履歴書に記載するTOEICスコアは、必ず正確な点数を書きましょう。たとえ5点や10点の違いであっても、実際のスコアと異なる点数を記載することは「虚偽申告」となり、採用後に発覚した場合、最悪の場合は内定取り消しや懲戒解雇などの対象となる可能性があります。
特に採用プロセスが進むと、企業によっては公式スコアレポートや証明書の提出を求められることがあります。その際に申告した点数と実際のスコアが異なっていれば、信頼を大きく損なうことになります。
もし正確なスコアを覚えていない場合は、TOEICの公式サイトからスコアの確認や証明書の再発行を行うことができます。面倒でも必ず確認してから記載するようにしましょう。
企業によってはTOEIC Program IPテストは対象外
TOEICには「公開テスト」と「TOEIC Program IPテスト(団体特別受験制度)」の2種類があります。IPテストは学校や企業などの団体で実施されるテストで、公開テストと同じ形式・難易度で実施されますが、一部の企業ではIPテストのスコアを認めていない場合があります。
その理由としては、IPテストは公開テストと比較して実施環境が統一されておらず、
また、公式認定証が発行されないためです。
古すぎるスコアの場合は面接などで聞かれる
TOEICスコアには公式な有効期限はありませんが、一般的に2年程度が目安とされています。これは英語力が時間の経過とともに変化する可能性があるためです。特に使用していない言語のスキルは徐々に低下するとされています。
5年以上前のスコアを履歴書に記載する場合、面接で「現在も同等の英語力を維持しているか」「最近TOEICを受験する予定はあるか」などの質問をされることが多いです。
>【2025年最新】転職面接で確実に聞かれる質問と回答例|転職者の状況別対策も紹介
その他の注意点
スコアの証明書を準備しておく
履歴書にTOEICスコアを記載した場合、面接や採用プロセスの途中で公式スコアレポートの提出を求められることがあります。特に英語力を重視する職種や外資系企業では、証明書の提出が必須となっていることもあります。
英語使用経験も併せて記載する
TOEICスコアだけでなく、実際の英語使用経験も併せて記載することで、より実践的な英語力をアピールすることができます。例えば、職務経歴書や自己PR欄に以下のような経験があれば記載しましょう。
- 海外留学や駐在経験
- 外国人との業務上のやり取り
- 英語での会議やプレゼンテーション経験
- 英語の文献や資料の読解・作成経験
- 英語でのカスタマーサポート経験
TOEICを履歴書に書く際によくある質問
TOEICスコアを履歴書に記載する際、多くの方が疑問を抱えています。ここでは、応募者からよく寄せられる質問とその回答を詳しく解説します。正しい知識を身につけて、自信を持って履歴書を作成しましょう。
TOEICスコアに有効期限はある?(2年?)
TOEICスコアの公式な有効期限は特に定められていません。しかし、多くの企業や団体では、実務的な観点から2年程度を目安としているケースが一般的です。これは英語力が時間の経過とともに変化する可能性があるためです。
英語を日常的に使用している場合を除き、長期間英語に触れていないと能力が低下することは自然なことです。そのため、できるだけ最新のスコアを履歴書に記載することをお勧めします。
嘘のスコアを書いてもいい?
結論から言えば、絶対にやめましょう。履歴書に嘘の情報を記載することは、以下の理由から非常にリスクが高い行為です。
- 面接時に採用担当者から証明書の提示を求められる可能性がある
- 入社後に虚偽申告が発覚した場合、解雇事由となることがある
- 信頼関係を根本から損なうことになる
- 採用されても実務で英語力の不足が露呈する
そのため、やめておきましょう。
スコアが低い場合は?
TOEICスコアが希望する水準に達していない場合でも、あきらめる必要はありません。
スコアが低い場合の対応策
- 英語学習の姿勢をアピール現在のスコアを正直に記載したうえで、職務経歴書や面接で「現在英語力向上のために学習中」「半年以内に〇〇〇点を目標としている」など、向上心と学習意欲をアピールする方法があります。
- 英語以外の強みを前面に押し出す他の資格や経験、スキルなど、自分の強みとなる要素を履歴書や職務経歴書で強調することで、英語力以外の魅力をアピールできます。
- 短期間でスコアアップを目指す応募までに時間がある場合は、集中的に学習してスコアアップを目指すことも検討しましょう。特に600点〜730点の間は、効率的な学習法で比較的短期間でのスコアアップが可能とされています。
また、TOEICのスコアが低くても、実務英語に関する具体的な経験があれば、それをアピールポイントにすることができます。例えば:
- 「海外出張の経験あり(〇〇国へ〇回)」
- 「外国人顧客との電話応対経験」
- 「英文メールでのやり取り経験あり」
- 「英語での会議参加経験」
これらの実務経験は、単なるテストスコアよりも実践的な英語力の証明になることがあります。
>転職面接のおすすめ逆質問50選|好印象を与える質問例&NG質問を紹介!
複数回受けている場合は?
また、複数回TOEICを受験している場合は、通常は最も高いスコアを記載するのが一般的ですが、直近のスコアを重視する企業もあるため、状況に応じて判断しましょう。
TOEIC・英語力を活かせる仕事は?
TOEICスコアや英語力は、就職・転職市場において大きな武器となります。特に近年はグローバル化が進み、多くの企業で英語力を持つ人材が求められています。ここでは、TOEICスコアや英語力を活かせる代表的な職種について詳しく解説します。
英文事務
英文事務は、英語力を活かせる代表的な職種の一つです。外資系企業や貿易関連企業、国際部門を持つ日本企業などで需要があります。
主な業務内容としては、英文メールの対応、海外取引先との電話応対、英文書類の作成・管理、会議の通訳・議事録作成などがあります。TOEIC 600〜700点以上あると応募できる求人が増えますが、英文事務の中でも専門性によって求められるスコアは異なります。
英文事務としてキャリアを積むことで、国際業務担当や海外営業支援など、より専門性の高いポジションへのキャリアアップも可能です。
>【英文事務】履歴書・面接で使える志望動機の例文と書き方|仕事内容も紹介
海外営業
海外営業は英語力を直接活かせる職種で、TOEICのスコアが採用の重要な判断材料となることが多いです。海外の取引先と直接交渉したり、海外出張で商談を行ったりする機会が多く、生きた英語力が求められます。
一般的には、TOEIC 800点以上が望ましいとされていますが、企業や取引相手の国によって求められるレベルは異なります。例えば、アジア圏が中心の企業であれば700点台でも十分活躍できる場合があります。
海外営業の魅力は、語学力だけでなく、異文化理解やビジネス交渉力など多様なスキルを身につけられることです。また、海外出張や駐在の機会も多く、グローバルなキャリアを築くことができます。
>法人営業の履歴書志望動機の書き方と例文|企業への面接での伝え方やコツを解説。
翻訳、通訳
翻訳や通訳は、高い英語力を活かせる専門職です。翻訳は文書を英語から日本語、または日本語から英語に訳す仕事で、通訳は会話やスピーチをリアルタイムで訳す仕事です。
翻訳・通訳の分野は多岐にわたり、ビジネス、法律、医療、IT、エンターテイメントなど、専門分野によって求められる知識も異なります。一般的にTOEIC 900点以上の高いスコアが求められることが多いですが、それ以上に実務能力や専門知識が重視される傾向にあります。
フリーランスとして働く道もあれば、企業の翻訳部門や通訳会社に所属する道もあります。特に同時通訳などの高度な技術を持つ人材は、需要が高く年収も高い傾向にあります。
空港やホテルスタッフ
空港やホテルなどの観光関連施設では、外国人観光客や出張者への対応が必要なため、英語力のあるスタッフが重宝されます。
空港では、グランドスタッフ(チェックインカウンターや搭乗口での案内)、航空保安検査員、免税店スタッフなどの職種があります。ホテルでは、フロントデスク、コンシェルジュ、レストランスタッフなどが英語を使う機会が多いです。
これらの職種では、TOEIC 600〜700点程度あれば応募資格を満たすことが多いですが、国際空港や外国人宿泊者の多い高級ホテルでは、より高いスコアが求められることもあります。実際の接客では、TOEICスコアよりも実践的なコミュニケーション能力が重要視されます。
ツアーガイド
訪日外国人観光客の増加に伴い、英語を話せるツアーガイドの需要も高まっています。外国人観光客に日本の観光地や文化を案内し、彼らの旅行体験をサポートする役割を担います。
ツアーガイドには、全国通訳案内士(旧:通訳案内士)という国家資格があり、資格取得には英語の筆記試験と口述試験に合格する必要があります。TOEICのスコアとしては、700点以上あると業務をスムーズに行える目安となるでしょう。
ツアーガイドとして働くには、英語力だけでなく、日本の歴史・文化・地理に関する幅広い知識も必要です。また、異文化理解力やホスピタリティも重要なスキルとなります。観光シーズンには需要が高まる一方、オフシーズンは仕事が減少するという季節変動があることも特徴です。
IT系エンジニア
IT業界はグローバル化が進んでおり、プログラミング言語や技術文書の多くが英語で書かれています。そのため、英語力はIT系エンジニアにとって大きなアドバンテージとなります。
特に、グローバル企業や外資系IT企業では、社内公用語が英語であったり、海外の開発チームと協働したりする機会が多く、高い英語力が求められます。また、最新の技術情報や論文は英語で発表されることが多いため、英語が読める技術者は常に最新情報にアクセスできる利点があります。
IT系エンジニアの場合、TOEIC 700点以上あると好まれる傾向にありますが、プログラミングスキルや技術力がより重視される場合も多いです。特に海外とのやり取りが多いプロジェクトや、グローバル展開を視野に入れているスタートアップなどでは、英語力が重要な採用基準となることがあります。
商社・貿易関連
総合商社や専門商社では、海外との取引が日常的に行われるため、英語力のある人材が重宝されます。特に海外駐在員や貿易実務担当者は、英語を使う機会が多い職種です。
商社では一般的に、TOEIC 800点以上が目安とされることが多く、総合商社の総合職では900点以上が求められるケースもあります。貿易事務などの職種では、700点程度から応募可能な場合もあります。
商社で働くメリットは、世界各国のビジネスパートナーとの交流や、海外駐在の機会が得られることです。また、多岐にわたる商材や業界に関わることで、幅広いビジネス知識を身につけることができます。
>貿易事務の志望動機の書き方・例文を徹底解説!経験ありや未経験からの転職のコツなども!
TOEIC以外に履歴書で英語力がアピールできる資格
就職・転職活動において、TOEICだけが英語力を証明する唯一の資格ではありません。企業によっては、TOEICよりも他の英語資格を重視する場合もあります。ここでは、履歴書に記載できるTOEIC以外の英語資格について詳しく解説します。
TOEFL
TOEFLは「Test of English as a Foreign Language」の略で、主に留学や海外の大学進学を目的とした英語テストです。特に北米の大学・大学院への留学には欠かせない資格として知られています。
TOEFLは学術的な英語能力を測定するテストで、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4セクションで構成されています。TOEICが主にビジネス英語に特化しているのに対し、TOEFLはアカデミックな場面での英語力を評価します。
外資系企業や研究職、学術機関への応募の場合、TOEFLスコアはTOEICよりも評価される場合があります。特に海外との取引や研究交流が多い企業では、TOEFLのスコアが高いことで、より実践的な英語コミュニケーション能力をアピールできるでしょう。
英検(実用英語技能検定)
英検は公益財団法人日本英語検定協会が実施する、日本国内で最も歴史が長く、知名度の高い英語資格です。1級から5級まであり、1級が最も難易度が高くなっています。
英検の特徴は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能を総合的に測定する点にあります。また、日本の教育機関や企業での認知度が非常に高く、履歴書への記載価値も高い資格です。
履歴書に記載する場合は「実用英語技能検定 準1級(取得年月)」のように記載します。特に英検2級以上を取得している場合は、積極的に記載することをお勧めします。
IELTS(アイエルツ)
IELTS(International English Language Testing System)は、ブリティッシュ・カウンシル、IDP:IELTS Australia、ケンブリッジ大学英語検定機構が共同運営する国際的な英語能力試験です。特にイギリス、オーストラリア、カナダなどの英語圏への留学や移住を目指す人に人気があります。
ケンブリッジ英語検定
ケンブリッジ英語検定(Cambridge English Qualifications)は、ケンブリッジ大学英語検定機構が実施する国際的に認められた英語資格試験です。主にヨーロッパで広く認知されており、実用的な英語力を証明する資格として評価されています。
履歴書への記載方法は「Cambridge English: C1 Advanced(Grade A)」のように記載します。ヨーロッパ系企業や国際的な学術機関への応募の際には、アピールポイントになります。
まとめ
履歴書にTOEICスコアを記載する際は、「免許・資格」欄に正確な点数と取得日を記入することが重要です。
一般的には600点以上あれば記載する価値があり、特に応募先企業や職種が求めるスコアに達している場合は積極的にアピールすべきです。TOEIC Listening & Reading Testはビジネスでもっとも重視される試験形式ですが、IPテストは企業によって扱いが異なる場合があるため注意が必要です。
スコアの有効期限は公式には設定されていませんが、実務上は2年程度と考えられており、古いスコアは現在の英語力を疑問視される可能性があります。
英語力を活かせる職種は多岐にわたり、TOEIC以外にも英検やTOEFL、IELTSなどの資格でもアピールできます。最後に、履歴書には決して虚偽の情報を記載せず、自分の実力に合った正確なスコアを記載することが採用成功への第一歩となります。
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監修者:島伸明
株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。