2025.04.08
ビジネスマナーの基本を徹底解説!名刺交換、電話、メールなど全てを網羅

「ビジネスマナーがまだわからないので知りたい」
「間違ったビジネスマナーを使いたくない」
こう考える人は非常に多いのではないでしょうか?
- 名刺交換、電話対応、メールの書き方などが知りたい
- 挨拶のやり方もビジネスマナーがあるなら知りたい
- その他にも自分が知らないマナーで恥をかきたくない
などなど思う人は多くいるのではないでしょうか?
ということでこの記事では、社会人として必須の「ビジネスマナー」を完全マスターできるよう、徹底解説します。
ビジネスマナーを身につけることで、信頼関係の構築や円滑なコミュニケーションが実現し、仕事の効率と成果が大きく向上します。
新入社員はもちろん、マナーを再確認したい経験者まで、すぐに実践できる具体例と正しい作法を網羅的に紹介。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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まず、ビジネスマナーとは?
ビジネスマナーとは、職場や取引先との関係において守るべき礼儀作法のことです。単なる形式的なルールではなく、相手を尊重し、円滑なコミュニケーションを図るための重要な基盤となります。
ビジネスマナーは「社会人としての基本的なたしなみ」とも言えるもので、どんな業界や職種であっても必須のスキルです。マナーを身につけることで、自分自身の評価を高めるだけでなく、所属する企業の信頼性向上にも貢献します。
ビジネスマナーと一般的なマナーの違い
ビジネスマナーは、日常生活での一般的なマナーとは異なる側面があります。
まず、ビジネスマナーには、友人との会話では使わないような敬語表現や、厳密な席次のルールなどが存在します。企業や組織の代表として行動するという意識が求められるため、私的な場面よりも高い水準のマナーが期待されます。
また、ビジネスマナーには「業界特有のルール」が存在することもあります。金融業界、製造業、IT業界など、業種によって重視されるマナーや慣習が異なる場合があります。自分の所属する業界の特有のマナーを理解することも重要です。
ビジネスマナーが必要な理由と習得のメリット
次に、ビジネスマナーが必要な理由と、その習得のメリットをお話しします。
ビジネスマナーが必要な理由
社内外の信頼関係の構築
まず、ビジネスマナーを学ぶことで、社内外の信頼関係構築がより容易になります。
同じ言語を話すことと同じで、ビジネスの世界の中でも同じようなビジネスマナーを守って行うことで、お互いの信頼関係の構築、互いの理解などにつながります。
ビジネスマナーを学ぶメリット
また、適切なビジネスマナーを身につけることで得られるメリットは数多くあります。
信頼関係がより簡単に築ける
まず今お話しした信頼関係の構築がより簡単にできます。
特にビジネスでは信頼関係が成功の鍵を握ることが多いため、この点は非常に重要です。
業務の効率化
まず「業務効率の向上」が挙げられます。適切なコミュニケーションや報告・連絡・相談のマナーを実践することで、チーム内の情報共有がスムーズになり、ミスや手戻りを減らすことができます。
キャリアアップ
さらに、「キャリアアップのチャンス」も広がります。マナーの良い社員は上司や同僚からの評価が高く、昇進や重要なプロジェクトを任されやすくなります。特に対外的な業務やマネジメント職では、ビジネスマナーのスキルが大きく問われます。
基本のビジネスマナー5原則を解説

ビジネスマナーには多くの要素がありますが、特に重要な5つの基本原則があります。これらは「表情」「挨拶」「身だしなみ」「言葉遣い」「態度」で、どのビジネスシーンでも欠かせない基本中の基本です。
1. 表情
表情は相手に与える印象を大きく左右します。ビジネスシーンでは、明るく親しみやすい表情を心がけることが重要です。特に初対面の相手には、適度な笑顔で接することが信頼関係構築の第一歩となります。
笑顔の中でも、口角を上げた「口元の笑顔」だけでなく、目元まで笑顔になる「アイスマイル」ができると、より誠実な印象を与えることができます。無表情や険しい表情は、相手に不快感や緊張感を与えてしまうため避けましょう。
2. 挨拶
挨拶はコミュニケーションの基本であり、良好な人間関係を築くための第一歩です。「おはようございます」「お疲れ様です」といった基本的な挨拶を、明るく元気な声で行うことが重要です。特に朝の挨拶は1日の始まりを気持ちよくする効果があります。
また、時間帯や状況に合わせた適切な挨拶の言葉を選ぶことも大切です。例えば、午前中は「おはようございます」、午後は「こんにちは」、帰りの際は「お先に失礼します」など、TPOに合わせた挨拶を心がけましょう。
3. 身だしなみ
身だしなみは、自分の印象を決める重要な要素であるとともに、相手や場に対する敬意を示すものでもあります。清潔感があり、場にふさわしい服装を心がけることが基本です。
特に注意すべきポイントには以下のようなものがあります。
・服装:シワやシミ、ほつれのない清潔な服装。業界や会社の服装規定に従う
・髪型:清潔感のある髪型を維持し、長髪の場合は適切にまとめる
・爪:短く清潔に保ち、派手なネイルは避ける
・香り:強すぎる香水や体臭に注意する
・アクセサリー:過度に派手なものは避け、TPOに合ったものを選ぶ
また、取引先訪問など特別な場面では、通常よりもさらに気を配ることが必要です。
ただ、最近では自由な会社も増えているので、その辺りは先輩に聞きましょう。
>オンライン面接の服装はスーツじゃなくてもいい?身だしなみ服装の注意点
>【履歴書証明写真の服装】好印象を与える服装・スーツ・髪型等のポイントを徹底解説!
4. 言葉遣い
ビジネスシーンでの適切な言葉遣いは、プロフェッショナルとしての信頼性を高める重要な要素です。敬語の正しい使い方は、ビジネスパーソンとして最低限身につけておくべきスキルと言えます。
- 敬語の正しい使用(「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を適切に使い分ける)
- ビジネス用語の適切な使用(「承知しました」「かしこまりました」など、ビジネスシーンに相応しい言葉を使う)
この辺りが特に気をつけたいのがビジネスの敬語です。
また、メールやビジネス文書での言葉遣いも重要です。書面では口頭以上に正確な敬語の使用が求められます。
>ビジネスで使われる敬語の使い方・表現一覧をご紹介!(尊敬語、謙譲語、丁寧語)
5. 態度
態度はビジネスマナーの総合的な表れとも言えるもので、相手への敬意や自分の仕事に対する姿勢を示します。謙虚で誠実な態度を心がけることで、周囲からの信頼を得ることができます。
ビジネスシーンで重要な態度のポイントは、
- 積極的な傾聴姿勢:相手の話をしっかり聞き、適切に反応する
- 時間の厳守:約束の時間を守り、余裕を持って行動する
- 感謝の気持ちの表現:「ありがとうございます」「お世話になります」などの言葉を忘れない
- 謙虚さの維持:自分の非を認め、素直に謝罪できる姿勢
- 前向きな対応:問題発生時も建設的な解決策を提案する姿勢
特に大切なのは「相手の立場に立って考える」という姿勢です。自分の言動が相手にどのように受け取られるかを常に意識することで、適切な態度を自然にとることができるようになります。
会社にいる時の基本のマナー
ビジネスの場での礼儀作法は、社会人としての基本です。特に会社という組織の中では、一定のルールとマナーを守ることで、円滑なコミュニケーションと快適な職場環境を維持することができます。ここでは、会社内での基本的なマナーについて解説します。
出社時間やミーティング時間を守る
時間を守ることは、ビジネスマナーの基本中の基本です。特に日本の企業文化では、時間厳守の精神が重視されています。
出社時間については、会社の規定時間の5〜10分前には到着し、始業時間までに業務を開始できる状態にしておくことが望ましいとされています。もし遅刻しそうな場合は、できるだけ早く上司や同僚に連絡を入れることも重要なマナーです。
また、ミーティングや会議の時間も同様に守るべきです。特に重要な会議では、開始時間の5分前には会議室に入室し、資料の準備や着席を済ませておくことが理想的です。他の参加者の時間を無駄にしないという配慮が大切です。
助けてもらった場合は感謝する
職場では様々な場面で同僚や上司からサポートを受けることがあります。そうした時に「ありがとう」「助かりました」といった感謝の言葉を伝えることは、良好な人間関係を構築する上で非常に重要です。
特に新入社員や異動したばかりの社員は、多くの場面でサポートを受けることになります。その都度、きちんと感謝の意を示すことで、職場での印象も良くなります。
公平にする
会社内では、年齢、性別、役職、出身などに関わらず、全ての人に対して公平な態度で接することが重要です。特定の人だけを優遇したり、逆に冷遇したりするような態度は、職場環境を悪化させる原因となります。
例えば、情報共有の際には、関係者全員に公平に伝えるよう心がけましょう。また、社内イベントや飲み会の案内も、特定の人だけを誘うのではなく、チーム全体に声をかけるなど配慮が必要です。
相手の状況を考えて連絡等をする
ビジネスにおいては、「いつ、どのような方法で連絡するか」という点も重要なマナーの一つです。相手の状況や立場を考慮した連絡方法を選ぶことで、スムーズなコミュニケーションが実現します。
例えば、急ぎの用件でない限り、早朝や深夜、休日に上司や同僚に電話やメールをするのは避けるべきでしょう。また、相手が会議中や商談中と分かっている時間帯も避けるのが礼儀です。
また、相手が忙しそうな時には「お時間よろしいでしょうか」と一言添えるなど、相手の状況を気遣う姿勢も大切です。特に上司や先輩への連絡の際は、この点に注意しましょう。
>「夜分に失礼します」は何時から?ビジネスやメールでの使い方・意味や例文をご紹介!
名前を間違えないようにする
ビジネスの場で相手の名前を間違えることは、大きな失礼にあたります。特に日本のビジネス文化では、名前を正確に覚え、正しく呼ぶことが基本的な敬意の表れとされています。
新しい環境に入った際や、初対面の人と会う機会が多い場合は、名刺交換の際に相手の名前を確認し、正確に覚えるよう心がけましょう。名刺を受け取ったら、その場で名前を声に出して確認すると良いでしょう。
ビジネスマナーの具体例10選
ビジネスマナーは社会人として必須のスキルです。ここでは、ビジネスシーンで特に重要となる10の具体例を詳しく解説します。これらのマナーを身につけることで、社会人としての信頼性と評価が大きく向上します。
①挨拶とお辞儀
挨拶とお辞儀はビジネスマナーの基本中の基本です。明るく元気な挨拶は、相手に好印象を与えるだけでなく、職場の雰囲気も良くします。
会釈
会釈は15度程度の軽いお辞儀で、日常的な挨拶や軽い感謝の気持ちを表す際に使用します。廊下ですれ違った際の挨拶や、簡単な応対の際に用いられます。背筋を伸ばし、頭を軽く前に傾ける程度です。
会釈は一般的なビジネスシーンで最も頻繁に使われるお辞儀です。会釈をする際も、相手の目を見てから行うようにしましょう。
敬礼
敬礼は30度程度のお辞儀で、通常の挨拶や感謝、お詫びなどの場面で使用します。ただ、一般的な会社では利用されず、警察官などに利用されます。
②報連相(報告・連絡・相談)
「報連相」とは、「報告・連絡・相談」の略で、ビジネスにおけるコミュニケーションの基本です。これが適切に行われないと、業務の遅延やミス、トラブルの原因となります。
報告は、指示された業務の進捗や結果を上司に伝えることです。報告は簡潔に要点をまとめ、結論から先に伝えるようにしましょう。特に問題が発生した場合は、速やかな報告が重要です。
連絡は、情報を関係者に共有することです。必要な情報を必要な人に、適切なタイミングで伝えることが大切です。例えば、顧客からの要望変更や、納期の変更などは速やかに関係者全員に連絡しましょう。
相談は、問題や判断に迷う事項について意見やアドバイスを求めることです。相談する際は、自分なりの考えも伝えた上で相談するとより建設的な対話ができます。
③電話対応
電話対応は会社の顔とも言える重要なビジネスマナーです。電話は相手の表情が見えないため、声のトーンや言葉遣いがより重要になります。
電話を受ける際は、3コール以内に出るようにし、「お電話ありがとうございます。○○会社の△△でございます」と名乗ります。声は明るく、はっきりと、やや低めのトーンで話すのが好印象です。
通話中はメモを取り、要件を正確に理解することが大切です。また、相手の名前や社名は必ず復唱して確認しましょう。
電話を切る際は、相手が先に切るのを待つのがマナーです。最後に「ありがとうございました」と感謝の言葉を添えると良いでしょう。
取り次ぎの際は「少々お待ちください」と伝え、1分以上かかる場合は「お待たせして申し訳ございません」と一言添えましょう。
不在の場合の対応も重要です。「ただいま席を外しております。戻り次第お電話するようお伝えします」など、具体的に伝えることがポイントです。
④ビジネスメールのマナー
ビジネスメールは現代のビジネスコミュニケーションの中心です。
件名は内容が一目でわかるように具体的に書きましょう。「ご連絡」などの曖昧な件名は避け、「6/1打ち合わせ議事録送付の件」など具体的に記載します。
本文は、宛名、挨拶、本題、締めの挨拶、署名の順で構成します。長文になる場合は段落分けを行い、読みやすさに配慮しましょう。
返信は基本的に24時間以内、緊急の場合はできるだけ早く行います。すぐに返信できない場合は、「確認しました」など簡単な返信だけでも行うと良いでしょう。
CCやBCCの使い方も重要です。CCは関係者への情報共有、BCCは多数の宛先を非表示にしたい場合に使用します。特に個人情報保護の観点から、多数の顧客にメールを送る場合はBCCを活用しましょう。
>「御社」「貴社」の違い・使い分けを徹底解説!メール・履歴書・面接での使い方ガイド
>【内定後】メールのやりとり例文集!承諾・辞退・質問で好印象を与える完璧マナー
⑤ビジネスドキュメントのマナー
ビジネスドキュメントは、会社の信頼性を示す重要な要素です。社内文書と社外文書では、フォーマットや言葉遣いが異なりますので、適切に使い分けることが大切です。
社外向け文書では、宛名、日付、件名、本文、署名の順に記載します。宛名は相手の会社名と役職名を正確に記載し、日付は西暦または和暦で統一します。
ビジネス文書でよく使われる表現として、「拝啓」「敬具」「記」などがあります。これらの使い方を正しく理解しておきましょう。また、文書の内容によって「お願い申し上げます」「ご検討ください」など、適切な表現を選ぶことが重要です。
文書を送付する際は、封筒の宛名書きや封入の方法にも気を配りましょう。特に重要な書類は折り曲げずに大きめの封筒に入れるのがマナーです。
>封筒の「履歴書在中」「応募書類在中」の違いや書き方、必須かどうか等を徹底解説
⑥他社訪問
他社訪問は、自社の印象を左右する重要な場面です。
事前準備から訪問中のマナー、帰り際の挨拶まで、細部に気を配ることが重要です。
アポイントメント
訪問前には、アポイントメントを取り、訪問目的や所要時間を明確に伝えておきましょう。また、相手企業の場所や最寄り駅を事前に確認し、10分前には到着するよう余裕を持って行動しましょう。
服装
服装は清潔感があり、シワのないビジネススーツが基本です。女性の場合は派手な化粧や香水は控えめにし、男性は髭を剃るなど身だしなみに気を配ります。
受付での対応
受付では「アポイントメントをいただいております○○会社の△△と申します」と名乗り、担当者への取り次ぎをお願いします。
席次
応接室や会議室に案内されたら、勝手に席に着かず、「どちらにお座りすればよろしいでしょうか」と確認しましょう。基本的には入口から遠い席が上座です。
商談中は、メモを取りながら聞く姿勢を示し、相手の話を途中で遮らないようにします。また、約束した時間を厳守し、長引きそうな場合は相手の予定を確認してから継続するかどうか判断しましょう。
帰る際は、「お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございました」など感謝の言葉を述べ、次回のアポイントメントがある場合は確認をしておきます。
⑦名刺交換
名刺交換は初対面の際に行われる、最初のビジネスコミュニケーションです。相手に好印象を与えるためにも、正しい名刺交換のマナーを身につけておきましょう。
名刺を渡す際は、相手の方に名刺の文字が読めるように向け、両手で名刺の端を持って差し出します。この時、「○○会社の△△と申します。どうぞよろしくお願いいたします」と自己紹介をします。
相手から名刺をいただく際も両手で丁寧に受け取り、「ありがとうございます」と一言添えましょう。受け取った名刺はすぐにポケットなどにしまわず、テーブルの上に置くか、名刺入れの上に置いて商談中は目の前に置いておくのがマナーです。
⑧席次
会議やビジネス食事会での席次は、日本のビジネスマナーとして非常に重要です。役職や立場に応じた適切な席に着くことで、相手への敬意を示すことができます。
一般的に、応接室や会議室では入口から遠い席、または窓際の席が上座とされます。特に来客がある場合は、上座に来客を案内するのがマナーです。
タクシーに乗る場合、上座は助手席の後ろの席です。目上の人や来客をこの席に案内し、自分は運転席後方の席に座るのが基本です。ただし、安全面を考慮し、お年寄りや体の不自由な方は乗り降りしやすい席を優先することもあります。
エレベーターでは、奥が上座です。目上の人や来客を先に乗せ、降りる際は入口に近い人から順に降りるのがマナーです。
レストランでの会食の場合、座敷席では床の間に近い席、テーブル席では入口から遠い席や景色の良い窓側の席が上座とされます。
来客・訪問・電話・名刺交換のビジネスマナーの詳細
特に「来客対応」「訪問」「電話」「名刺交換」は、ビジネスパーソンとして必ず身につけておくべき基本的なマナーです。
来客が来た時の対応
お客様が来社された際の対応は、会社の印象を左右する重要な要素です。丁寧で迅速な対応を心がけましょう。
受付での対応
お客様が来社されたら、まず笑顔で挨拶をします。「お待ちしておりました」などの言葉を添えると歓迎の気持ちが伝わります。受付担当者は来客の名前と用件を確認し、担当者に連絡します。
案内のマナー
担当者が来客を会議室などへ案内する際は、「こちらへどうぞ」と声をかけながら、お客様の少し前を歩きます。エレベーターを利用する場合は、お客様を先に乗せ、降りる際は担当者が先に降りて道案内をします。
ドアの開け閉めは担当者が行い、会議室に着いたらドアを開けてお客様を先に入れます。「どうぞこちらにお掛けください」と座席を示し、上座(窓側や奥側、または入口から最も遠い席)へご案内します。
お見送り
面談や会議が終わったら、エレベーターやビルの出口まで案内してお見送りします。「本日はお忙しい中ありがとうございました」などの感謝の言葉を伝え、エレベーターが閉まるまで、または玄関を出るまで見送るのが丁寧です。
名刺交換のやり方
ビジネスの場では自己紹介の一環として名刺交換が行われます。正しい名刺交換のマナーを身につけることで、相手に好印象を与えることができます。
名刺交換の基本手順
名刺交換は以下の手順で行います。
- 名刺を両手で持ち、自分の名前が相手から見て正しく読める向きにします。
- 「〇〇株式会社の△△と申します。どうぞよろしくお願いいたします」と名前と会社名を名乗ります。
- 軽く会釈をしながら、相手より少し低い位置で名刺を差し出します。
- 相手の名刺を両手で受け取り、「〇〇様ですね、よろしくお願いいたします」と相手の名前を確認します。
複数人での名刺交換
複数人と名刺交換をする場合は、役職の高い人から順に行います。自社側に上司がいる場合は、上司が先に名刺交換を行い、その後に自分が交換するのが基本です。
受け取った名刺の扱い方
相手の名刺は丁重に扱います。受け取った名刺に書き込みをしたり、折り曲げたりするのはマナー違反です。会議中は名刺を机の上に置き、席次や役職に合わせて並べておくと便利です。
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他社に訪問する時のマナー
他社を訪問する際は、訪問先の企業に敬意を示す振る舞いが求められます。事前準備から訪問中の振る舞いまで、細部にわたって配慮することが重要です。
訪問時の基本マナー
受付では「本日〇時に〇〇部の△△様とお約束しております、□□会社の◇◇と申します」と名乗り、約束の相手と時間を伝えます。この時、名刺を提示すると分かりやすいでしょう。
訪問後のフォローアップ
訪問後は、お礼メールや手紙を送ると好印象を与えます。「本日はお時間をいただきありがとうございました」など感謝の言葉を伝え、会議で決まった事項や次回の予定があれば確認します。
電話のマナー
電話でのコミュニケーションは、顔が見えない分、言葉遣いや声のトーンがより重要になります。
電話を掛ける時のマナー
まず相手の都合を考え、適切な時間帯に電話をかけることが大切です。昼休みや就業直前・直後、早朝や夜間の電話は避けるべきです。
電話がつながったら、自分の名前と会社名を名乗り、相手が本人であることを確認します。「〇〇株式会社の△△と申します。□□様はいらっしゃいますでしょうか」というような言い方が適切です。
本題に入る前に「お時間よろしいでしょうか」と一言添えると丁寧です。話す内容は事前に整理しておき、簡潔に伝えるよう心がけましょう。
電話を受ける時のマナー
電話を受ける際は、以下のポイントに注意しましょう。
電話は3コール以内に出るのが理想的です。電話に出たら「お電話ありがとうございます。〇〇会社の△△でございます」と名乗ります。
相手の名前と用件を確認し、メモを取りながら話を聞きます。不在の人への電話の場合は「ただいま席を外しております」と伝え、伝言を預かるか、折り返しの電話が可能な時間帯を確認します。
電話を切る際は、相手が先に切るのを確認してから受話器を置きます。急いでいる場合でも、最後まで丁寧な対応を心がけましょう。
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ビジネスマナー研修を社内で行う
社内でビジネスマナー研修を実施することは、組織全体のプロフェッショナリズムを向上させ、会社の印象を高める効果的な方法です。適切なビジネスマナーは企業文化の重要な要素であり、新入社員から管理職まですべての従業員が定期的に学ぶべき基本スキルと言えます。
社内ビジネスマナー研修の重要性
ビジネスマナー研修を社内で実施する意義は多岐にわたります。社員のコミュニケーション能力の向上、顧客満足度の向上、社内の人間関係の改善、会社のブランドイメージの向上などが主な効果として挙げられます。特に顧客と接する機会の多い業界では、適切なマナーが取引の成否を左右することもあります。
また、同じマナー基準を社内で共有することで、組織としての一体感が生まれ、業務の効率化にもつながります。新入社員にとっては、ビジネスの基本を学ぶ重要な機会となり、中堅社員や管理職にとっては、既存の知識をブラッシュアップする場となります。
- 新入社員向けのプログラム
- 中堅社員や管理職向けのプログラム
などをするのが一般的です。
またマネジメント層には、ビジネスマナーの重要性を部下に伝え、日常的に指導できるようなスキルを教えることも大切です。自らが模範となり、組織全体のマナーレベルを向上させる役割を担っていることを認識してもらいます。
研修で使用する教材と資料
まず、ビジネスマナーの基本をまとめたテキストやハンドブックは必須アイテムです。これは研修中の参考資料としてだけでなく、研修後も常に手元に置いて確認できるものにすると便利です。自社の特性や業界特有のマナーを反映させたオリジナル教材を作成することも効果的です。
オンライン研修とリアル研修の併用
現代のビジネス環境では、オンライン研修とリアル(対面)研修を効果的に組み合わせることが重要になっています。それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分けることで、より効率的な研修が可能になります。
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社内のマナー向上を継続的に促進する仕組み
ビジネスマナーの向上は一回の研修で完結するものではなく、継続的な取り組みが必要です。社内でマナー意識を定着させるためには、以下のような仕組みづくりが効果的です。
研修成功のための運営ポイント
ビジネスマナー研修を成功させるためには、内容だけでなく運営面でも工夫が必要です。以下に、研修を効果的に進めるためのポイントを紹介します。
まず、適切な人数とグループ分けを行うことが重要です。ビジネスマナーのような実践的なスキルを学ぶ場合、一度に多くの人数を対象にすると、個別の指導やフィードバックが行き届きません。理想的には15〜20人程度の小規模なグループで実施し、必要に応じてさらに小グループに分けてロールプレイングなどを行うと効果的です。
最後に、研修後のフォローアップ体制を整えることも成功のポイントです。研修内容をまとめた資料の配布、質問対応窓口の設置、フォローアップセッションの実施など、学びを定着させるための仕組みを用意します。研修は「点」ではなく「線」で考え、継続的な学習支援を行うことが重要です。
まとめ
ビジネスマナーは、社会人として必要不可欠なスキルです。表情・挨拶・身だしなみ・言葉遣い・態度という5つの原則を基本に、時間を守り、感謝の気持ちを表し、公平な態度で接することが重要です。具体的な場面では、適切な挨拶、お辞儀の使い分け、敬語の正しい使用、報連相の徹底、電話やメールの対応、名刺交換の作法など、さまざまなシーンごとのマナーを身につけることで、円滑なビジネス関係を構築できます。これらのマナーは日本の企業文化において特に重視されており、社内研修などを通じて継続的に学ぶことで、ビジネスパーソンとしての信頼性と評価を高めることができるでしょう。
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監修者:島伸明
株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。