2025.01.28

履歴書の志望動機の書き方完全解説|20種以上の職種別例文付き、書き出しのコツやNG例も

「履歴書の志望動機ってどう書くの?」

「良い志望動機例文を見て書きたい」

などと思う人は多くいるのではないでしょうか?

 

履歴書の志望動機は採用担当者に、

「なぜこの企業を選んだのか」

「どのように貢献できるのか」

を伝える重要なポイントです。

 

本記事では、履歴書の志望動機の書き方や注意点を基礎から解説し、新卒、未経験、中途転職、第二新卒などの状況別の具体的な例文を豊富に掲載しています。

また、企業ごとの志望動機の書き分け方やよくある疑問にも答え、どんな場合でも説得力のある志望動機を書くための知識とコツを網羅。この内容を読むことで、採用担当者の目に留まり、好印象を与える志望動機を作成する方法が分かります。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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この記事の目次

 

職種別の志望動機の例文・見本リスト(20職種以上)

履歴書の志望動機は、職種によって重視すべきポイントが異なります。ここでは20職種以上の例文を用意しました。自分の志望職種に近いものを参考にしながら、あなたならではの志望動機を作成してみましょう。

職種別志望動機

事務職の志望動機

・一般事務

・医療事務

・総務事務

・人事

・貿易事務

・英文事務

営業の志望動機

・法人営業

看護師の志望動機

・看護師

工場・製造業の志望動機

・工場・製造業

・フォークリフト

ITやエンジニア系職

ITエンジニア職

・インフラエンジニア

アパレル系

アパレル業界

・アパレル販売員

・アパレル店長

・アパレルバイヤー

・アパレルデザイナー

保育士の志望動機

・保育士

 

状況別の志望動機の例文・見本リスト

新卒の志望動機

・新卒

第二新卒の志望動機

・第二新卒

アルバイト志望動機

・アルバイト

 

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志望動機はなぜ書くのか?

立ったまま資料を見ているスーツを着た若い女性

多くの求職者は「なぜ志望動機を書かなければならないのか?」と疑問に思うことがあるでしょう。

履歴書の志望動機欄は単なる形式ではなく、採用プロセスにおいて極めて重要な役割を担っています。志望動機を書く主な目的は、あなたがなぜその企業や職種に興味を持ち、どのような価値を提供できるのかを採用担当者に明確に伝えることにあります。

採用担当者の視点に立つと、志望動機は応募者を選考する上で不可欠な情報源となっています。志望動機からは、応募者の熱意や企業理解度、そして自身のキャリアプランと企業のマッチング度合いが読み取れるのです。

志望動機は「なぜあなたを採用すべきか」という問いに対する回答でもあります。あなたが会社に貢献できる理由や、他の応募者と比較して優位に立てる特長を伝える絶好の機会なのです。

また、志望動機を書くプロセス自体が、自己分析や企業研究を深める良い機会となります。自分自身のキャリア目標を整理し、志望企業との相性を客観的に検討することで、ミスマッチを防ぎ、より充実した職業人生を歩む助けになるのです。

 

採用担当者が思う履歴書で最も大切な項目は?

採用担当者の非常に多くが「履歴書で最も重視する項目」として「志望動機」を挙げています。

採用担当者は日々多くの履歴書に目を通しています。そのため、形式的で没個性的な志望動機はすぐに見抜かれてしまいます。逆に、企業研究に基づいた具体的で熱意のこもった志望動機は、あなたの応募書類を選考過程の次のステップへと進める力を持っているのです。

 

企業・採用担当者は志望動機で何を見る?

資料を見ながら話している、スーツを着た若い女性と男性。

履歴書の志望動機は、採用担当者にとって応募者を評価する重要な材料です。単なる形式的な項目ではなく、採用担当者はこの欄から多くの情報を読み取ろうとしています。ここでは、企業の採用担当者が志望動機を通して実際に何を見ているのかを詳しく解説します。

企業・採用担当者が見ている3つのポイント

①入社したい気持ちが感じられるか?

②Webサイト等を見てちゃんと研究したか?

③経験やスキルが企業のニーズに合っているか?

 

①入社したい気持ちが感じられるか

採用担当者がまず確認するのは、応募者が本当にその企業で働きたいと思っているかどうかです。形式的な志望動機や、どの企業にも使えるような一般的な文章では、入社への熱意は伝わりません。

志望動機に具体性や熱意がない応募者の方が入社後に早期離職しやすい傾向にもあります。

入社したい気持ちが伝わる志望動機には、以下のような特徴があります。

  • その企業でなければならない理由が明確に書かれている
  • 企業の特定の事業や取り組みに言及している
  • 自分のキャリアプランとその企業での仕事が結びついている

例えば「御社の環境配慮型製品開発に強く惹かれ、自身の化学工学の知識を活かして持続可能な社会づくりに貢献したいと考えています」という記述からは、単なる就職先として以上の熱意が感じられます。

 

②Webサイトなどをちゃんと見て研究したか

採用担当者は志望動機から、応募者がどれだけ企業研究をしているかを見極めようとします。企業のWebサイトに載っている基本情報だけでなく、ニュースリリース、IR情報、社員インタビュー、企業の社会的取り組みなどを調べた形跡があるかどうかをチェックします。

実際に企業研究の深さを示す志望動機では、以下のような特徴があります。

  • 最新の企業ニュースや取り組みへの言及
  • 企業の経営理念や事業方針を自分の言葉で解釈している

また、実際に面接をする中では特に、企業研究をしている応募者とは深い話ができるため、企業研究をしている応募者としていない応募者ではかなりの差が見えます。

 

③経験やスキルが企業のニーズに合っているか?

志望動機は、応募者の持つスキルや経験が企業のニーズとマッチしているかを示す場でもあります。採用担当者は、募集要項に記載された必要スキルや求める人物像と照らし合わせながら志望動機を読み、応募者が自社で活躍できる素質を持っているかを判断します。

特に学歴、職歴、また免許資格から大方のスキルと経験のマッチを判断し、その後志望動機を見てさらに深いマッチの可能性を判断しています。

また志望動機の例として、「前職での北米市場開拓プロジェクトにて、貴社の海外展開に必要な語学力と異文化コミュニケーション能力を培いました。売上30%増の実績とともに、その経験を貴社のアジア市場戦略に活かしたいと考えています」といった記述は、企業のニーズに対する自分の強みを具体的に示しています。

>【2025年最新】転職面接で確実に聞かれる質問と回答例|転職者の状況別対策も紹介

 

履歴書志望動機の書き出し・締めくくりは?書き方の基本の構成

ここでは、以下の志望動機の例をもとに、履歴書における志望動機の書き出しと締めくくりのポイントを解説します。

①志望動機の書き出し:まず結論を書く(応募する理由)

履歴書の志望動機の書き出しは、最初の一文で「なぜこの会社を志望したのか」が一目で伝わるようにすることが重要です。特に、応募者の経験やスキルと企業の求める人物像がどのようにマッチするのかを簡潔に伝えると、採用担当者の興味を引きやすくなります。

採用担当者は多くの履歴書を見るため、最初のつかみで読んでもらえるかどうかが決まる場合があります。
そのため、書き出しでわかるようにすることが大切です。

書き出しの例

「貴社の○○という商品に感銘を受け、その開発に携わりたいと考え応募いたしました。」

「○○業界において革新的なサービスを提供している貴社で、私のスキルを活かしたいと考えております。」

「貴社が掲げる『○○』という理念に共感し、その実現に貢献したいと思い志望いたしました。」

「前職での○○という経験を活かし、貴社の○○事業の発展に貢献したいと考え応募しました。」

②志望理由(なぜその仕事なのか)|実績・スキルをアピール

志望動機の本文では、書き出しの内容をさらに掘り下げ、「入社後にどう活かせるか」という視点で具体的なスキルや経験を述べることが大切です。企業の特徴と自分の具合的な経験を結びつけることで、「なぜこの会社なのか」がより説得力を持ちます。

例えば、「貴社の〇〇事業の〇〇という取り組みに共感した」「前職で培った〇〇のスキルを活かしたい」など、企業研究で得た情報や自分の経験・スキルを絡めて説明すると効果的です。

>企業研究のやり方を完全解説!企業研究ノートを作る方法や就活・求職での情報収集のコツをご紹介

 

③志望動機の締めくくり:熱意(入社後の目標や貢献の意気込み)

最後の締めくくりでは、「入社後にどう貢献したいのか」「どのような目標を持っているのか」を伝えることで、応募者の熱意を示します。単に「頑張りたい」といった曖昧な表現ではなく、企業の業務内容を理解した上での意気込み を具体的に書くと良いでしょう。
「これまで培った営業力や提案力を活かしながら、貴社で新たな価値を生み出し、さらなる成長を遂げたいと考えております。」

このように締めることで、企業に対する貢献意欲が伝わりやすくなります。

履歴書の志望動機は、短いスペースの中でいかに説得力を持たせられるかがポイントです。書き終えたら、客観的に読み返し、「この人を採用したい」と思われる内容になっているかを確認しましょう。

締めくくりの例

「入社後は、これまでの経験を活かしながら新たな知識も吸収し、貴社の発展に貢献できるよう全力を尽くす所存です。」

「貴社の一員として、○○の分野で力を発揮し、会社の成長と共に自身も成長していきたいと考えております。」

「これまでの経験と意欲を持って貴社の事業拡大に寄与し、共に新たな価値を創造していきたいと強く願っております。」

「熱意と責任感を持って業務に取り組み、貴社の掲げる○○というビジョンの実現に貢献したいと考えております。」

 

志望動機書き方基本構成のまとめ

構成項目 書く内容 具体例
①結論 応募する理由 「私は貴社の〇〇という取り組みに共感し、応募させていただきました。」
②理由 企業・職種を選んだ背景 「前職での〇〇という経験を活かし、貴社の〇〇に貢献できると考えています。」
③熱意 具体的な目標や貢献意欲 「将来的には〇〇プロジェクトの推進や〇〇な分野に携わりたいと考えています。」

これらの構成を守ることで、効果的で論理的な志望動機を作成することができます。

 

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また、現在はオンラインで履歴書を作れるウェブサイトやアプリがどんどん増えています。

その中でも特に人気のYagish履歴書があります。

Yagish履歴書では、

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など、より簡単に履歴書を書くことができます。

 

ヤギッシュ志望動機の文字数

ヤギッシュ履歴書の志望動機の文字数は最大で442文字ほどまで入力可能です。
改行等でも変わりますが、市販の履歴書よりも多く書くことができます。
また先ほども書きましたが、志望動機は一般的には200〜300文字ほどが良いとされています。

 

 

Yagishの履歴書志望動機の例文

たくさんの志望動機があるので、あなたにあった例文があると思います。

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志望動機を書く上で大切な6つのポイント

人差し指で上の方を指している、パソコンを持った若い女性

次に、採用担当者の心に響く志望動機を書くための6つの重要ポイントを解説します。これらのポイントを押さえることで、あなたの熱意と適性を効果的に伝えられる志望動機が完成します。

 

①履歴書志望動機の「文字数の目安」は何文字?

一般的な履歴書の志望動機の文字数は200〜300文字程度が最適です。これは一般的なJIS規格の履歴書の志望動機欄に収まる量であり、採用担当者が読みやすい分量でもあります。

志望動機を書く際は、スペースに収まるように簡潔かつ具体的に書くことが重要です。
文字をはみ出させたり、極端に小さな文字で書いたりすると、読みづらく印象も悪くなるので、スペースを常に意識して書きましょう。

 

②志望動機は書き出しと締めくくりが非常に大切

志望動機の第一印象を決める「書き出し」と、最後の印象を残す「締めくくり」は特に重要です。採用担当者は多くの履歴書に目を通すため、最初と最後の文章が記憶に残りやすいのです。

書き出しでは、あなたがなぜその企業を志望するのかを明確に伝えましょう。応募の動機を簡潔に述べることで、採用担当者の興味を引きつけることができます。

 

③御社と貴社の使い分け(文章では貴社、話す時は御社)

敬語の正しい使い方は、ビジネスマナーとして非常に重要です。
特に「御社」と「貴社」の使い分けは、多くの就活生が混乱しがちなポイントです。

まず、両方とも「あなたの会社」という意味の敬語です。

使い分けとしては、

文書(履歴書や志望動機書など)では「貴社」を使用
会話(面接など)では「御社」を使用

そのため、履歴書の志望動機では貴社と書きます。

>「御社」「貴社」の違い・使い分けを徹底解説!メール・履歴書・面接での使い方ガイド

>「弊社」「当社」「自社」の違いとは?徹底解説!使い分け方、メールでの例文や注意点

 

④自己分析をする

効果的な志望動機を書くためには、まず自分自身をよく理解することが不可欠です。自己分析を通じて、あなたの強み、価値観、スキル、経験、そして将来のキャリア目標を明確にしましょう。

自己分析の項目例

・これまでの経験で得た具体的なスキルは何か
・どのような環境で力を発揮できるか
・仕事において何に価値を見出すか
・長期的なキャリア目標は何か
・自分の性格や特性はどのようなものか

自己分析ができていると、「なぜその会社なのか」「なぜその職種なのか」という問いに、自分の言葉で説得力のある回答ができるようになります。例えば、「チームでの協働が得意」という自己理解があれば、チームワークを重視する企業への志望動機に具体性が生まれます。

また、自己分析は就職・転職活動全体の基盤となるもので、面接対策にも役立ちます。志望動機と自己PRの一貫性を保つためにも重要なステップです。

>自己分析のやり方完全ガイド!簡単な8つの方法とメリットや注意

>【例文】中途採用面接の自己紹介で好印象!自己紹介をマスターするための完全ガイド

 

⑤志望動機と自己PRに一貫性があること

履歴書や職務経歴書において、志望動機と自己PRは密接に関連していなければなりません。両者に一貫性がないと、応募者の意図や真剣さに疑問を持たれる可能性があります。

例えば、志望動機で「営業力を活かしたい」と書いておきながら、自己PRでは営業経験やその成果について全く触れていないというのは不自然です。逆に、自己PRで「分析力が強み」と述べているのに、志望動機では全く関連性のない内容ばかりというのも一貫性を欠いています。

実際に志望動機と自己PRを結びつける場合の例として、
IT企業のプログラマー職に応募する場合、
自己PRでは「論理的思考力と問題解決能力」を強調し、志望動機では「その能力を活かして貴社のシステム開発に貢献したい」と結びつけると、一貫性のある内容になります。

 

⑥面接でも話すことを意識

志望動機を書く際は、この内容を面接で話すことになる可能性が高いことを意識しましょう。履歴書に書いた内容について、面接で「志望動機について詳しく教えてください」と質問されることは非常に一般的です。

例えば、「貴社の○○という商品に感銘を受けました」と書いた場合、面接ではその商品のどのような点に感銘を受けたのか、いつどのような状況でその商品を知ったのかなど、詳細を話せるよう準備しておく必要があります。

また、面接では履歴書の内容をベースにしながらも、より詳細に、より熱意を込めて伝えることが大切です。事前に志望動機を声に出して練習しておくと、本番でも自信を持って話せるようになります。

>中途採用面接でよくある質問40選と回答例文|服装やマナー、面接の流れも。

 

履歴書の志望動機でやるべきではないNG例文

履歴書の志望動機を書く際に、採用担当者に悪い印象を与えてしまうNG例があります。ここでは、書いてはいけない志望動機の具体例を紹介し、なぜそれがNGなのか、どう改善すべきかを解説します。

採用後は△△について学びたい

「貴社に入社後は、マーケティングについて学びたいと考えています」のように、入社後に学びたいことを志望動機に挙げるのはNGです。これは「会社に育ててもらいたい」という受け身の姿勢を示してしまい、特に中途採用など即戦力を求める企業にとっては物足りない印象を与えます。

企業は「何を学びたいか」よりも「何ができるか」「どう貢献できるか」に関心があります。学びたい気持ちは大切ですが、志望動機では自分の強みと企業への貢献方法を中心に述べるべきです。

 

貴社の理念に共感しました

「貴社の企業理念に共感し、応募しました」と単純に書くだけでは、どの企業にも当てはまる汎用的な文章であり、志望動機として薄っぺらく感じられます。

企業理念に言及すること自体は良いのですが、単に「共感しました」で終わらせるのではなく、なぜ共感したのか、その理念のどの部分に惹かれたのか、自分の価値観とどう合致するのかを具体的に説明する必要があります。

【改善例】
「貴社の『技術を通じて社会課題を解決する』という理念に共感しました。私自身、前職でも環境問題の解決に取り組んできた経験があり、特に貴社の廃棄物削減プロジェクトに興味を持ちました。このプロジェクトに私のリサイクル技術の知識を活かせると考えています」

 

給料が高いので・待遇が良いので

「給料が高い」「福利厚生が充実している」などの待遇面を志望動機に挙げるのは、自己中心的な印象を与えるためNGです。たとえ本音であっても、このような理由を前面に出すと、「お金のためだけに働く人」と思われ、企業への熱意や仕事への意欲が感じられません。

待遇は確かに就職・転職の重要な判断材料ですが、志望動機としては企業の事業内容や自分のキャリアプランとの関連性を中心に述べるべきです。

 

御社の〇〇(商品)が好き

「御社の商品が好きだから」という志望動機も要注意です。特に消費者向け製品を扱う企業では多く見られますが、単なるファンとしての立場では、社員としての適性を示せません。

商品への愛着に触れること自体は悪くありませんが、それだけでは不十分です。その商品の何が優れているのか分析し、自分がどのように商品開発や販売に貢献できるかを説明する必要があります。

【改善例】
「貴社の健康食品シリーズを5年以上愛用しており、その品質の高さと効果に感銘を受けています。栄養士としての専門知識を活かし、さらに多くの人の健康をサポートする新商品開発に携わりたいと考えています」

 

家から近いため

「自宅から近い」という立地条件を志望動機にするのも適切ではありません。これは純粋に個人的な都合であり、企業への関心や仕事への熱意を示すものではないからです。

通勤の利便性は実際には重要な要素かもしれませんが、志望動機としては会社の事業内容や文化、自分のスキルとのマッチングを中心に述べるべきです。

 

曖昧すぎる志望理由

「成長できる環境だと思ったから」「やりがいのある仕事だと思ったから」など、具体性のない曖昧な表現も避けるべきです。このような表現は、企業研究が不足していることを示し、本気度が疑われます。

採用担当者は、応募者が自社について十分調査し、明確な理由で志望していることを期待しています。志望理由は具体的なエピソードや数字を交えて説明することで説得力が増します。

>履歴書で志望動機がない、思いつかない?例文、書き方、対処法を徹底解説

 

履歴書の志望動機で気をつけるべき3つの注意点

スーツを着た若い男性がパソコンの前に座っていて、人差し指で前の方を指している。

次に、志望動機を作成する際に必ず押さえておくべき4つの注意点を簡潔に解説します。

①志望動機は毎回新しいものを作る(使いまわさない)

複数の企業に応募する場合、時間の節約のために志望動機を使いまわしたくなるかもしれません。しかし、これは避けるべき行為です。企業によって求める人材像や企業文化、事業内容は大きく異なります。

例えば、IT企業とアパレル企業では、求められるスキルセットや企業の価値観が異なります。それぞれの企業の特性に合わせた志望動機を作成することで、採用担当者にあなたの熱意と適性をアピールできます。

>履歴書は使い回しても良い?|コピーがダメな理由や対策法を完全解説!

 

②Webで見つけた例文を丸写ししないこと

インターネット上には志望動機の例文が多数公開されていますが、これらを丸写しすることは避けるべきです。採用担当者は日々多くの履歴書に目を通しており、定型文や例文の丸写しはすぐに見抜かれます。

例文を参考にするのは構いませんが、あくまで「構成」や「書き方」を学ぶためのものと考え、内容は自分自身の言葉で書き直しましょう。あなた自身の経験や思いを盛り込むことで、説得力のある志望動機になります。

 

③誤字脱字や文法ミスを徹底的にチェック

志望動機に誤字脱字や文法ミスがあると、「注意力が欠如している」「細部まで気を配れない」という印象を与えてしまいます。こうしたミスは、どれだけ内容が素晴らしくても、あなたの評価を大きく下げる要因となります。

特に企業名や事業内容、製品名などの固有名詞のミスは致命的です。応募先の公式サイトで正確な表記を確認した上で、慎重に記載しましょう。

 

転職の志望動機の例文(中途採用)

ここから例文を実際に紹介していきます。

転職活動で履歴書を作成する際、多くの方が志望動機の書き方に悩みます。
中途採用の場合は、新卒とは異なり、これまでの職務経験や身につけたスキルをどう活かせるかを伝えることが重要です。

 

未経験の業界へ転職する時の例文

例文1:IT業界未経験者がIT企業へ応募する場合

「前職の営業職で培った顧客折衝力と問題解決能力を活かし、御社のITソリューション営業として貢献したいと考えております。以前から最新技術に関心があり、独学でプログラミングを学び、基本的なWebサイト制作のスキルを身につけてきました。貴社が推進するDXソリューションに強く共感し、顧客の抱える課題をITの力で解決する仕事に携わりたいと思い、応募いたしました。」

例文2:製造業から金融業界へ転職する場合

「製造業での品質管理業務を通じて身につけた分析力と細部への注意力を、金融業界でのリスク管理業務に活かしたいと考え応募しました。貴社が提供するフィンテックサービスの革新性と、顧客第一の企業姿勢に共感しています。自己啓発として簿記の資格を取得し、金融知識も習得してまいりました。新しい環境でも迅速に適応し、貴社の成長に貢献できると確信しております。」

解説

全く新しい業界へ挑戦する場合、なぜその業界を選んだのか、どのようにこれまでのスキルを活かせるのかを明確に伝えることが大切です。

 

経験のある業界へ転職する時の例文

例文:小売業界内での転職

「前職では大手スーパーマーケットチェーンで店舗運営マネージャーとして7年間勤務し、売上目標達成率105%、人件費削減15%の成果を上げてきました。貴社の顧客体験を重視した店舗作りと、デジタル技術を活用した革新的な販売戦略に強く惹かれ、私の店舗運営経験と改善提案力を活かして貴社の事業拡大に貢献したいと考え、応募いたしました。特に貴社のオムニチャネル戦略に関心があり、オンラインとオフラインを融合させた新しい顧客体験の創出に携わりたいと思います。」

解説

同じ業界での転職の場合は、これまでの経験や実績を具体的に示しながら、なぜ今の会社からその会社に移りたいのかをポジティブに伝えることが重要です。

 

未経験の職種に転職する時の例文

例文:営業職から人事職へ転職する場合

「前職では営業として5年間勤務し、人と接することの重要性と喜びを学びました。その経験から、企業の成長を人材面から支援する人事の仕事に強い関心を持つようになりました。営業活動で培った傾聴力とコミュニケーション能力を活かし、採用活動や社員育成に貢献できると考えています。独学で人事労務の基礎知識を学び、将来的には人事関連の資格取得も目指しています。貴社の「人を大切にする」という企業理念に共感し、人事部門の一員として働きたいと考え、応募いたしました。」

解説

未経験の職種へ挑戦する場合は、なぜその職種に興味を持ったのか、どのような適性や強みがあるのかを強調することが大切です。また、その職種に関連する自己啓発の取り組みも伝えると良いでしょう。

 

経験のある職種に転職する時の例文

例文1:Webデザイナーとしての転職

「前職では3年間Webデザイナーとして勤務し、月間100万PVのコーポレートサイトのリニューアルプロジェクトをリードしました。その結果、コンバージョン率を15%向上させることができました。また、HTML/CSS、JavaScript、Adobe XDなどのスキルを駆使し、レスポンシブデザインの実装にも取り組んできました。貴社のユーザー中心設計へのこだわりとクリエイティブな企業文化に共感し、より規模の大きなプロジェクトに挑戦し、スキルをさらに高めたいと考え応募いたしました。特に貴社が手がけるUI/UXデザインの革新的なアプローチに魅力を感じています。」

例文2:経理職での転職

「現在の会社では経理担当として5年間勤務し、月次決算業務から年度予算策定、税務申告補助まで幅広い業務を担当してきました。日商簿記1級と税理士試験(財務諸表論・法人税法)に合格し、専門知識の向上に努めています。貴社の成長フェーズに合わせた財務戦略の構築や、経理部門の業務効率化に貢献したいと考え応募いたしました。前職で導入した会計システムによって経理業務の工数を30%削減した経験を活かし、貴社でも業務改善を推進していきたいと考えています。グローバル展開を進める貴社で、国際会計基準への対応も含めた専門性を発揮したいと思います。」

解説

同じ職種での転職の場合は、これまでの具体的な実績や専門スキルをアピールしつつ、新しい環境でさらに成長したいという意欲を伝えることが効果的です。

 

新卒・第二新卒の志望動機の例文

新卒と第二新卒では、アピールできる経験や企業が見るポイントが若干異なります。新卒の場合は学生時代の経験や学び、第二新卒の場合は短期間でも得た社会人経験をどう活かせるかが重要になってきます。

新卒の志望動機の例文

金融業界志望の例

「貴社が長年培ってきた信頼と実績、また近年積極的に進めているフィンテック分野への投資と挑戦に魅力を感じ、志望いたしました。大学では経済学を専攻し、特に金融システムと経済成長の関係について研究を深めてきました。サークル活動ではファイナンスクラブに所属し、企業分析や投資シミュレーションを行うなど、金融リテラシーの向上に努めてきました。貴社で金融のプロフェッショナルとして成長し、お客様の資産形成や企業の成長に貢献したいと考えております。」

メーカー志望の例

「貴社の『品質第一』の企業理念と、常に革新的な製品開発に挑戦し続ける姿勢に共感し、志望いたしました。大学では機械工学を専攻し、特に材料力学の研究に取り組んできました。また、学内の製品開発コンテストでチームリーダーとして参加し、環境に配慮した新素材を使った製品のプロトタイプ開発で優勝した経験があります。貴社のものづくりの現場で、技術力を高めながら社会に価値ある製品を生み出すことに貢献したいと考えております。」

解説

新卒の志望動機では、学生時代の学びや経験、そして企業研究をしっかり行った上での具体的な理由を述べることが重要です。

新卒の志望動機を書く際の重要なポイントは以下の通りです。

  • 学生時代に身につけたスキルや知識を具体的に記載する
  • なぜその業界・企業に興味を持ったのかの理由を明確にする
  • インターンシップやアルバイト経験があれば、そこで学んだことを関連付ける
  • 企業の理念や事業内容についての理解を示す
  • 将来のキャリアビジョンと企業とのつながりを示す

>【大学生向け】世界一わかりやすい新卒用履歴書の書き方

 

第二新卒の志望動機の例文

総務事務(経験なし)

私は学生時代にサークル活動の運営を担当し、メンバー間のスケジュール調整や資料作成を行う中で、細部まで正確さを求められる業務に対する責任感を養いました。加えて、アルバイト経験ではお客様対応を通じて、相手の要望を汲み取りながら柔軟に対応する力を身につけました。貴社では、総務事務として社員の皆様が円滑に業務を進められる環境づくりに携わりたいと考えております。未経験ではありますが、細かい作業への注意力や、誰かをサポートする仕事への意欲を活かし、貴社の成長に貢献したいと思い、応募させていただきました。

IT業界へ転職する例

「前職では営業職として1年間勤務し、お客様のニーズを把握することの重要性を学びました。その中で、多くの企業がDX推進に課題を抱えていることを知り、ITソリューションの提供に携わりたいと考えるようになりました。貴社が提供する業務効率化システムが多くの企業に導入され高い評価を得ていることを知り、志望いたしました。前職で培った顧客視点と、プライベートで学んだプログラミングスキルを活かし、お客様の課題解決に貢献できるエンジニアを目指したいと考えております。」

解説

第二新卒は「早期退職者」というネガティブなイメージを持たれることもありますが、若さと柔軟性、そして短期間でも得た社会人経験や経験がない場合でも若いことは大きな強みです。その強みと、新しい環境で活躍したいという意欲を志望動機に反映させましょう。

>第二新卒の志望動機完全ガイド【書き方・例文・面接対策まで解説】

 

履歴書の志望動機でよくある質問

履歴書の志望動機を書く際には、多くの方が同じような疑問や悩みを抱えています。ここでは、応募者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。これらの回答を参考に、あなたの履歴書をより魅力的なものにしていきましょう。

志望動機が書ききれない時は?

履歴書の志望動機欄は限られたスペースしかないため、書ききれないことがあります。そんな時は以下の対処法を試してみてください。

まず、内容を簡潔にまとめることを心がけましょう。「自分の経験」→「会社の魅力」→「貢献したいこと」といった流れで要点を絞ります。一文を短くし、無駄な修飾語を省くことで文字数を削減できます。

それでも収まらない場合は、履歴書の備考欄に「志望動機の続きは別紙に記載しております」と書き、別紙(A4用紙1枚程度)に詳細を記載して添付する方法もあります。ただし、これは最終手段として考えましょう。

 

志望動機がない、思いつかない時は?

「特に志望理由がない」「なんとなく応募した」という状態で志望動機を書くのは困難です。しかし、以下のステップで考えると志望動機が見えてくることがあります。

まず企業研究を徹底しましょう。公式サイト、採用ページ、SNS、ニュース記事などから情報を集め、その会社の特徴や強み、課題を把握します。次に自己分析を行い、あなたの強み、価値観、キャリアプランを整理します。

そして両者をつなぐ接点を探しましょう。例えば「自分のコミュニケーション能力を活かせる環境がある」「会社の〇〇という事業に関心がある」「自分の経験が△△の課題解決に役立つ」など、どんな小さな接点でも大切です。

>履歴書で志望動機がない、思いつかない?例文、書き方、対処法を徹底解説

 

面接では履歴書と同じ志望動機を言っても良い?

基本的には履歴書に書いた志望動機と同じ内容を面接でも話すべきです。採用担当者は履歴書の内容を前提に面接を進めるため、内容が大きく異なると一貫性がなく信頼を損なう可能性があります。

ただし、履歴書はスペースの関係で簡潔に書くことが多いため、面接ではより具体的なエピソードや数字を交えて説明すると効果的です。例えば履歴書で「御社の〇〇という商品に魅力を感じました」と書いた場合、面接では「特に△△という機能に注目しており、実際に使ってみた感想としては…」といった具体的な体験や感想を加えましょう。

>面接官の心をつかむ!面白い逆質問の例文リスト、NG質問や注意点など

 

手書きとパソコンどちらが良い?

手書きは、応募者自身の誠意や真心を伝える手段として評価されることが多いです。字のきれいさや整った文字に自信がある場合、手書きを選ぶことで好印象を与えることができるでしょう。

一方、IT業界や外資系企業など、効率性が重視される業界ではパソコンで作成した履歴書がより一般的になっています。PCスキルを間接的にアピールできる点もメリットです。また、パソコンで作成した履歴書なら修正が簡単であるため、応募先企業ごとに内容を調節しやすいという利便性もあります。

参考記事:履歴書作成はパソコンと手書きどっちがいい?PCの簡単な方法や無料テンプレート、メリットを解説

 

履歴書の他の部分の書き方も知りたい

履歴書作成においては志望動機以外にも気を配るべき部分がたくさんあります。以下に主な項目と注意点をまとめました。

自己PR:志望動機と内容が重複しないよう注意しながら、自分の強みや実績を具体的に記載します。「何をしたか」だけでなく「どのような結果を出したか」までを書くと説得力が増します。志望動機との一貫性を保ちつつ、異なる角度から自分をアピールしましょう。

>第二新卒の自己PRの書き方、転職を成功させるアレンジのコツ

 

学歴・職歴:時系列に沿って漏れなく記載します。空白期間があると不審に思われる可能性があるため、留学や療養などの期間も適切に記載しましょう。職歴では所属部署や役職、具体的な業務内容も簡潔に書くと良いでしょう。

>履歴書の職歴・学歴の書き方を完全解説!基本ルールとケースごとの記入方法

 

資格・特技:業務に関連する資格を優先的に記載します。TOEICなどの語学スコアは取得時期と点数も明記しましょう。特技は仕事に活かせるものや、あなたの人柄が伝わるものを選ぶと良いでしょう。

>履歴書の運転免許や資格欄の正しい書き方・基本ルール押さえたい重要点

 

趣味・特技:面接の話題にもなりやすいため、実際に話せる内容を書きましょう。単に「読書」と書くより「経営書を月5冊読破」など具体的に書くと印象に残ります。

>履歴書の趣味・特技欄の書き方|好印象を与える例文&NG例

 

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まとめ

履歴書の志望動機は、あなたの熱意や適性を伝える重要な要素です。応募先企業や職種に応じた具体的で簡潔な内容を心掛け、結論・理由・熱意を構造的に記載することで、採用担当者にあなたの意欲や真剣さを効果的に伝えることができます。また、企業研究を徹底し、企業理念やビジョンとのマッチングを意識することで、説得力のある志望動機を書くことが可能です。

文字数は200~300文字を目安にし、自己PRとの差別化も意識しましょう。手書きとパソコンのどちらが適しているかは、応募先の指示を確認することが重要です。正しい構成と内容で、採用に一歩近づける志望動機を完成させてください。

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監修者:島伸明

株式会社Yagishの取締役CMO。履歴書作成サービス「Yagish(ヤギッシュ)」の成長を牽引し、2024年には800万UUを突破、会員登録者数160万人を達成するなど、日本のキャリア支援市場で高い実績を誇る。大手企業での新規事業・海外事業に加え、複数の企業で取締役を歴任。事業企画、EC、エンタメ、ゲーム開発、マーケティング、コンサルティングと多岐にわたる分野で豊富な経験を持ち、キャリア形成に深い知見を持つ。